「チームが勢いを取り戻す、すばらしい結果」
#USGP
本日は、McLaren-Hondaにとって堅実で、励みになる一日でした。フェルナンド・アロンソは12番手、そしてジェンソン・バトンは19番手からスタートしたものの、2台ともトラブルフリーのレースを展開しました。両ドライバーは、スタート直後に複数のポジションを上げることに成功。ほかのマシンとの接触をかろうじて避けながら、わずか数周後にはそれぞれ9番手および11番手のポジションで走行していました。
マレーシアGPと同様に、アロンソはバーチャルセーフティカーが導入されている間にピットストップを行うという幸運に恵まれ、7番手までポジションを上げることに成功。残り5周で見事なオーバーテイクを2回行うというすばらしい走りを披露し、アロンソは5位でフィニッシュラインをまたぎました。
一方、バトンも非常に力強いレースを繰り広げました。最初の数周で順位を大幅に上げ、前半はその大半をトップ10周辺で走行しました。ただ、バーチャルセーフティカーが導入されている間にピットストップを行うチャンスを1周差で逃すという不運に、またもや見舞われました。その結果、バトンはポジションを1つ落としたものの、それ以降はミスのない走りをし、後半は常にそのポジションを維持。最終的に9位で完走し、2ポイントを獲得しました。
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 56 | 1:38'12.618 |
2 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 56 | +4.520 |
3 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 56 | +19.692 |
4 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 56 | +43.134 |
5 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 56 | +93.953 |
6 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 56 | +96.124 |
7 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 55 | +1Lap |
8 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 55 | +1Lap |
9 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 55 | +1Lap |
10 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 55 | +1Lap |
11 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 55 | +1Lap |
12 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | 55 | +1Lap |
13 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 55 | +1Lap |
14 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 55 | +1Lap |
15 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | 55 | +1Lap |
16 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 55 | +1Lap |
17 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | 55 | +1Lap |
18 | 31 | エステバン・オコン | Manor | 54 | +2Laps |
NC | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 38 | DNF |
NC | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 28 | DNF |
NC | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | 16 | DNF |
NC | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1 | DNF |
フェルナンド・アロンソ MP4-31-04
[プライム→バックアップ→バックアップ]
「今日は興味深く、いい一日でした。特にレース終盤は楽しかったです。
サインツ選手(Toro Rosso)は、私とマッサ選手(Williams)とは異なる戦略とタイヤを適用していたので、我々はサインツ選手との差を詰めることができました。
我々のタイヤはToro Rossoのタイヤよりもいい状態にあったので、それをうまく利用しました。最後の2周は非常に激しい戦いでした。我々のマシンの方がスピードがあったので、懸命にオーバーテイクしようとしました。Toro Rossoのマシンはストレートでは遅かったので、DRS(ドラック・リダクション・システム)を作動させれば、オーバーテイクするのはかなり簡単でした。45周にわたってサインツ選手に追従していましたが、彼は非常にいい、一貫性のある走りをし、ミスをしませんでした。従って、2人でいいバトルを繰り広げることができました。
今日のレースでWilliamsのマシンを追い抜くには、タイトな低速コーナーといった異なる場所で、かなり強引にオーバーテイクする必要がありました。難しいオーバーテイクでしたが、ファンの皆さんに楽しんでいただけたことを願っています。
今日の結果はモチベーションを上げることにつながるので、5位という結果には満足しています。ただ、今日は他チームのマシンが複数リタイアしたおかげでポジションをいくつか上げましたし、ここでのレースペースは今週末を通してあまりよくありませんでした。従って、その理由を理解する必要があります」
ジェンソン・バトン MP4-31-03
[オプション→バックアップ→バックアップ]
「昨日はフラストレーションがたまる一日だったので、今日のレースでポイントを獲得できたことに、かなり満足しています。スタートはかなり混乱していて、いろいろなアクションがありました。19番手からのスタートとなったため、少し難しいレースになったものの、最初の2周はとても楽しかったです。ポジションを大幅に上げ、トップ10圏内まで徐々に追い上げました。その後、2回目のピットストップで少し失敗し、ペレス選手(Force India)にポジションを明け渡す結果となりました。ただ、彼にはいずれ追い抜かれることになったと思います。
レース後半は、前半ほどエキサイティングではありませんでした。タイヤをいたわりながら、後方のマシンとの差を確認し、最後までタイヤをセーブしながらペレス選手を捕らえようとしていました。ただ最終的に、ペレス選手とは約3秒差だったと思います。9位入賞という結果はそれほど悪くありません。2台そろってポイントを獲得できたことは、チームにとってすばらしい結果です。フェルナンドは5位入賞を果たすために、すばらしい仕事をしました。今日の彼は非常に速かったですし、セーフティカーにもかなり助けられました。いつか私もその幸運に恵まれることを願っています!
いくつか力強いオーバーテイクをしました。特に1コーナーでは、クリーンで、いいバトルを繰り広げることができました。徐々に追い上げていくのは楽しかったです。
残りのシーズンでは、土曜日のパフォーマンスを改善することが重要です。悪い決断をしないようにし、予選でトップ10により近い順位につける必要があります。そうすれば、レースではさらに戦いを挑むことができるのです。メキシコシティで開催される次戦がいいレースになることを願っています。すでに次戦を楽しみにしていますし、いい結果が出せればと思います」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「F1のファンを増やすことが重要な国で、すばらしいグランプリが開催されるのは、いつも非常に満足のいくことだと思っています。それが今日まさに、ここテキサス州オースティンで起こったことです。
午後のレースでは至るところでエキサイティングな接戦が繰り広げられ、その多くに我々のドライバーが関わっていました。12番グリッドからスタートしたフェルナンドは、すばらしいオーバーテイクを何度もしながら徐々に順位を上げるというし烈なレースを展開し、5位でチェッカーフラッグを受けました。フェルナンドと同様に『今日のドライバー』という賞を受けるに値するライバルがいるとすれば、それはジェンソンしかいません。19番手からスタートしたジェンソンは、猛烈な追い上げをみせ、9位で完走しました。
McLaren-Hondaの全員がそう思っているように、私も両ドライバーを誇りに思います。
昨日の予選は残念な結果となったにもかかわらず、今日の決勝では我々が期待し、実際に予想した通り、非常にいいレースペースでした。それを見て満足のいく思いでしたし、ドライバーはレースを大いに楽しむことができました。我々のマシンが方向性を変えた様子をみれば、車体がどれほどよくなっているのかが分かるはずです。また、パワーユニットは午後のレース全体を通して、なんの不具合もなく機能しました。その点について、パートナーであるHondaも褒め称えたいと思います。
今日は疑いの余地がないほど、いい一日でした。会場のグランドスタンドを埋め尽くした数万人のファンの方々だけでなく、自宅で観戦した何千万人ものファンの皆さんが身を乗り出して楽しめるレースであったことを願っています」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「本日は、我々のチームの2台に力強いレースペースが戻ってきて、フェルナンドがトップ3のチームに続く5位。ジェンソンは後方から10グリッドを追い上げて9位と、見事にダブル入賞を果たし、大変喜ばしい結果となりました。
昨日の予選結果からレースの順位を想定することはなかなか難しかったのですが、安定したレースペースがあることは確実でしたし、バトンの1周目のジャンプアップ、そしてアロンソの最後まであきらめないレーシングスピリットが今日の結果につながったと考えます」