3クラスでもっともタイムが接近しているMoto3クラスは、前戦サンマリノGPで初優勝を達成した鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が2番手と好調なスタートを切りました。FP1でトップタイムをマークした鈴木は、FP2でも順調にタイムを短縮して2番手。わずかな差でトップを逃しましたが、好調をキープした鈴木の2戦連続PP、そして2連勝への期待が膨らみます。
後半戦に入って4戦連続で表彰台に立っているトニ・アルボリーノ(VNE Snipers)が今大会も3番手と好調なスタートを切りました。今大会は5戦連続8回目の表彰台獲得と今季3勝目が期待されます。
前戦サンマリノGPでオープニングラップに他車と接触して転倒した佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)が5番手につけました。後半戦に入って好調な走りをする佐々木ですが、表彰台にはいま一歩届いていません。昨年の大会はケガのために欠場していますが、2年ぶりのモーターランド・アラゴンで念願の初表彰台獲得に挑みます。
7番手はルーキーのリカルド・ロッシ(Kömmerling Gresini Moto3)で、今季ベストリザルトを獲得。8番手には前戦サンマリノGPで2位のジョン・マクフィー(Petronas Sprinta Racing)が入り、今大会は2戦連続今季4回目の表彰台獲得と今季2勝目に挑みます。9番手には前戦サンマリノGPで他者の転倒に巻き込まれ初表彰台獲得のチャンスを逃した小椋藍(Honda Team Asia)。11番手に総合首位のロレンソ・ダラ・ポルタ(Leopard Racing)、13番手にアロンソ・ロペス(Estrella Galicia 0,0)、14番手にはケガから復帰戦となったサンマリノGPで6位になったガブリエル・ロドリゴ(Kömmerling Gresini Moto3)と続き、ここまでがトップから1秒差という接戦でした。
前戦サンマリノGPで後続車に追突されて転倒リタイアとなった鳥羽海渡(Honda Team Asia)は、その影響で右肩の不調を訴え、FP2を走行した後、今大会の欠場を決めました。土曜日にはバルセロナの病院で検査を行い、次戦タイGPに向けて原因を究明し、回復につとめます。
鈴木竜生(Moto3 2番手)
「セッションが終わったときはトップタイムだと思ったのですが、ピットに戻ってきたら2番手だということを知りました。本当にわずかな差でした。今日はFP1でトップタイム、FP2で2番手と、初日としては順調でした。決勝に向けてもう少しアベレージを上げていきたいので、明日のフリー走行と予選でしっかり挑戦したいです。今日はハードタイヤで走ってのベストだったので、ソフトで走れば、まだまだタイムを上がられます。明日の予選が楽しみです。天気予報はウエットになる可能性が高いですが、どんな天候でもしっかり走りたいです」
トニ・アルボリーノ(Moto3 3番手)
「FP1はフロントのフィーリングに問題があり、リアグリップもあまりよくありませんでした。明日は雨が降るかもしれないので、FP2はセットアップに取り組みました。もっといいラップタイムを期待していました。しかし、いいペースがあるので、明日も引き続き仕事に取り組みます」
佐々木歩夢(Moto3 5番手)
「先週のミサノは悔しい結果だったので、今回は、ミサノの分までがんばりたいです。夏休み明けから調子はよくて、今日も気持ちよく乗ることができました。来年のチーム移籍も決まっているので、最終戦まで一緒にやってきたメカニックたちといいレースをしたいです。前回のミサノは1周もできずに終わったので、今大会は、予選、決勝ともにみんなに喜んでもらえるレースにしたいです」
リカルド・ロッシ(Moto3 7番手)
「一生懸命仕事に取り組みました。トップ10に入ることができてとてもうれしいです。ずっとがんばってきましたが、なかなか結果につながりませんでした。このサーキットではうまく走れると思っていましたし、それを証明できました。明日は雨が降ることを願っています。雨が降ればQ2に進めると思います。FP3がドライコンディションになったら、レースに向けたタイヤ選択に取り組みます」
小椋藍(Moto3 9番手)
「FP1からいいフィーリングでしたが、FP1が17番手だったので、FP2ではポジションを上げることを目標にしました。明日の天候が微妙なので、とりあえずダイレクトでQ2進出できる順位にいたかったのですが、その目的は果たせました。今日は新品のタイヤを入れるタイミングをうまくつかめず、アタックしたときも前のグループに引っかかってしまい、タイムをロスしました。そういう状況でしたが、予定していたメニューは着実にやれたと思います。明日の予選では、さらに上位を目指します」
鳥羽海渡(Moto3 31番手)
「とても残念です。FP1を走り出したら、前戦サンマリノGPで追突された右肩の状態が悪く、ちゃんと走ることができませんでした。FP2に向けてテーピングなどを施しましたが、効果はありませんでした。普段の生活では全く支障はありませんでした。しかし、マシンに乗ってみたら、ブレーキングや倒し込みで力が抜けていく感じがあり、危険だと感じたのでチームと相談して今大会をキャンセルすることを決めました。土曜日にバルセロナの病院でしっかり検査をしてもらい、原因をつきとめたいです。チームには本当に申し訳ない気持ちです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
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1 | 16 | A.ミニョ | KTM | 1'58.566 |
2 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | +0.086 |
3 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | +0.166 |
4 | 5 | J.マシア | KTM | +0.218 |
5 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | +0.448 |
6 | 12 | F.サラク | KTM | +0.537 |
7 | 54 | リカルド・ロッシ | ![]() | +0.550 |
8 | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | +0.556 |
9 | 79 | 小椋藍 | ![]() | +0.568 |
10 | 75 | A.アレナス | KTM | +0.618 |
11 | 48 | ロレンソ・ダラ・ポルタ | ![]() | +0.694 |
12 | 84 | J.コーンフェール | KTM | +0.752 |
13 | 21 | アロンソ・ロペス | ![]() | +0.803 |
14 | 19 | ガブリエル・ロドリゴ | ![]() | +0.888 |
15 | 42 | マルコス・ラミレス | ![]() | +1.076 |
16 | 44 | A.カネット | KTM | +1.101 |
17 | 7 | D.フォッジャ | KTM | +1.104 |
18 | 25 | R.フェルナンデス | KTM | +1.111 |
19 | 76 | M.ユルチェンコ | KTM | +1.118 |
20 | 99 | C.タタイ | KTM | +1.149 |
21 | 53 | D.オンジュ | KTM | +1.392 |
22 | 22 | 真崎一輝 | KTM | +1.396 |
23 | 10 | ホセ・フリアン・ガルシア | ![]() | +1.418 |
24 | 32 | ダビデ・ピッツォーリ | ![]() | +1.497 |
25 | 40 | D.ビンダー | KTM | +1.539 |
26 | 67 | G.リウ・メール | ![]() | +1.563 |
27 | 13 | C.ヴィエッティ | KTM | +1.695 |
28 | 82 | S.ネパ | KTM | +1.765 |
29 | 11 | セルジオ・ガルシア | ![]() | +1.934 |
30 | 69 | T.ブース・アモス | KTM | +3.074 |
31 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | +3.980 |