round 08

July 13 2013, QUALIFYING MotoGP eni Motorrad Grand Prix Deutschland ドイツGP

SCHEDULE

マルケス今季3度目のポールポジション獲得。ブラドル4番手、
ペドロサはフリー走行で転倒、予選をキャンセル

2013年7月13日(土)・予選 会場:ザクセンリンク 天候:曇りのち晴れ 気温:23℃
コースコンディション:ドライ

第8戦ドイツGPの予選は、初日のフリー走行で5番手のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が好調な走りで、今季3度目のポールポジション(PP)を獲得しました。マルケスは、午前中のフリー走行でトップタイムをマーク。午後の予選でも快調にラップを刻みました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ

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午前中のフリー走行は、セッション開始直後に小雨が降り、すべてのライダーが一時、走行を見合わせました。その後、雨は上がり、走行が再開されました。しかし、小雨が降り、気温が16℃という難しいセッションのため、半数近くのライダーがタイムを更新できませんでした。そうした難しいコンディションの中でマルケスは順調にセットアップを進め、このセッション3ではただ一人、1分21秒台をマークしました。フリー走行で総合首位。トップタイムで予選2に進出したマルケスは快走を披露。第4戦フランスGP以来、4戦ぶり、今季3度目のPP獲得となりました。この予選でマルケスは、ベストタイムをマークするだけでなく、1分21秒台を6ラップ刻み、ライバルを圧倒しました。決勝では、第2戦アメリカズGP以来となる今季2勝目が期待されます。

初日トップタイムをマークしたステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は予選4番手。2戦連続フロントローに、あと一歩届きませんでした。しかし予選の前に行われた2回目のフリー走行では、トップタイムをマーク。フロントローを逃しましたが、決勝に向けて、仕上がりは上々。決勝では、地元ファンの前で念願の初表彰台獲得に挑みます。

セットアップに苦しみ、1日目のフリー走行で10番手のアルバロ・バウティスタ(GO & Fun Honda Gresini)は、2日目のフリー走行でタイムを更新して8番手に浮上。予選前に行われた4回目のフリー走行では5番手へとポジションを上げて、調子よく予選に挑みました。しかし、タイヤをうまく機能させられず8番手で3列目スタートと、悔しいリザルトになりました。しかし着実にポテンシャルを引き出しているだけに、決勝では追い上げのレースが期待されます。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングは、フリー走行22番手から予選に挑みましたが、転倒を喫してタイム更新のチャンスを逃し、22番手でした。

ドイツGP4連勝の期待が寄せられるダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、午前中に行われた3回目のフリー走行で転倒、頭と左肩を強く打ち、サーキットに近いケムニッツの病院で検査と治療を受けました。左鎖骨にヒビが入っていることが確認されましたが、骨折はないため、日曜日の状態を見て、出場するかどうかを決めることになります。この日、予選をキャンセルしたペドロサですが、3回目までのフリー走行で総合4番手で予選2への進出を果たしているため、決勝に出場する際は12番グリッドから出場することになります。

Moto2クラスは、ザビエル・シメオン(Desguaces La Torre Maptaq)が初PPを獲得。以下、1秒差以内に20台という大接戦となりました。2番手にジョルディ・トレース(Aspar Team Moto2)、3番手にポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)が僅差で続き、この3選手がフロントローを獲得。初日のフリー走行で14番手とやや出遅れた中上貴晶(Italtrans Racing Team)が7番手、高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)が1秒差以内の20番手。総合首位で初日トップのスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が8番手という厳しい予選となりました。

Moto3クラスは、トップから1秒差以内に16台の接戦となり、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が5番手、ロマノ・フェナティ(San Carlo Team Italia)が8番手、1日目フリー走行で4番手のアイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centoro Seta)は11番手につけました。今季、最も厳しい戦いが予想されるMoto3クラス。Honda勢の追い上げのレースに期待されます。ルーキーの渡辺陽向(TASCA RACING)は32番手から決勝に挑みます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「ポールポジションを獲得できて、とてもうれしいです。このサーキットはオーバーテイクがとても難しいので、フロントローからスタートできるのはとても大事なことです。4回目のフリー走行でいいペースを出せたし、とても快適でした。予選ではマシンのパフォーマンスを最大限、引き出すことに少し苦労しましたが、2度目に出たときは、よくなりました。すばらしい仕事ができたと思います。明日は、ベストを尽くし、いいレースをして表彰台争いをしたいです。運がよければ優勝したいです。午前中のダニの転倒を見たあとは、1コーナーで少し慎重になりました。早く回復して明日、レースができることを願っています。バレンティーノやステファン、そしてカル(クラッチロー、ヤマハ)との戦いになると思いますが、厳しいレースになるでしょう」

