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2011 Schedule&Results
マルケスとの激闘を制し、ブラドルがMoto2クラス2代目の王者に

高橋裕紀はランキング11位
6人の勝者が誕生した充実の2年目

中盤にやや失速気味だったもののマルケス(左)を抑えてMoto2クラス2代目のチャンピオンとなったブラドル(中央)。 優勝こそできなかったものの昨年より一つランキングを上げた高橋裕紀。
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Hondaの市販車 CBR600RRをベースに開発された4ストローク600ccエンジンにて戦われるMoto2クラス2年目のシーズン。初代王者のトニ・エリアスがMotoGPクラスに復帰したことにより、今季はさらなる混戦が予想されました。昨年は1勝を挙げてランキング12位となった高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)に、唯一の日本人ライダーとしての期待が集まります。

開幕戦のカタールGPでは、ステファン・ブラドル(Viessmann Kiefer Racing)が独走優勝。第3戦ポルトガルGPでも今季2勝目を飾りました。高橋は今季初表彰台となる3位でチェッカーを受けました。

第4戦フランスGPではマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が初優勝。高橋は今季2回目の表彰台となる2位に入りました。

第5戦カタルニアGPでは、ブラドルが早くも今季3勝目。続く第6戦イギリスGPで2連勝を飾り、ランキングでも頭一つ抜け出します。

一方、第7戦オランダGP、第8戦イタリアGP、第9戦ドイツGPとマルケスが3連勝。さらには第12戦インディアナポリスGP、第13戦サンマリノGP、第14戦アラゴンGPと再び3連勝で今季7勝目を飾り、アラゴンでは8位に沈んだランキングトップのブラドルとの差を6点にまで縮めます。

第15戦日本GPでは、2位に入ったマルケスが4位となったブラドルをかわしてついにランキングトップに立ちます。続く第16戦オーストラリアGPで2位に入ったブラドルがその座を奪い返しましたが、ペナルティのために最後尾からスタートしたマルケスは、チャンピオンへ向けて執念の追い上げを見せて3位でチェッカーを受けます。

第17戦マレーシアGPでは、初日のフリー走行で転倒を喫したマルケスが、体調不調のために決勝をキャンセルするというアクシデントに見舞われます。優勝すればチャンピオン獲得というブラドルでしたが、トーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2)との一騎打ちに破れて2位。最終戦バレンシアGPでは今季2回目のリタイアに終わりましたが、前戦のケガの影響でマルケスが引き続き欠場を余儀なくされたため、ブラドルはMoto2クラス2代目のチャンピオンを獲得しました。

2回の表彰台を含む6回の10位以内入賞を果たした高橋は、ランキング11位で2年目のシーズンを終えました。
2011 ポイントスタンディング

ライダー

順位 ライダー マシン 総合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
1ステファン・ブラドルKALEX274251125162525-20201610208132020-
2マルク・マルケスSUTER251---2520-252525202525252016--
3アンドレア・イアンノーネSUTER17720253-1-4112255162025875
4アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI1741394610-11131613113131025134
5トーマス・ルティSUTER1511620-11-18101111-8916525-
6シモーネ・コルシFTR127101611913629872616111--
7ブラッドリー・スミスTECH 3121713-7-201616--1310109---
8ドミニク・エージャーターSUTER943-138---548437841116
9ミケーレ・ピロMORIWAKI8487-2416--6--2-32925
10エステベ・ラバトFTR79216-9109--9165-7-5-
11高橋裕紀MORIWAKI7711-1620-9-2-4-9--6--
12アレックス・エスパルガロPONS KALEX765--1016--7-106-11-38-
13ポル・エスパルガロFTR75--103----3-2072111162
14フリアン・シモンSUTER686102013------94----6
15スコット・レディングSUTER63----511--9-11111-96-
16ミカ・カリオSUTER61----8----37166-1020
17ケナン・ソフォーグルSUTER59-----820656----104-
18ランディ・クルメンナッハKALEX52--941157313--------
19ヨニー・ヘルナンデスFTR4342--773-10-------10
20マックス・ノイキルヒナーMZ-RE HONDA4216-16468----3---7
21ジュール・クルーゼルSUTER419--5-13-17------33
22アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA40-5----13-----54--13
23マイク・ディ・ミリオTECH 330--7------1--4-729
24マティア・パシーニFTR28-3----10--58--2---
25クラウディオ・コルティSUTER23--5---1-12----13-1
26ザビエル・シメオンTECH 323----2--4--3--5-18
27アレックス・バルドリーニPONS KALEX18--8-325----------
28ケニー・ノイズFTR11----------------11
29ケブ・コフランFTR11-8---3-----------
30ラタパーク・ウィライローFTR4-4---------------
31リカル・カルダスMORIWAKI2--2--------------
32アクセル・ポンスPONS KALEX1--1--------------

