round 07

June 27 2013, PRACTICE MotoGP Iveco TT Assen オランダGP

SCHEDULE

マルケスが3番手、ペドロサが5番手。ウエットではマルケスがトップタイム、ペドロサが3番手と順調にセットアップを進める

2013年6月27日(木)・1日目フリー走行  会場:TTサーキット・アッセン
天候:曇りのち雨  気温:14℃  コースコンディション:ドライのちウエット

第7戦オランダGPの1日目フリー走行は終日、雲の多い一日となり、午前中はドライコンディションだったものの、午後のセッションはウエットコンディションとなりました。気温も14℃と低く、難しい条件の一日となりましたが、Honda勢は順調にセットアップを進めました。総合順位では、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が3番手、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が5番手ですが、ウエットコンディションとなった午後のセッションでは、マルケスがトップタイム、ペドロサが3番手でした。総合順位で7番手のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)も午後のセッションでは4番手に浮上しました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

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アッセンを得意とするマルケスは、午前中のセッションからリズム感あふれる走りを披露。今季、MotoGPクラスにデビューしたマルケスは、ベテランライダーたちの経験値の高いヨーロッパラウンドでは、さすがに厳しいスタートを強いられてきました。そして、2日目のフリー走行と予選、決勝と着実にタイムを上げていったマルケスですが、今大会は、初日から快調にラップを刻みました。マルケスは、2010年の125ccクラス、11年と12年のMoto2クラスと、3年連続でオランダGPで優勝しています。ドライでもウエットでも好調な走りを見せた今大会は、今季2勝目とオランダGPでの3クラス制覇の期待が膨らんでいます。

総合首位のペドロサも、不安定な天候の中で着実にセットアップを進めました。午前中は、低い気温と路面温度にやや手こずり、慎重な走りで5番手でしたが、午後のセッションではセットアップも進み、いろいろなセッティングにトライしました。今大会は不安定な天候が予想されるだけに、どんな天候にも対応するための準備の一日となりました。昨年の大会では2位。最高峰クラスではこれまで4度の表彰台に立ってきたペドロサですが、オランダGP最高峰クラス初制覇と、今季3勝目の期待が膨らんでいます。

過去2戦、調子を上げているブラドルも、ドライコンディションでは7番手でしたが、ウエットコンディションになった午後のセッティングでは度々トップに浮上、最終的に4番手で初日を終えました。今大会は、新しいフロントサスペンションのテストを行い、徐々にペースを上げていきました。ウエットコンディションとなった午後の走行では、Repsol Honda Teamの両選手とそん色ない走りを披露、今大会の活躍を期待させています。

一方、アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、ドライ、ウエットともにグリップ不足に苦しみ、思うような走りができませんでした。ドライコンディションとなった午前中は8番手、ウエットコンディションでは12番手とセットアップをまとめきれませんでした。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングは22番手。ともに2日目のポジションアップに闘志を燃やしています。

Moto2クラスは、午前中はドライコンディション、午後の走行はウエットコンディションとなり、前戦カタルニアGPで今季2勝目を挙げたポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)がトップタイムをマーク。2番手に総合首位のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)、3番手にドミニク・エージャーター(Technomag carXpert)と僅差で続きました。シフト系のトラブルに苦戦した中上貴晶(Italtrans Racing Team)は午前中では9番手。ウエットコンディションになった午後の走行では転倒を喫し、21番手と苦戦の一日。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は、午前、午後ともに転倒を喫して27番手でしたが、2日目のポジションアップに自信を見せていました。