ステファン・ブラドル(MotoGP 4番手)「4回目のフリー走行ではいい仕事をすることができました。とても安定性がありました。予選はすべてがうまくいったとは言えませんが、それでも4番グリッドを獲得できて、とても満足しています。残念ながら最初のタイヤでアタックしたときに転倒してしまいました。アスファルトの小さなバンプに当たってしまったのです。マシンを再びスタートさせることができ、ガレージに戻ることができました。そのあと、2台目のマシンで100%以上の力でがんばりました。しかしフロントローを獲得できるほどの完ぺきなラップタイムを出すことはできませんでした。ホームレースでフロントローを獲得したいと思っていましたが、いい仕事をしているので、この結果にとても満足しています。レースは30周と、とても長いので目標を達成するのは大変です。でもホームのファンの前でいいパフォーマンスをしたいです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手)「昨日から少し前進することができました。リアのグリップを少しだけ改善することができました。そのほかにも、電子制御に一生懸命取り組み、ラップタイムを上げる方法を見つけました。残念ながら予選ではミスをしてしまい、アタックする前にタイヤを冷やしてしまいました。レースペースは悪くはありませんが、今の状況では、トップグループについていくためにはいいスタートを切ることが重要になります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 12番グリッド)「本当に恐い瞬間でした。今でも何が起きたのかよく分かりません。頭を強く打って、肩にひどい痛みを感じました。肩の感触をすぐにチェックしました。幸い、メディカルセンターで骨折していないことが分かりました。ただ、小さいヒビがあるかもしれないということでした。転倒したあとは、めまいがひどかったのですが、意識はありました。念のためケムニッツの病院にヘリコプターで飛んで、CATスキャンを撮り、左の鎖骨に小さなヒビがあることが分かりました。幸い、完全に骨折しているわけではありませんでした。今夜は休んで、明日の朝になって、身体の様子をみたいです。もし十分に力があれば、メディカルチェックを行い、レースに出たいです」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「残念ながら4コーナーでリアのグリップを失い、空中に投げ出されました。大きな転倒でした。すぐにピットに戻り、セカンドマシンでコースに戻りましたが、セットアップが違っていたので、自信を持って走ることができませんでした。左脚に痛みはありますが、明日のレースに向けて準備を整えたいです」

ザビエル・シメオン(Moto2 ポールポジション)「今日はポールポジションを取れるなんて期待していませんでした。フロントローか2列目までに並べたらいいなあ、と思っていたので、とてもうれしいです。今大会は初日から調子がよくて、予選ではいいタイムを出そうと集中しました。ポールポジションを獲得しましたが、決勝は全く違う走りが求められます。今回はアベレージもいいので、決勝もいい走りができると思っています」

ジョルディ・トレース(Moto2 2番手)「今日はマシンのフィーリングがとてもよくて、いい走りができました。初めてのフロントロー獲得となり、とてもうれしいです。今回はタイヤのフィーリングがとてもいいので、決勝も楽しみです。こんなにすばらしいマシンに仕上げてくれたチームに、心から感謝しています」

ポル・エスパルガロ(Moto2 3番手)「ザクセンリンクは、小さいサーキットなのでタイムが接近します。予選は厳しい戦いを予想していましたが、フロントローを獲得できてとてもうれしいです。そして、ポイントスタンディングで総合首位のスコットが3列目からのスタートなので、今大会も彼とのポイント差を縮められたらと思います。ザクセンリンクのレースは体力的にとても厳しいので、最後まで全力を尽くさなければなりません。昨日と今日、いいリズムで走れているので、決勝が楽しみです」

中上貴晶(Moto2 7番手)「今日の午前中まで、あまりよくならなかったのですが、午後の予選になって、フィーリングがよくなりました。全体的にフロントがソフト過ぎて、それがコーナーの進入に影響していました。午前中のフリー走行は、リアのトラクション不足も解消しなかったのですが、午後になって攻められるようになり、気持ちよく走れるようになりました。7番グリッドということで3列目からのレースですが、決勝に向けて、とりあえずいい状態ができたことで、気持ちよく決勝に挑めます。いいスタートを切って、追い上げたいと思います」

高橋裕紀(Moto2 20番手)「昨日の午後はセッティングが進まず、タイムを更新できず、ポジションも落としました。しかし、今日はいい方向にセッティングが進み、タイムもよくなり、ポジションを上げることができました。昨日、問題になったチャターも原因が分かった部分もあり、かなり改善されました。このサーキットでは根本的に直せない部分もありますが、チャターが出ても走りに影響のない状態になってきました。最終的に20番手だったけれど、最後の最後まで14、15番手争いをしていました。これまでに比べたらはるかに内容はいいし、このいい流れを明日の決勝でも継続したいと思います」

ジャック・ミラー(Moto3 5番手)「最後のアタックのときに、僕の前に2人のライダーがいて、クリアラップを取ることができませんでした。それを思えば、5番グリッドというのは悪くありません。今日は、いくつか違う仕様にトライしていたし、それで5番手だったので、明日はトップグループで戦えるんじゃないかと思います。今回は仕様の違うスイングアームにトライして、それがタイムに好結果をもたらしてくれました。そのため、タイヤのパフォーマンスを引き出すことにも成功しました」

ロマノ・フェナティ(Moto3 8番手)「今日はフロントタイヤで、いい走りができました。タイヤのパフォーマンスをうまく引き出せたし、トップグループとの差もほとんどありません。明日は今季ベストの6位以上を狙って全力で挑みます」