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
1SUTER3842025202520132525252525252525162520
2KALEX281251125162525720201610208132020-
3FTR199101611913101091092071611111611
4MOTOBI1741394610-11131613113131025134
5TECH 3149713772201616-11310109729
6MORIWAKI1381171620416-264-9-36925
7PONS KALEX775-11016--7-106-11-38-
8MZ-RE HONDA6116-164138----54--13

特集

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vol.70 2011年シーズン終了と、来シーズンに向けて
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ちょっと難しいMotoGPのルールや最新のトピックスについて解説していきます。

マシン&選手紹介

RC212V
RC212V

株式会社ホンダ・レーシング(HRC)は、MotoGPクラスに6台の“RC212V”を投入。2011年モデルは、重心位置の最適化によるコーナリング性能のさらなる向上を目指し、マシンの各部を見直しています。

主要諸元

名称 RC212V
全長 2052mm
全幅 645mm
全高 1110mm
ホイールベース 1435mm
最低地上高 115mm
車両重量 150kg以上
エンジン種類 水冷4ストローク DOHC4バルブ V4
排気量 800cc
最高出力 155kW以上
燃料タンク容量 21リットル
変速機 6速
タイヤ(前) 16.5インチ
タイヤ(後) 16.5インチ
サスペンション(前) テレスコピック式
サスペンション(後) プロリンク
フレーム形式 ツインチューブ
グレッシーニ・レーシング・モト2
高橋裕紀 #72

高橋 裕紀

Yuki Takahashi

生年月日:1984年7月12日
国籍:日本(埼玉県出身)
身長:163cm
体重:56kg
血液型:O型
趣味:釣り、ラジコン
URL:http://www.on-line.co.jp/yuki/

2004年に全日本選手権GP250クラスのチャンピオンを獲得して、翌05年に若手ライダー育成を目的とした「Honda Racing スカラーシップ」の第2期生として世界選手権250ccクラスにフル参戦を開始、総合11位でシーズンを終えました。2年目の06年は2勝を挙げて総合6位に躍進。しかし、翌07年はケガにより総合11位、08年は総合5位となりました。

09年はMotoGPクラスに挑戦するもフル参戦ならず。翌2010年は初開催のMoto2クラスに参戦して1勝を挙げましたが総合では12位となりました。2年目の11年は、2度の表彰台獲得で総合11位でした。

主な戦績

2000 全日本選手権 GP125 8位
2001 世界選手権デビュー、全日本選手権 GP125 2位、世界選手権 125cc パシフィックGP リタイア
2002 全日本選手権 GP250 7位、世界選手権 250cc パシフィックGP 3位
2003 全日本選手権 GP250 5位、世界選手権 250cc 日本GP 3位、世界選手権 250cc パシフィックGP 4位
2004 全日本選手権 GP250 チャンピオン、世界選手権 250cc 日本GP 5位
2005 世界選手権 250cc 11位
2006 世界選手権 250cc 6位
2007 世界選手権 250cc 11位
2008 世界選手権 250cc 5位
2009 世界選手権 MotoGP 21位
2010 世界選手権 Moto2 12位
2011 世界選手権 Moto2 11位