Round15タイGP
Moto3 決勝
2018年10月7日(日)
会場:チャーン・インターナショナル・サーキット
天候:晴れ
気温:31℃
コースコンディション:ドライ
観客:10万245人(3日間:22万2535人)
Moto3クラスも気温31℃、路面温度52℃という厳しい条件の中で行われ、30台が出場し完走20台でした。優勝したのは、予選9番手からトップグループに加わったファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Del Conca Gresini Moto3)で、最終ラップの壮絶な戦いを制しました。
10台以上に膨れあがった大集団。最終ラップは、ディ・ジャンアントニオが首位、そのすぐ後ろでは、2位でフィニッシュのロレンソ・ダラ・ポルタ(Leopard Racing)とエネア・バスティアニーニ(Leopard Racing)、そしてマルコ・ベツェッキ(KTM)の3人がひとかたまりとなって最終コーナーに進入しました。そして、ベツェッキのイン側に入ったバスティアニーニがフロントから転倒、アウト側にいたベツェッキを巻き込み、2台ともに転倒リタイア。その後方の集団にいた総合首位のホルヘ・マルティン(Del Conca Gresini Moto3)が4位でフィニッシュしました。
今大会、マルティンは、8月のチェコGPで痛めた左手の状態が悪化し、厳しいコンディションでレースに出場しました。苦戦は必至でしたが、総合2位のベツェッキが転倒リタイアしたことで、その差を26点差に広げ、チャンピオン争いで一歩抜け出しました。
以下、Honda勢はワイルドカードで出場のソムキャット・チャントラ(AP Honda Racing Thailand)が9位、予選27番手からオープニングラップ29番手までポジションを落とした鳥羽海渡(Honda Team Asia)が追い上げて12位でフィニッシュしました。
予選11番手の佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)はトップグループを快走しますが、14周目の5コーナーで転倒リタイア。予選14番手からトップグループに加わった鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)は5周目の12コーナーでチームメートのニッコロ・アントネッリと接触してともに転倒リタイアに終わりました。
ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Moto3 優勝)
「これまで経験してきた中で一番難しいレースでした。気温が非常に高く、トップグループの激しいバトルの中で、自分のライディングをキープするのがとても難しいレースでした。残りのレースとチャンピオンシップを考えれば、今日の優勝はとても重要でした。今は、この優勝を楽しみたいと思います。なぜならチャンピオン争いに加わる可能性もあるので、これから3連戦へ向けて準備を整えなければならないからです」
ロレンソ・ダラ・ポルタ(Moto3 2位)
「今日は優勝を目指し、全力を尽くしましたが、終盤、タイヤの消耗でペースを上げられず、優勝争いから遅れました。今回はトップグループが大集団になり、常に3番手以内にいられるようにがんばりました。最終ラップのアクシデントもありますが、今季3度目の表彰台を獲得できて本当にうれしいです。今日のレース内容には満足しているし、いいレースができたと思います。このままの状態をキープして、残り4戦、さらに表彰台に立てるようにがんばります」
ホルヘ・マルティン(Moto3 4位)
「厳しい週末でした。マシンは完全に快適というわけではなかったし、クリニカで起きたことは全く予想していないことでした。神経の影響でまだ手を広げることができません。そのためクラッチを使うのが非常に難しい状況でした。ギアチェンジのために特別なグローブを作らなければなりませんでした。それは芸術的な仕事でした。昨日はレースをキャンセルすることも考えましたが、なんとか4位でフィニッシュして終われました」
鳥羽海渡(Moto3 12位)
「最初の3、4ラップが全然ダメでした。もちろんグリッドが悪かったこともありますが、序盤にペースを上げられなかったことが残念でした。序盤のペースがよければ、もっと上のポジションで戦えたと思います。そういう状態でしたが、中盤からはペースもよくて、ラスト2周くらいでトップグループに追いつきました。それだけに本当に悔しいレースでした。今日は、今年の自分の抱えている課題がすべて出てしまったレースです。次の日本GPでは、この課題をしっかり克服していいレースをしたいです」
佐々木歩夢(Moto3 リタイア)
「トップを走っていて転倒したので、とても残念です。今日はとてもフィーリングがよくて優勝も狙えると思っていたのですが、5コーナーでインから抜いてきた選手のマシンが左のハンドルに当たって、それが原因で転んでしまいました。転んだのは残念で悔しいですが、トップを走れたし、5、6番手まで下がってもすぐにトップにポジションを上げられたのはとてもポジティブでした。すごく自信になったレースでした。ケガをしている左手を転倒でさらに痛めることがなかったのはラッキーでした。日本GPは手の状態も完ぺきになっていると思うので、もてぎでは今日の悔しさをぶつけたいです」
鈴木竜生(Moto3 リタイア)
「残念な結果でした。今日はスタートもよくてトップグループについていけたし、優勝したジャンアントニオと一緒に走っていました。ポジションは7番手くらいまで上がったと思うし、本当に残念でした。転倒はチームメートと接触したからですが、どっちが悪いというのもないので、今日のことは忘れて次の日本GPに気持ちを切り替えたいです。前回のアラゴン、そして今回といい流れになってきたので、この流れを日本GPでもキープして、いいレースをしたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ![]() | 38'10.789 |
2 | 48 | ロレンソ・ダラ・ポルタ | ![]() | +0.135 |
3 | 10 | D.フォッジャ | KTM | +0.466 |
