マルケスが4年連続6回目のタイトル獲得。Hondaは3年連続9回目の三冠達成
4年連続6回目のタイトル獲得を目指すRepsol Honda Teamのマルク・マルケスは第2戦アルゼンチンGPでシーズン初優勝。転倒リタイアを喫した第3戦アメリカズGPを挟み、第4戦スペインGP、第5戦フランスGPで連勝を飾った。第7戦カタルニアGP、第9戦ドイツGPでも勝利を収め、シーズン前半の全9戦を優勝5回、2位3回の成績で終える。

マルク・マルケス
夏休み明けの第10戦チェコGPでシーズン6勝目を飾ると、後半戦のスタートをいいかたちで切る。第11戦オーストリアGP、第12戦イギリスGPではどちらも僅差で優勝を逃し2位となる。第13戦サンマリノGPで3戦ぶりの勝利を手にすると、ライダーズポイントランキングで2位との差を93ポイントに広げた。続く第14戦アラゴンGPも勝利したことで、タイトル獲得に王手をかける。
第15戦の舞台となったのはタイのチャーン・インターナショナル・サーキット。予選3番手から決勝に臨んだマルケスは、最終ラップで前走するライバルをかわして優勝し、最高峰クラスで4年連続6回目のタイトル獲得を決めた。4戦を残して早々とタイトル獲得を決めたマルケスは、続く第16戦日本GPでも勝利。この勝利でHondaは4年連続25回目のコンストラクターズタイトル獲得となった。
第17戦オーストラリアGPでさらに勝利を重ねると、第18戦マレーシアGPは2位でフィニッシュ。ここまでの18戦、転倒リタイアとなった第3戦アメリカズGPを除き、全て優勝か2位という好成績でシーズン最終戦のバレンシアGPに挑む。最終戦を残し、Repsol Honda Teamはチームランキングで首位とわずか2ポイント差の2番手。最終戦の結果でチームタイトルの行方が決まる。
迎えた最終戦バレンシアGP、マルケスは予選2番手から決勝に臨む。8周目に前走するライバルをかわすと、力強い走りでそのままシーズン12勝目を挙げ、母国レースでチームタイトルの獲得を決めた。チームタイトルの獲得で、Hondaは3年連続9回目の三冠を達成。世界選手権参戦60周年という記念すべき年を、三冠達成で締めくくった。
LCR Honda CASTROLのカル・クラッチローは開幕戦カタールGPで3位、第9戦ドイツGPで3位、第17戦オーストラリアGPで2位となり、合計133ポイントを獲得。総合9位でシーズンを終えた。

カル・クラッチロー
LCR Honda IDEMITSUの中上貴晶は第6戦イタリアGPで自己ベストの5位となり、合計74ポイントを獲得。総合13位でシーズンを終えた。シーズン途中から肩の故障に悩まされてきた中上は第16戦日本GP後に手術を行い、シーズン最後の3戦を欠場した。
Repsol Honda Teamのホルヘ・ロレンソは第5戦フランスGPで11位となり、合計28ポイントを獲得。総合19位でシーズンを終えた。2019年シーズンからRepsol Honda Teamに移籍したロレンソは、最終戦バレンシアGP前にMotoGP、そしてレースからの引退を発表。MotoGP全クラス通算で5度のチャンピオンに輝いた偉大なレース人生に幕を下ろした。
2020年のマルク・マルケスのチームメートには、弟のアレックス・マルケスが起用されることが発表された。第18戦マレーシアGPでMoto2クラスのタイトルを獲得したアレックス・マルケスがMotoGPクラスへステップアップする。
2019年11月19日~20日にはバレンシアで公式テストが行われ、マルク・マルケス、クラッチロー、アレックス・マルケスのレギュラーライダー3人が参加。早くも2020年シーズンに向けた準備がスタートした。