2009年シーズンはWSBを戦った清成龍一が、2010年は英国スーパーバイク選手権(BSB)にHM Plant Hondaのライダーとして復帰。チームメートのジョシュ・ブルックスとともにタイトル獲得に臨んだ。

開幕戦ブランズハッチのレース1で清成は2位、ジェームス・エリスン(Swan Honda)が3位、レース2ではエリスンが優勝とCBR1000RR勢は好調な滑り出しを見せた。

シーズン序盤ではブルックスやスチュアート・イーストン(Swan Honda)も調子を上げ、第4戦のキャドウェルパークでは清成も今季初の優勝を遂げ、続くマロリーパークでは2レース制覇と波に乗る。第6戦ノックヒルでは悪天候のためレース2がキャンセルとなり、次戦スネタートンでは悪天候のために中止となった前戦ノックヒルの第2レースを組み込んだ変則スケジュールのため、3レース行われた。このレース1ではブルックスと清成が1-2フィニッシュ、レース2ではブルックス、レース3では清成が優勝とますます調子を上げる。第8戦ブランズハッチも3レースが行われるスペシャルイベントだが、ここでも清成は3連続表彰台を獲得し、ポイントランキングでも総合首位となり、チャンピオンシップ獲得へ大きくリードした。

2010年シーズンは第9戦終了時点でのランキング上位6選手にチャンピオン争いの資格が与えられるレギュレーションとなっているため、清成とブルックスともに最後の3戦、7レースに力を入れる。終盤は難しいレースが続き、最終戦を迎えた時のランキングは清成3位、ブルックスが2位。ランキングトップのトミー・ヒル(スズキ)は15ポイントのリードを持っていた。

最終戦オールトンパークは土曜日にレース1、日曜日にレース2と3が行われた。タイトル争いのかかる3レースのレース1で清成が今季5勝目を飾り、日曜日のレース2でも連勝。ヒルが転倒したこともあり総合首位となった。レース3ではプレッシャーをはねのけ、チームメートを従えての3連勝を達成。最終戦までもつれ込んだチャンピオン争いは、最終レースで清成が自らの力を最大限発揮したことでBSBにおける3回目のタイトルを勝ち取った。ランキング2位はチームメートのブルックスが入り、これによりHondaはマニファクチャラーズタイトルと2冠を獲得する好成績を残した。