Moto3クラスは、アレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が6番手、アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が7番手、アラン・ティーチャー(CIP Moto3)が8番手、ジャック・ミラー(Caretta Technology-RTG)が10番手と、トップ10に4台のHonda勢が名前を連ねました。渡辺陽向(TASCA RACING)は34番手でした。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 3番手)「今日はとてもうまくいったので満足しています。ドライコンディションでも、ウエットコンディションでも最初からマシンの感触はよかったのですが、ドライではまだ改善しなければならないところがあります。しかし全体的にはとても快適でした。明日の天気予報はあまりよくありませんが、セットアップを進められるように、少なくともプラクティスの1回はドライになってほしいと思っています。その願いがかなうように祈ります。ホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)のケガは本当に運がありませんでした。彼にとっては今年まだ2度目の転倒だと思います。それなのに結果としてケガを負ってしまいました。どんなライダーもケガだけはしたくないと思っています。彼が早く回復することを願っています。ドイツではまたバトルができるようになっていると思います」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手)「今日は、ドライでもウエットでも走りました。ドライの感触はいつもよりかなり難しい状態でした。路面がとても冷たかったのでタイヤのグリップを得るのが難しく、コーナーでは、かなり滑りました。そのため快適に走ることができませんでした。明日、もしドライコンディションになったら、マシンをよくできるよう取り組みます。雨のセッションでは、徐々によくなり、いろいろ試すこともできました。今日残念だったのは、ホルヘがケガをしたことです。ライダーとして、こういうときはとても厳しい時間です。とても痛いと思うし、がんばって乗り越えてほしいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 7番手)「初日はいい一日になりました。午前中のドライコンディションでは、新しいフロントサスペンションのパーツのセッティングに取り組みました。いい感触を得るために数周かかりました。両方のマシンを走らせました。そのため、少し時間をロスしたかもしれませんが、最終的にはドライコンディションでいい仕事をすることができました。ウエットコンディションでは、はじめは路面がとても滑りやすかったので、集中して走りました。セッションの最後はコンディションがよくなり、いいタイムを出すことができました。ウエットでは、トップのライダーたちとはあまり離れていません。しかしドライではもっと速く走らなければなりません。そのためには、まだ何かが足りません」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手)「今日はドライもウエットもあり、本当に不安定なコンディションでした。午前中はいいセッティングを見つけるのに苦労しました。午後のセッションで少し調整したかったのですが、雨が降ったのでそのチャンスもありませんでした。ウエットではリアグリップに苦しみました。がんばって改善しようとしましたが、完全に自信を取り戻すことはできませんでした。明日は、今日得られたデータが役に立つかどうか試してみたいです」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「このサーキットは初めてではないので、もう少しいい結果を期待していました。しかし、3コーナーと4コーナーでうまく走れませんでした。その2カ所でもっとスピードが出せるように自分のライディングを調整しなければなりません。また、マシンも少し調整しなければなりません。やらなければならないことはたくさんあります。天候が重要な役割を果たしますが、それは仕方ないことなので、あまり気にすることではありません」

ポル・エスパルガロ(Moto2 1番手)「とてもうれしいです。再びトップに立てました。自信を取り戻しました。勝ってポイントを稼ぐのは大変なので、引き続きがんばらなければなりません。しかし順調ですし、自信もあります。午前中はドライコンディションで、いい走りができました。スコットとは僅差ですが、僕の方が速かったです。リズムがとてもよかったです。その後は天候がかなり変わり、雨の中ではほかのライダーの方が速かったです。しかし、総合タイムでまたトップに立ててうれしいです」

スコット・レディング(Moto2 2番手)「午前中のセッションはかなりよかったのですが、ギアのセッティングで小さなミスをしてしまいました。しかし、それほど影響はしませんでした。午後のウエットセッションでもまずまずの走りができました。ウエットでは、ペースの速いライダーたちと走りましたが、マシンの感触はよかったです。ただ、路面が乾き始めたときに少しペースが下がりました。明日もウエットになったら、コーナー出口のトラクションなどに取り組まなければなりません。もしドライになれば、今やっていることを続けるだけです。全体的には今日の出来には満足しています」

中上貴晶(Moto2 9番手)「今日は散々な一日になりました。ドライコンディションで走れたフリープラクティス(FP)では、シフタートラブルのためにセッションのほとんどをトラブル解消に時間を使いました。最終的に電気系のハーネスを交換して少しよくなりましたが、最後まで解決することができませんでした。午後のセッションはウエットになり、シフターの状態はかなりよくなったのですが、コース上の雨量がどんどん減っていくので、ピットに入らず走り続けました。リアのグリップが足りないと思っていたのですが、とりあえず、路面コンディションに合わせてペースを上げていったら、ハイサイドで転んでしまいました。ケガがなくてよかったのですが、今年になって一番ひどい一日になりました。明日は問題が解決することを願っています」

高橋裕紀(Moto2 27番手)「今日はドライコンディションになったFP1で転び、ウエットになったFP2でも転んでしまいました。ドライもウエットもフロントが硬すぎて、リアが軟らかすぎるという状態。バランスの問題だと思うので、明日はいいバランスを見つけたいと思います。ウエットコンディションのFP2では、セッション序盤に転び、その後、再スタートしたのですが、(トーマス)ルティ(Interwetten Paddock Moto2 Racing)と一緒に走ることができて、自分の感じているフィーリングを確認することができました。バランスの悪いコーナーを除けば、ほとんど変わらない走りができています。明日はドライでもウエットでも、ポジションを上げたいと思います」

