4勝を挙げたガルシアが総合2位
小椋は日本人ライダー最上位の5位でシーズンを終える
CEVレプソルインターナショナル選手権は、これまでダニ・ペドロサやマルク・マルケスといったスペイン人ライダーのほか、ケーシー・ストーナー(オーストラリア)など国外のライダーも参戦し、その後はMotoGPへと羽ばたいていった登竜門的な存在で、これまで数多くのトップライダーを輩出してきた。4年目を迎えた2018年シーズンも多くのライダーが世界中から参戦し、全8大会12レースを戦った。
Moto3クラスで特に輝きを見せたのは、地元スペイン出身のセルジオ・ガルシア(Junior Team Estrella Galicia 0,0)、ジェレミー・アルコバ、そしてイタリア人ライダーのマニュエル・パリアーニ。アジア人ライダーでは小椋藍(Asia Talent Team)、國井勇輝(Asia Talent Team)、ソムキャット・チャントラ(AP Honda Racing Team)なども活躍した。
ポルトガルのエストリルで開催された開幕戦は、40台が出走するも完走は27台のみという厳しいレースに。決勝は、終盤まで2番手を走行していたガルシアがまさかの転倒を喫したことで、かわって首位に立ったパリアーニがそのまま優勝。果敢に3番手争いに挑んだ國井は、わずかに届かず4位でフィニッシュした。2レース制で開催された第2戦バレンシア大会では、レース1でガルシアが初優勝を挙げ、前戦の雪辱を晴らす。小椋もレース2で3位表彰台を獲得し、成長を見せつけた。
第3戦はフランスのル・マンにて、ブガッティ・サーキットを舞台にMotoGPとの併催で行われた。レースは、アレイクス・ヴィウ(Marinelli Sniper)がポール・トゥ・ウイン。小椋が3位に入り連続での表彰台獲得、チャントラが4位、國井は5位に入った。國井とチャントラはこれで開幕から3戦連続のシングルフィニッシュとなり、安定してポイントを積み上げていく。
続く第4戦から最終戦までは、スペインを転々としながらレースが開催された。第4戦カタルニア大会では、ホームレースに奮起したガルシアが奮起し、今季2勝目。レース2はパリアーニが制し、Honda勢が大会を制する。第5戦アラゴン大会では、6番手からレースに挑んだ小椋が一時はトップを走るハイペースを発揮。最終ラップでのバトルに競り負け、わずかな差で表彰台を逃すも4位でフィニッシュした。稀にみる接戦となった今大会をアルコバは2位でまとめきり、今季4度目の表彰台に登壇する。
第6戦へレス大会のレース1は、コースアウトや転倒が続出する波乱の展開に。そんな中、うまくアクシデントをかわしながら冷静な走りをみせた國井が今季初優勝を果たした。レース2は、レース1に続いてホールショットを奪ったガルシアが小椋との一騎打ちを制して優勝、小椋は2位となった。これで調子を上げた國井は、第7戦アルバセテでも3位表彰台に登壇。パリアーニがランキング2位、國井が3位につけて最終戦へと臨んだ。
2レースで開催された最終戦バレンシアはタイトル決定戦。レース1を小椋が優勝、アルコバが2位、レース2ではガルシアが優勝、小椋が2位につけ、Honda勢が両レースで1-2フィニッシュを果たした。この結果、ポイントランキングではガルシアが2位、パリアーニが3位、アルコバが4位、小椋が5位、國井が6位、チャントラは9位でシーズンを終えた。
Moto2クラスでは、全8大会11レースでタイトルが争われた。タイトルを獲得したのはイェスコ・ラフィン(EASYRACE MOTO2 TEAM)。3度の優勝を含む9レースで表彰台に登壇し、シーズンを通して圧倒的な強さをみせ、最終戦を待たずして第7戦アルバセテでチャンピオンを決めた。ランキング2位には、最終戦でのポール・トゥ・ウインを含め、4勝を挙げたエドガー・ポンス(AGR Team)。3位にはヘクター・ガルゾ(TEAM WIMU CNS)がつけた。