round 08

July 12 2013, PRACTICE MotoGP eni Motorrad Grand Prix Deutschland ドイツGP

SCHEDULE

ブラドルが初のトップタイム。ペドロサが3番手、マルケスが5番手と続く

2013年7月12日(金)・1日目フリー走行  会場:ザクセンリンク
天候:曇りのち晴れ  気温:21℃  コースコンディション:ドライ

第8戦ドイツGPの1日目フリー走行は、Honda勢が好調なスタートを切りました。午前中は雲が多く、気温は15℃でしたが、青空が広がった午後は21℃まで上昇し、Honda勢は順調にセットアップを進めました。

  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

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その中でも、ホームGPを迎えて気合満点のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が、地元ファンの声援を受けて、午前の5番手から一気にトップに浮上しました。ブラドルはこれまで、ザクセンリンクを、あまり得意としていませんでした。しかし、今大会は車体のセットアップも決まり、タイヤとのマッチングもよく、順調にタイムを短縮しました。

昨年の大会では、予選6番手。決勝で追い上げをみせるも5位がやっとでした。今年は、前戦オランダGPからの2戦連続のフロントローに向けて大きく前進、決勝では念願の初表彰台を狙います。

ドイツGPで3連勝中のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、タイヤテストに集中。着実にタイムを更新しました。午前中は2番手。午後のセッションでは、気温と路面温度が上がったことで、思うようにタイムを更新できませんでしたが、ブラドルに続く2番手タイムでした。総合では3番手タイムでしたが、トップから1秒差以内に11台という接戦の中で、着実にセットアップを進め、今季3勝目とドイツGP4連覇に向けて大きく前進しました。

125ccとMoto2クラスを合わせると、ドイツGPを3連覇中のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)も、初めて走るMotoGPマシンで順調にタイムを短縮しました。慎重な走りとなった午前は4番手。午後の走行では、ブラドル、ペドロサとトップタイムを競い、3番手でした。総合タイムでは5番手となりましたが、今大会は、ペドロサとともに優勝候補の筆頭です。今季2勝目の期待が膨らみました。

一方、得意とするコースでの今季初表彰台を狙うアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、この日はいいグリップを見つけられず10番手と苦戦。2日目のフリー走行と予選で、ばん回に挑みます。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングは22番手でした。

Moto2クラスは、スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)がトップタイムをマーク。2番手にアレックス・デ・アンジェリス(NGM Mobile Forward Racing)、3番手にポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)と続き、トップから1秒以内に19台が名を連ねました。

予想通りの大激戦となったMoto2クラス。前戦オランダGPのウォームアップで左鎖骨を骨折して決勝を欠場、今大会から復帰の中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、リアのグリップ不足に苦しみますが、トップから0.591秒差の14番手。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は午前は20番手でしたが、午後の走行でタイムを更新できず、26番手へと順位を落としました。中上、高橋両選手は、2日目のポジションアップに闘志を燃やしています。

Moto3クラスは、アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が4番手。ロレンソ・バルダッサーリ(GO & FUN Gresini Moto3)が8番手、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が9番手。ルーキーの渡辺陽向(TASCA RACING)は34番手でした。

コメント

ステファン・ブラドル(MotoGP 1番手) 「金曜日のタイムシートでトップになることができて、とてもすばらしい気分です。ホームGPで最高のスタートを切ることができました。午前中は走り出してすぐに快適なフィーリングでした。そのあと、細かい調整をして、午後のセッションはもっとよくなりました。仕様の違うマシン(短いスイングアームと長いスイングアーム)で走行しましたが、どちらでも速かったです。また、使うタイヤもほぼ決まりました。全体的なパッケージはいいです。僕の調子もいいです。地元のファンのサポートを受けながら、楽しい一日になりました」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手) 「日曜日の決勝レースに向けて、理想的なタイヤ選択を見つけるために、今日はタイヤテストに集中しました。ここ数戦は、タイヤの選択がとても難しかったのですが、今日は、すべてのオプションをテストする時間がありました。全体的にはうまくいきました。しかし、明日はコーナリングがもっとよくなるセットアップを見つけなければなりません。転倒したホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)については、彼の状態を見てからコメントしたいと思います。詳細がまだ分かりませんが、あまりよくないみたいなので、よくなることを願っています」

