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F1と“エコ”の関係

次に、速さを競うF1と、“エコ”の関係についてお話します。

F1と“エコ”の関係

F1の規則が2014年に変更されて、エンジンの変更に加え、新しいエネルギー回生システムが採用されました。エンジンの変更では、排気量(エンジンの大きさを表す数値)が2.4リッターから1.6リッターへと小さくなる、ダウンサイジング化(小規模化)が行われました。さらに、ハイブリッド車と同様にエネルギー回生などの環境技術が導入されます。

ただし、世界一の速さを競うF1に搭載される技術は、市販車よりずっと複雑です。時速300km以上で走るマシンですから、莫大なパワーを生み出すためのエンジンや回生システムは、最先端技術の結晶です。さらに、市販車はクルマが動いているときのエネルギーのみを回生しますが、F1ではマシンから発生する“熱”さえも回生してパワーに変えるのです。

このような革新的な技術への挑戦にこそ、自動車メーカーによる環境技術競争が激化する昨今、内燃機関の効率化やハイブリッドシステムなど、先進のエネルギーマネジメント技術を常に追求してきたHondaにとって、F1に参戦する価値があると言えます。そして、これらF1で培った技術は、量産車へのフィードバックも期待できるのです。