はじめてのトライアル講座―日本GP@もてぎに行こう!―

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大会と世界グランプリ

さて、トライアルは、その競技形態がほかのモータースポーツとは異なっています。一人ずつスタートしていくとともに、10箇所以上にもおよぶセクションといわれるコースを走るのも一人ずつ。トライアルの本質的は自己との戦いですが、それは競技形態にも現れています。

最初はユースクラス、次にジュニア、最後に世界選手権のプロクラスという順でスタート。今年より一部レギュレーションが変更となり、前の大会での成績のよい順にスタートをすることになりました。昨年まではその逆順だったので、トリを務める真打ちよろしく、トップライダーは最後の最後に登場しました。トライアルでは、ほかのライダーのトライを参考にできるため、スタートが後のほうが有利なことが多いのですが、2010年の日本グランプリ(土曜日)では、前戦ポルトガルグランプリで優勝した藤波が真っ先にスタートしていきます。

モータースポーツ最古の歴史を誇るトライアルですが、こんなふうに、FIM※は状況に応じルールや競技の進め方をモデルチェンジします。過去には、土曜日に予選、日曜日に上位陣だけの決勝が行われたこともありましたが、現在は決勝のみ。トライアルは、もともと練習なしぶっつけ本番が勝負のポリシーなので、日本グランプリのように土曜日、日曜日の2日間にわたって競技が行われるときも、それぞれ独立した競技として開催されます。なおヨーロッパでは、最近は日曜日1日だけの開催が多く、アメリカやイギリスなど、ヨーロッパから遠く離れた国で開催されるグランプリが2日制として開催されています。

※FIMとは、国際モーターサイクリズム連盟

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