マルク・マルケス(MotoGP 5番手) 「とてもポジティブな一日でした。少しずつ前進しているので、とても満足しています。走り出しから、とても快適でした。小さなサーキットなので、スピードはMoto2のときとそれほど変わりません。もちろん、ブレーキングポイントへすぐに到達するので、新しいポイントを見つけなければなりませんでした。しかし、それはほかのサーキットとあまり違わないので、すぐに慣れることができます。一生懸命がんばっていますが、まだ改善しなければならないところがいくつかあります。もっと安定して走れるように、いいセットアップを見つけなければなりません。明日も集中してがんばります。ホルヘがまた大きな転倒をしてしまい、残念な気持ちです。その後の知らせを待ちます。幸運を祈っています」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 10番手) 「今日はマシンのリアに少し問題があり、午前のセッションでグリップに苦しみました。午後はそれを解決するために2つのことを試みましたが、進展はありませんでした。明日はやらなければならないことがたくさんあります。今日達成できなかったタイムとポジションを取り戻せるように、がんばらなければなりません」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手) 「初めて走りましたが、このサーキットは好きです。かなり早く慣れることができました。残念ながら午後に転倒してしまいましたが、それがなければ、もっと前進できたと思います。明日は、今日の分もがんばらなければなりません。また、マシンの感触がもっとよくなることを願っています」

スコット・レディング(Moto2 1番手) 「午前中のマシンのセットアップにはとても満足しました。そのため、午後は少しだけ調整をしました。マシンのフィーリングはとてもよく、決勝レースに向けてタイヤのテストに取り組みました。それほどプッシュせず、決勝に向けていい感触を得るために取り組みました。クリアラップが取れていれば、もっと速いタイムを出せたかもしれません。レースウイーク初日からいいペースがあるのは、とてもうれしいことで、今日はとてもいい一日でした」

アレックス・デ・アンジェリス(Moto2 2番手) 「最初はチャタリングに苦しみましたが、そのあとの調整で、マシンはよくなりました。再びピットに戻って、同じ方向で調整したところ、さらによくなり、昨年の自分のタイムに一気に近づきました。明日に向けてとても満足しています。昨年のように、また表彰台に立ちたいです。ここでは何度も表彰台に上がっているので、今回も上がれるかもしれません。新しいシャシーにしてからは、レースごとに速くなっています。あとは、自分自身を信じてプッシュするだけです」

ポル・エスパルガロ(Moto2 3番手) 「全体的にいい一日でした。午後はフィーリングをよくするために、いくつか別のことにトライしました。完ぺきではありませんでしたが、限界を見つけようとがんばっています。ベストを尽くして、明日はもっと前にいけるようにしたいです。今年のタイヤは、昨年のようなフィーリングではありません。しかし、タイムを上げられるように解決策を見つけてがんばらなければなりません。昨年より速いタイムを出せなくても、ほかのライダーよりも速く走って一番を目指します。明日は、気温が上がる午後に、もっと気持ちよく走れるように取り組まなければなりません」

中上貴晶(Moto2 14番手) 「オランダGPで骨折した左の鎖骨は、走行にはほとんど影響がありません。マシンが振られ、抑えなくてはいけないときには多少痛みがありますが、普通に走ることができています。今日の問題点は、リアのグリップ不足で、アクセルの開け始めからスピニングがひどく、それを解消するためにいろいろやったのですが、よくならなかったことです。明日のフリー走行では、その問題点を集中的に解消して、予選では1つでも上のグリッドを目指します。ここはグリッドがとても重要になるので、明日はとても大事な一日になります」

高橋裕紀(Moto2 26番手) 「午前から午後にかけてセッティングが進みませんでした。午前中はチャタリングがひどく、午後に向けて、チャタリング対策でセッティングを変えました。それほど大きく変えたわけではないのですが、結果的にタイムが落ち、ポジションも落としてしまいました。岡山国際サーキットでのテストはとてもよかったのですが、そのときの問題がここではすぐに出て、そこから先になかなか進めないという一日でした。明日も全力で挑みます」

ロレンソ・バルダッサーリ(Moto3 8番手) 「この順位は、とてもうれしいです。このサーキットはとても好きです。今日はマシンのフィーリングがよく、プッシュすることができました。もう少しリアのグリップをよくしたいです。今年のフリー走行では、ベストリザルトです。コンスタントに前進しているのを感じています。今回は、もっと速く走れるようになると思います」

