Round04スペインスペインGP

Moto3

ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト

第4戦 スペインGP

総合3位のダラ・ポルタが今シーズン初優勝に挑む

接戦が続くMoto3クラスは、過去2戦、Honda勢にとって厳しい戦いが続きました。開幕戦カタールGPは鳥羽海渡(Honda Team Asia)が自身初優勝を達成し、Honda勢としては好調なスタートを切りましたが、大集団の優勝争いとなった第2戦アルゼンチンGPと第3戦アメリカズGPでは、予選の好調な走りを結果につなげることができず、Honda勢は優勝を逃しました。今大会は2月のウインターテストで好調だったHonda勢の巻き返しが期待されます。

接戦の中で総合3位につけるロレンソ・ダラ・ポルタ(Leopard Racing)は、前戦アメリカズGPは、マシンのセットアップが決まらず予選11番手で、決勝も大集団の中で13位でしたが、開幕戦カタールGP以来の表彰台獲得と今季初優勝に挑みます。総合4位のニッコロ・アントネッリ(SIC58 Squadra Corse)は、序盤の3戦、表彰台獲得は逃しましたが、安定した走りを見せています。予選では常にポールポジション争いに加わり、前戦アメリカズGPでは今季初ポールポジションを獲得しています。ダラ・ポルタ同様、ヘレスでは表彰台に立ったことがありませんが、今年はともに初表彰台、初優勝に挑みます。

総合5位につける鳥羽海渡が、開幕戦カタールGP以来の表彰台と優勝に挑みます。アルゼンチンGPでは前車の転倒を避けるために大きくポジションを落として8位、前戦アメリカズGPでは転倒リタイアに終わりましたが、今大会は、表彰台を逃した過去2戦の雪辱に挑みます。昨年の大会は9位。大きな成長を遂げた今年は、優勝争いが期待されます。

総合6位には第2戦アルゼンチンGPで初表彰台獲得の3位になったトニー・アルボリーノ(VNE Snipers)、総合7位には、前戦アメリカズGPで表彰台にあと一歩の4位になったガブリエル・ロドリゴ(Kömmerling Gresini Moto3)、総合8位にマルコス・ラミレス(Leopard Racing)と続き、トップ10に6人のHonda勢が名前を連ねています。

以下、佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)が総合15位。佐々木は、第2戦アルゼンチンGPでベストリザルト更新の5位でフィニッシュしましたが、3戦を終えて2回の転倒リタイヤと、悔しいレースが続いています。しかし、これからのヨーロッパラウンドでは得意とするサーキットが続くだけに、巻き返しが期待されます。ルーキーの小椋藍(Honda Team Asia)も、アルゼンチンGP、アメリカズGPと初めて経験するサーキットでトップグループに加わる走りを見せているだけに、走り慣れているヘレスでは初のシングルフィニッシュ、初表彰台も期待されます。また、前戦アメリカズGPで、初優勝、初表彰台にあと一歩に迫りながら転倒リタイヤに終わった鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)がその雪辱に挑みます。昨年の大会は10台による3位争いの中で6位。鳥羽はすでに初優勝を経験していますが、その他の日本人選手全員にも、初表彰台と初優勝の期待が膨らんでいます。

コメント

ロレンソ・ダラ・ポルタ(Moto3 総合3位)
「ようやくヨーロッパラウンドが始まります。ヘレスでマシンに乗るのがとても楽しみです。アルゼンチンとアメリカではあまりいい結果を残すことができませんでした。カタールで表彰台に上がれたときのような走りを取り戻す必要があります。これまでヘレスであまりいい結果は残していませんが、今回はいい結果を残せると信じています。チームは素晴らしい仕事をしてくれています。Moto3クラスは、上位との差が僅差です。これまで以上に一生懸命取り組まなければなりません」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 総合4位)
「テキサスでは、ポールポジションを獲得して、速さを証明することができました。この調子でヘレスのレースでも前進したいです。これまでヘレスで表彰台に上がったことはありません。今週末の目標は表彰台獲得です。予選のスピードをレース序盤で出す必要があります。それと同時に、ほかのライダーが自分の前に入らないようにしなければなりません。Moto3のレース序盤はいつも厳しい戦いになります」

鳥羽海渡(Moto3 総合5位)
「昨年のヘレスは、いいレースができました。今年の目標はシンプルで、最低でも表彰台に上がること。そして、優勝を目指します。ヘレスはとても好きなサーキットなので、本来の走り、リズムを取り戻せると思います。目標達成に向けて、日曜日に最高のマシンを準備できるように一生懸命頑張ります。そしてレースでは、ベストを尽くします」

佐々木歩夢(Moto3 総合15位)
「3戦を終えてポイントを獲得したのはアルゼンチンGPの5位だけなので、これからのヨーロッパラウンドで巻き返したいです。走りもバイクの状態も悪くありませんが、不運の転倒があったりで結果につなげることができませんでした。アルゼンチン、アメリカを終えて、一旦、日本に帰ることができました。このインターバルの間に、トレーニングもしっかりできたし、体調もリフレッシュすることができました。ヘレスは得意なサーキットのひとつなので、とても楽しみにしています。3日間しっかり集中して、決勝に向けてロングランをしっかりこなし、表彰台を目標に全力を尽くします」

小椋藍(Moto3 総合17位)
「ヘレスがとても楽しみです。ヘレスで行われたウインターテストでは、とてもいいフィーリングがありました。一生懸命取り組み、いつものようにベストを尽くします。序盤3戦はトップ10に入れず残念でしたが、初めて経験するサーキットでトップグループで走れたことは自信になりました。アメリカズGPの後、日本に戻って熊本で3日間の合宿に参加し、モタードで走り込みました。体調はいいです。今大会はトップ10でフィニッシュできるように全力を尽くします」

鈴木竜生(Moto3 総合21位)
「3戦を終えてまだ3ポイントしか獲得できていません。走りは悪くないのでとても残念です。しかし、カタールからの3戦、予選の取り組みは悪くなかったし、徐々に自分のイメージする状況を作り出すことができています。前戦アメリカズGPでは転倒しましたが、レースを引っ張ることができました。予選同様、自分のスタイルが出来上がってきたと思うので、あとはそれを結果につなげるだけです。スペインGPの行われるヘレスは、ウインターテストで走り込んでいるサーキットなので、データを生かし、フリー走行、予選、決勝と戦っていきたいです。アメリカズGPの悔しさを今大会にぶつけたいです。目標は勿論、初表彰台、初優勝です」

モータースポーツ >  ロードレース世界選手権 >  2019 第4戦 スペインGP Moto3 プレビュー

ニュース