Round04チェコチェコGP

MotoGP

ブルノ・サーキット

第4戦 チェコGP

マルク・マルケスは手術のため欠場。中上貴晶は初表彰台を目指す

第4戦チェコGPが、8月7日(金)~9日(日)の3日間、チェコ第2の都市ブルノで開催されます。スペインのヘレスで開催された第2戦スペインGPと、第3戦アンダルシアGPの2連戦からわずか1週間のインターバル。第4戦チェコGPから第5戦オーストリアGP、第6戦スティリアGPと3週連続の開催となります。

チェコGPは、1993年にスタートして今年で28回目。チェコスロバキア時代を含めると今年で44回目という長い歴史を誇ります。

8月開催のグランプリとして定着しているチェコGP。新型コロナウイルスの感染拡大でシーズンのスケジュールが大幅に変更となりましたが、今年も8月上旬の開催となりました。

その舞台となるオートモトドラム・ブルノ(以下、ブルノ)には、毎年10万人を超える大観衆が集まります。3日間合計では毎年20万人以上を集めますが、今年は無観客で行われます。

チェコGPの開催されるブルノは、自然の地形を利用した中高速コーナーが連続するサーキットで、パッシングポイントも多く、毎年、熱戦が繰り広げられます。最大の特徴は、コース中盤に設けられた7つのコーナーで一気に73mを下り、その下った分を最終コーナーに向かうストレートで一気に駆け上がるという独特なレイアウト。リズム感あふれる走りとなり選手たちにも好評なサーキットです。

Repsol Honda Teamは過去9年で6勝を挙げています。11年にケーシー・ストーナー、12年にダニ・ペドロサ、13年にマルク・マルケス、14年に再びペドロサ、15年はHonda勢は優勝を逃しましたが、16年はカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)、17年は“フラッグ・トゥ・フラッグ”という難しいレースをマルケスが制しました。18年は3位でしたが、19年はマルケスがチェコGP3度目の制覇を達成、タイトル獲得に大きく前進する大会となりました。クラッチローの優勝を含め、Hondaは過去9年で7勝と素晴らしい結果を残しています。

今年はマルケスの2年連続4回目のチェコGP制覇が期待されましたが、シーズン再開となった第2戦スペインGPの決勝(7月19日)で転倒した際に右腕上腕を骨折しました。マルケスは、骨折した2日後の21日に手術を行い、その4日後、第3戦アンダルシアGPのフリー走行に出場して話題を集めましたが、腕の状態がよくなく欠場を決めました。しかし、第4戦チェコGP復帰に向けて順調に回復、トレーニングを続けてきましたが、右腕上腕に入れたチタンプレートに不具合があることが判明、再手術を行うことになり、欠場を余儀なくされました。現在、復帰の時期は未定ですが、一日も早い復帰を目指します。

欠場するマルケスの代役として、ステファン・ブラドルが出場します。ブラドルは昨年のチェコGPも怪我で欠場のホルヘ・ロレンソ(当時Repsol Honda Team)の代役として出場しました。昨年はワイルドカードを含めて4戦に出場。10位を最高位に4回ともにポイントを獲得しています。今年もマシン開発で重要な仕事をしてきたブラドルですが、今季初の本番での走りに注目です。

チームメートでマルク・マルケスの弟。アレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は、今大会もMotoGPで初めて経験するサーキットとなりますが、ベストリザルトの8位でフィニッシュしたアンダルシアGP以上のリザルトを目指します。スペインGP、アンダルシアGPの2戦を経験し、着実にRC213Vの乗り方をつかんできました。3戦目となるブルノではさらに一歩前進する意気込みです。

第3戦アンダルシアGPで自己ベストの4位でフィニッシュした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、念願の初表彰台を目指し、第4戦チェコGPに挑みます。昨年の大会は、前戦ドイツGPの怪我で万全の体調ではありませんでしたが、それでも9位でフィニッシュしました。今大会は、アンダルシアGPでつかんだ新しいセットアップを、キャラクターの違うサーキットでどういう効果があるのかを確認するレースとなります。さらに、大きなターニングポイントとすることができるのか。初日のフリー走行から、レースファンは勿論のこと、ライバルからも熱い視線を浴びることになります。

16年の大会で優勝しているクラッチローは、4年ぶりの大会制覇と今季初優勝、初表彰台を目指します。クラッチローは、シーズンが再開された第2戦スペインGP決勝日のウォームアップセッションで転倒、脳震とうを起こし決勝を欠場しました。その際に左手首の舟状骨の骨が判明、マルケス同様、手術を行い第3戦アンダルシアGPに復帰し、厳しい暑さの中13位完走、ポイントを獲得しました。アンダルシアGPからの1週間のインターバルでは、まだ完調とはいえませんが、得意とするサーキットだけに今大会の活躍に注目されます。

 

コメント

中上貴晶(MotoGP 総合4位)
「今週末から厳しい3連戦になりますが、調子はいいです。ヘレスのレースを終え、今週末に向けて、ポジティブなエネルギーにあふれています。いつものように全力で取り組みます。そしてプラクティスセッションではマシンのセッティングを進められるようチームとHondaとがんばります。再びマシンにまたがるのが楽しみです。レースがとても楽しみです」

アレックス・マルケス(MotoGP 総合8位)
「ブルノはMotoGPマシンで走行する5番目のサーキットです。このサーキットは楽しく、これまで僕のスタイルにとてもよく合ってきました。ヘレスは2週連続のレースとなり、たくさんのインフォメーションを獲得することができました。これまで学んできたことを新しいサーキットで活かしたいです。ヘレスでは、すべてのセッションでMotoGPマシンのことを学んできました。ブルノから始まる3週間で3つのレースがとても楽しみです。全力でがんばります。マルクが早く回復することを願っています」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合19位)
「3連戦最初のブルノのレースがとても楽しみです。スペインGPでケガをして、翌週のアンダルシアGPではあまりいい結果が出せませんでした。しかし、ブルノではいい結果を出したいという気持ちでいっぱいです。燃えています。3連戦を力強くスタートしたいと思います。1週間が経ち、左手首の調子はよくなりました。ブルノの開幕を迎えたときには、もっとよくなっていることを願っています。チームとHondaとともに一生懸命取り組み、日曜日にはいい結果を出したいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 代役出場)
「ブルノはMotoGPマシンで走行する5番目のサーキットです。このサーキットは楽しく、これまで僕のスタイルにとてもよく合ってきました。ヘレスは2週連続のレースとなり、たくさんのインフォメーションを獲得することができました。これまで学んできたことを新しいサーキットで活かしたいです。ヘレスでは、すべてのセッションでMotoGPマシンのことを学んできました。ブルノから始まる3週間で3つのレースがとても楽しみです。全力でがんばります。マルクが早く回復することを願っています」

モータースポーツ >  ロードレース世界選手権 >  2020 第4戦 チェコGP MotoGP プレビュー

ニュース