渡辺陽向(Moto3 34番手) 「思っていたよりも難しいサーキットでした。午前から午後にかけて0.5秒ぐらいしかタイムを縮められませんでした。最も難しいのはコース前半、3コーナーから7コーナーまでです。ここが最後まで攻略できず、この区間だけで相当にロスをしていました。正直、今日はどうすればいいのか分からなかったです。明日に向けてデータをチェックして、なんとか攻略したいと思います」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
16ステファン・ブラドルHonda1:22.030
299J.ロレンソヤマハ+0.017
326ダニ・ペドロサHonda+0.191
446V.ロッシヤマハ+0.211
593マルク・マルケスHonda+0.221
635C.クラッチローヤマハ+0.439
769N.ヘイデンドゥカティ+0.542
841A.エスパルガロART+0.611
94A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+0.820
1019アルバロ・バウティスタHonda+0.852
1129A.イアンノーネドゥカティ+0.978
1238B.スミスヤマハ+1.010
1314R.デ・ピュニエART+1.101
1451M.ピロドゥカティ+1.461
1568Y.ヘルナンデスART+1.494
168H.バルベラFTR+1.597
1770M.ラバティPBM+1.606
189D.ペトルッチIODA-SUTER+1.836
195C.エドワーズFTR KAWASAKI+1.881
2071C.コルティFTR KAWASAKI+2.048
217青山博一FTR+2.617
2267B.スターリングFTR Honda+2.768
2352L.ペセックIODA-SUTER+3.538
2417K.アブラハムART+4.165

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
145スコット・レディングKALEX1:25.152
215アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+0.134
340ポル・エスパルガロKALEX+0.166
45ヨハン・ザルコSUTER+0.179
536ミカ・カリオKALEX+0.306
619ザビエル・シメオンKALEX+0.330
74ランディ・クルメンナッハSUTER+0.381
812トーマス・ルティSUTER+0.389
960フリアン・シモンKALEX+0.411
103シモーネ・コルシSPEED UP+0.432
1180エステベ・ラバトKALEX+0.453
1281ジョルディ・トレースSUTER+0.481
1318ニコラス・テロールSUTER+0.582
1430中上貴晶KALEX+0.591
1554マティア・パシーニSPEED UP+0.620
1623マルセル・シュローターKALEX+0.638
1788リカルド・カルダスSPEED UP+0.730
1811サンドロ・コルテセKALEX+0.868
19 24トニ・エリアスKALEX+1.063
20 8ジノ・レイFTR+1.068
21 52ダニー・ケントTECH 3+1.131
22 77ドミニク・エージャーターSUTER+1.170
23 96ルイス・ロッシTECH 3+1.219
24 14ラタパーク・ウィライローSUTER+1.342
25 72高橋裕紀MORIWAKI+1.408
26 9カイル・スミスKALEX+1.523
27 49アクセル・ポンスKALEX+1.639
28 63マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.807
29 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+1.827
30 92アレックス・マリネラレナSUTER+2.298
31 28ロマン・ラモスSPEED UP+2.658
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+3.047
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+4.965

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
142A.リンスKTM1:27.208
239L.サロンKTM+0.380
37E.バスケスMAHINDRA+1.004
432アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.019
525M.ビニャーレスKTM+1.044
694J.フォルガーKALEX KTM+1.061
712A.マルケスKTM+1.133
877ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+1.174
98ジャック・ミラーFTR Honda+1.390
1044M.オリベイラMAHINDRA+1.407
1163Z.カイルディンKTM+1.431
125ロマノ・フェナティFTR Honda+1.509
1310アレクシ・マスボーFTR Honda+1.549
1489アラン・ティーチャーTSR Honda+1.608
1584J.コーンフェールKALEX KTM+1.618
1641ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.639
1761A.シシスKTM+1.653
1811L.ロイKALEX KTM+1.784
1921L.アマートMAHINDRA+1.800
2057E.グラナドKALEX KTM+1.933
2119アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.089
2223ニッコロ・アントネッリFTR Honda+2.193
2365P.エッテルKALEX KTM+2.214
2422A.カラスコKTM+2.263
2517ジョン・マクフィーFTR Honda+2.280
2653J.イウェマKALEX KTM+2.290
279T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.291
283マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.333
294フランシスコ・バグナイアFTR Honda+2.390
3031N.アジョKTM+2.468
3166F.アルトKALEX KTM+2.550
3258ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.768
3386ケビン・ハヌスHonda+2.841
3429渡辺陽向FTR Honda+3.594
3595 ジュール・ダニーロSUTER Honda+5.559