渡辺陽向(Moto3 34番手)「アッセンは思っていたより難しいサーキットでした。全体的にコーナーの立ち上がりでアクセルを開けるのが遅く、その先に続くストレート部分でタイムをロスしていました。とくに後半セクションが遅いので、明日はこの部分を改善したいと思います。あと0.5秒上げれば、それから先は接戦なので、その接戦に混じれるようにがんばります」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ 1:35.263
235C.クラッチローヤマハ+0.350
393マルク・マルケスHonda+0.620
446V.ロッシヤマハ+0.695
526ダニ・ペドロサHonda+0.771
641A.エスパルガロART+1.167
76ステファン・ブラドルHonda+1.296
819アルバロ・バウティスタHonda+1.500
951M.ピロドゥカティ+1.647
1038B.スミスヤマハ+1.739
114A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+1.778
1269N.ヘイデンドゥカティ+1.890
1317K.アブラハムART+2.083
148H.バルベラFTR+2.193
1514R.デ・ピュニエART+2.226
1629A.イアンノーネドゥカティ+2.275
179D.ペトルッチIODA-SUTER+2.391
1868Y.ヘルナンデスART+2.654
195C.エドワーズFTR KAWASAKI+2.884
2071C.コルティFTR KAWASAKI+3.071
2170M.ラバティPBM+3.611
2267B.スターリングFTR Honda+4.445
2322I.シルバFTR+4.687
2452L.ペセックIODA-SUTER+6.429

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX 1:38.988
245スコット・レディングKALEX+0.114
377ドミニク・エージャーターSUTER+0.567
45ヨハン・ザルコSUTER+0.633
519ザビエル・シメオンKALEX+0.728
636ミカ・カリオKALEX+0.733
780エステベ・ラバトKALEX+0.794
8 30中上貴晶KALEX+1.026
9 4ランディ・クルメンナッハSUTER+1.213
10 54マティア・パシーニSPEED UP+1.225
11 81ジョルディ・トレースSUTER+1.243
12 63マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.258
13 15アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+1.278
14 24トニ・エリアスKALEX+1.291
15 52ダニー・ケントTECH 3+1.333
16 23マルセル・シュローターKALEX+1.369
17 96ルイス・ロッシTECH 3+1.371
18 12トーマス・ルティSUTER+1.406
19 60フリアン・シモンKALEX+1.410
20 18ニコラス・テロールSUTER+1.529
21 11サンドロ・コルテセKALEX+1.554
22 88リカルド・カルダスSPEED UP+1.658
23 49アクセル・ポンスKALEX+1.660
24 3シモーネ・コルシSPEED UP+1.781
25 14ラタパーク・ウィライローSUTER+1.791
26 72高橋裕紀MORIWAKI+2.255
27 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+2.317
28 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+2.501
29 8ジノ・レイFTR+2.830
30 9カイル・スミスKALEX+3.600
31 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+3.794
RT97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+7.035

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
139L.サロンKTM1:43.511
225M.ビニャーレスKTM+0.527
394J.フォルガーKALEX KTM+0.651
442A.リンスKTM+0.699
512A.マルケスKTM+0.861
610アレクシ・マスボーFTR Honda+1.383
732アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.404
889アラン・ティーチャーTSR Honda+1.435
961A.シシスKTM+1.516
108ジャック・ミラーFTR Honda+1.547
117E.バスケスMAHINDRA+1.568
1231N.アジョKTM+1.617
1353J.イウェマKALEX KTM+1.747
1423ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.758
1577ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+1.879
1699ダニー・ウェッブSUTER Honda+1.959
1744M.オリベイラMAHINDRA+1.974
1811L.ロイKALEX KTM+2.070
1951ブライアン・スホーテンFTR Honda+2.098
2065P.エッテルKALEX KTM+2.147
2141ブラッド・バインダーSUTER Honda+2.357
2219アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.379
235ロマノ・フェナティFTR Honda+2.431
249T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.441
2584J.コーンフェールKALEX KTM+2.500
2622A.カラスコKTM+2.578
2758ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.737
2817ジョン・マクフィーFTR Honda+2.744
2963Z.カイルディンKTM+2.745
3057E.グラナドKALEX KTM+2.778
313マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.793
3271トーマス・ファン・レーウェンBAKKER Honda+3.080
334フランシスコ・バグナイアFTR Honda+3.245
3429渡辺陽向FTR Honda+3.876
3566F.アルトKALEX KTM+4.460