4 | 88 | ホルヘ・マルティン | ![]() | +0.980 |
5 | 19 | G.ロドリゴ | KTM | +1.084 |
6 | 77 | V.ペレス | KTM | +1.232 |
7 | 8 | N.ブレガ | KTM | +1.312 |
8 | 42 | M.ラミレス | KTM | +1.440 |
9 | 35 | ソムキャット・チャントラ | ![]() | +1.643 |
10 | 84 | J.コーンフェール | KTM | +1.718 |
11 | 16 | A.ミニョ | KTM | +3.386 |
12 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | +3.613 |
13 | 65 | P.エッテル | KTM | +4.130 |
14 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | +4.319 |
15 | 7 | アダム・ノロディン | ![]() | +4.657 |
16 | 9 | A.ウォンタナノン | KTM | +4.802 |
17 | 5 | J.マシア | KTM | +4.884 |
18 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | +23.915 |
19 | 81 | S.ネパ | KTM | +23.964 |
20 | 22 | 真崎一輝 | KTM | +59.390 |
RT | 12 | M.ベツェッキ | KTM | +1'13.285 |
RT | 33 | エネア・バスティアニーニ | ![]() | +1Lap |
RT | 17 | J.マクフィー | KTM | +2Laps |
RT | 41 | ナカリン・アティラプワパ | ![]() | +3Laps |
RT | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | +9Laps |
RT | 75 | A.アレナス | KTM | +16Laps |
RT | 23 | ニッコロ・アントネッリ | ![]() | +18Laps |
RT | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | +18Laps |
RT | 40 | D.ビンダー | KTM | +19Laps |
RT | 72 | アロンソ・ロペス | ![]() | +19Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 88 | ホルヘ・マルティン | ![]() | 204 |
2 | 12 | M.ベツェッキ | KTM | 178 |
3 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ![]() | 175 |
4 | 33 | エネア・バスティアニーニ | ![]() | 133 |
5 | 44 | アーロン・カネット | ![]() | 118 |
6 | 48 | ロレンソ・ダラ・ポルタ | ![]() | 111 |
7 | 19 | G.ロドリゴ | KTM | 108 |
8 | 84 | J.コーンフェール | KTM | 102 |
9 | 42 | M.ラミレス | KTM | 86 |
10 | 16 | A.ミニョ | KTM | 76 |
11 | 75 | A.アレナス | KTM | 69 |
12 | 5 | J.マシア | KTM | 61 |
13 | 65 | P.エッテル | KTM | 57 |
14 | 23 | ニッコロ・アントネッリ | ![]() | 56 |
15 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | 50 |
16 | 17 | J.マクフィー | KTM | 49 |
17 | 10 | D.フォッジャ | KTM | 42 |
18 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | 39 |
19 | 7 | アダム・ノロディン | ![]() | 37 |
20 | 27 | 鳥羽海渡 | ![]() | 33 |
21 | 71 | 佐々木歩夢 | ![]() | 32 |
22 | 72 | アロンソ・ロペス | ![]() | 31 |
23 | 40 | D.ビンダー | KTM | 28 |
24 | 8 | N.ブレガ | KTM | 18 |
25 | 77 | V.ペレス | KTM | 13 |
26 | 25 | R.フェルナンデス | KTM | 13 |
27 | 76 | M.ユルチェンコ | KTM | 9 |
28 | 11 | L.ロイ | KTM | 8 |
29 | 22 | 真崎一輝 | KTM | 8 |
30 | 35 | ソムキャット・チャントラ | ![]() | 7 |
31 | 96 | マヌエル・パリャーニ | ![]() | 6 |
32 | 41 | ナカリン・アティラプワパ | ![]() | 2 |
33 | 32 | 小椋藍 | ![]() | 1 |
34 | 9 | A.ウォンタナノン | KTM | 0 |
35 | 81 | S.ネパ | KTM | 0 |
36 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | 0 |
37 | 55 | ヤリ・モンテラ | ![]() | 0 |
38 | 3 | K.ザノーニ | TM RACING | 0 |
39 | 43 | L.グルンワルド | KTM | 0 |
40 | 15 | F.サラク | KTM | 0 |
41 | 18 | R.ファン・デ・ラグマット | KTM | 0 |
42 | 73 | M.コフラー | KTM | 0 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | ![]() | 316 |
2 | KTM | 265 |