アイザック・ビニャーレス(Moto3 11番手)「今日はラップタイムもよく、ポールポジションのリンスから0.6秒しか遅れていないし、とてもいい一日になりました。しかし、ポールポジションから15番手までは大混戦なので、決勝は厳しい戦いになると思います。全力で戦います」

渡辺陽向(Moto3 32番手)「昨日から1.5秒タイムを上げることができました。攻略したとはとても言えないけれど、かなり前進しました。自分より速い選手についていくことができました。明日はグリッドが後ろなので、厳しいレースになると思います。明日はいいスタートを切って、自分より、もう1つ前のグループでレースができればと思います」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
193マルク・マルケスHonda1:21.311
235C.クラッチローヤマハ1:21.434
346V.ロッシヤマハ1:21.493
46ステファン・ブラドルHonda1:21.862
541A.エスパルガロART1:21.887
669N.ヘイデンドゥカティ1:22.157
738B.スミスヤマハ1:22.297
819アルバロ・バウティスタHonda1:22.484
94A.ドヴィツィオーゾドゥカティ1:22.561
1071C.コルティFTR KAWASAKI1:23.059
119D.ペトルッチIODA-SUTER1:23.361
*1226ダニ・ペドロサHonda1:22.221
1314R.デ・ピュニエART1:23.152
148H.バルベラFTR1:23.333
1551M.ピロドゥカティ1:23.349
1670M.ラバティPBM1:23.549
1768Y.ヘルナンデスART1:23.565
185C.エドワーズFTR KAWASAKI1:23.631
1917K.アブラハムART1:23.752
207青山博一FTR1:23.820
2152L.ペセックIODA-SUTER1:24.395
2267B.スターリングFTR Honda1:27.273
*2329A.イアンノーネドゥカティ1:23.008

* フリー走行において「107%ルール」を達成したため、予選通過となります。タイムはフリー走行のタイム。

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
119ザビエル・シメオンKALEX1:24.665
281ジョルディ・トレースSUTER+0.013
340ポル・エスパルガロKALEX+0.039
412トーマス・ルティSUTER+0.175
53シモーネ・コルシSPEED UP+0.193
660フリアン・シモンKALEX+0.254
730中上貴晶KALEX+0.266
845スコット・レディングKALEX+0.298
936ミカ・カリオKALEX+0.325
1015アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+0.367
115ヨハン・ザルコSUTER+0.417
1218ニコラス・テロールSUTER+0.430
1323マルセル・シュローターKALEX+0.449
144ランディ・クルメンナッハSUTER+0.626
1588リカルド・カルダスSPEED UP+0.693
16 8ジノ・レイFTR+0.747
17 77ドミニク・エージャーターSUTER+0.801
18 11サンドロ・コルテセKALEX+0.825
19 72高橋裕紀MORIWAKI+0.945
20 54マティア・パシーニSPEED UP+1.000
21 52ダニー・ケントTECH 3+1.030
22 80エステベ・ラバトKALEX+1.062
23 49アクセル・ポンスKALEX+1.111
24 14ラタパーク・ウィライローSUTER+1.219
25 63マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.346
26 96ルイス・ロッシTECH 3+1.489
27 24トニ・エリアスKALEX+1.800
28 9カイル・スミスKALEX+1.928
29 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+2.012
30 28ロマン・ラモスSPEED UP+2.056
31 92アレックス・マリネラレナSUTER+2.542
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+2.598
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+4.149

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
142A.リンスKTM1:27.300
239L.サロンKTM+0.180
344M.オリベイラMAHINDRA+0.259
494J.フォルガーKALEX KTM+0.279
58ジャック・ミラーFTR Honda+0.299
625M.ビニャーレスKTM+0.394
77E.バスケスMAHINDRA+0.453
85ロマノ・フェナティFTR Honda+0.510
953J.イウェマKALEX KTM+0.515
1012A.マルケスKTM+0.518
1132アイザック・ビニャーレスFTR Honda+0.654
1263Z.カイルディンKTM+0.747
1323ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.773
1441ブラッド・バインダーSUTER Honda+0.787
1561A.シシスKTM+0.789
1677ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+0.916
1765P.エッテルKALEX KTM+1.042
1884J.コーンフェールKALEX KTM+1.057
1917ジョン・マクフィーFTR Honda+1.071
2089アラン・ティーチャーTSR Honda+1.120
2110アレクシ・マスボーFTR Honda+1.239
2219アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.239
234フランシスコ・バグナイアFTR Honda+1.306
2458ファンフラン・ゲバラTSR Honda+1.306
2531N.アジョKTM+1.371
2611L.ロイKALEX KTM+1.384
279T.フィンスターブッシュKALEX KTM+1.402
283マッテオ・フェラーリFTR Honda+1.495
2922A.カラスコKTM+1.624
3086ケビン・ハヌスHonda+1.856
3157E.グラナドKALEX KTM+1.875
3229渡辺陽向FTR Honda+2.029
3321L.アマートMAHINDRA+2.102
3466F.アルトKALEX KTM+2.137
3595ジュール・ダニーロSUTER Honda+3.580