round 06

June 15 2013, QUALIFYING MotoGP Gran Premi Aperol de Catalunya カタルニアGP

SCHEDULE

ペドロサが2戦連続ポールポジション獲得。バウティスタとマルケスは2列目から決勝に挑む

2013年6月15日(土)・予選  会場:カタルニア・サーキット  天候:晴れ  気温:30℃  コースコンディション:ドライ

第6戦カタルニアGPの予選は、今季最も暑い一日となりました。気温は30℃まで上昇し、路面温度は52℃を記録。午前中のフリー走行、午後の予選ともに厳しいコンディションの中で行われましたが、セッションをこなすごとに着実にペースを上げたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、前戦イタリアGPに続き、2戦連続でポールポジション(PP)を獲得しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

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ペドロサは、初日のフリー走行はタイヤテストに集中して3番手。2日目午前中のフリー走行も引き続きセットアップに集中して3番手。3回のフリー走行を終えて総合3番手で「予選2」に進出を決めたペドロサは、予選前に行われる30分間のフリー走行でトップタイムをマークすると、15分間の予選では、2008年にケーシー・ストーナーが記録したサーキットベストタイムを更新する、1分40秒893の驚異的なタイムでPPを獲得しました。

カタルニアGPでは、これまで125cc、250cc、MotoGPの3クラスで優勝しているペドロサですが、カタルニアGPのMotoGPクラスでは自身初のPP獲得となり、地元ファンから大きな声援が送られていました。今大会の決勝は、フリー走行、予選同様に、猛暑になることが予想されます。フリー走行ではタイヤの選択に重点を置き、予選では厳しい条件の中でスーパーラップを記録。08年以来の優勝に期待がふくらみました。これでHondaは、11年のマルコ・シモンチェリ、12年のストーナーに続き、3年連続でPPを獲得しました。

ペドロサ同様、ホームGPに闘志燃やすアルバロ・バウティスタ(GO & Fun Honda Gresini)は、今季ベストグリッドとなる4番手につけました。大接戦となった2日目のフリー走行では、初日5番手から9番手へとポジションを落としました。しかし、予選では、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)をマークして好タイムを刻みました。昨年の大会では表彰台争いに加わりながら悔しい6位に終わりました。今年はシーズン初表彰台をホームGPで達成する意気込みです。

初日6番手のマルケスは、2日目のフリー走行3回目で首位に浮上し、地元ファンを喜ばせました。しかし、路面温度が50℃を超えた予選では、思ったようにタイムを更新できず、6番手にダウンしました。しかし、今大会は2列目までに並ぶことが目標だっただけに、目標を達成して納得の表情でした。決勝日のウォームアップでは、さらにセットアップを進め、万全の状態で決勝に挑みます。前戦イタリアGPでは、2番手を走行しながら転倒リタイア。今大会は、その雪辱を果たす意気込みです。125ccクラス、Moto2クラス時代からの4年連続表彰台が期待されます。

初日9番手だったステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、2日目のフリー走行ではタイムを短縮し、7番手へとポジションを上げました。そして、予選では2列目を目標に全力で挑みましたが、思うようにタイムを伸ばすことができず、10番手に終わりました。15分間の予選セッションでは、コースインするタイミングが悪く、単独走行になったことが影響しました。今大会の予選は、PPのペドロサから10番手のブラドルまで1.197秒差という大接戦。わずかの差で大きくグリッドが変わっただけに、悔しい予選となりました。

CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & Fun Honda Gresini)は、セッションをこなすごとに確実にタイムを短縮しました。フリー走行では23番手。高速コーナーで攻めきれないという課題を抱えながら、予選では22番手と1つポジションを上げました。決勝では追い上げのレースに挑みます。

Moto2クラスは、ホームGPに闘志を燃やすポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)が、2番手以下に0.619秒のリードを築いてPPを獲得しました。今年は開幕戦カタールGPでPPを獲得するも、2戦目以降はフラストレーションをためるレースが続いていました。しかし、セッティングが決まった今大会は、久しぶりに切れのある走りを披露しました。

続いて、総合首位のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が2番手、エスパルガロと同様にホームGPを迎えるエステベ・ラバト(Tuenti HP 40)が3番手。開幕戦から5戦連続でフロントローを獲得した中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、わずかの差で4番手。以下、アレックス・デ・アンジェリス(NGM Mobile Forward Racing)、ヨハン・ザルコ(Came Iodaracing Project)となりました。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は22番手に入り、決勝では今季初のポイント獲得が期待されます。

Moto3クラスは、初日2番手だったアイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が7番手。ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が8番手。ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が9番手。アレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が10番手と、4台のHonda勢がトップ10入りしました。渡辺陽向(TASCA RACING)は29番手から決勝に挑みます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション)「すばらしいラップを刻み、すばらしい予選タイムを出すことができました。最高のポールポジションです。さらに、サーキットレコードも破ることができました。しかもホームのファンの前でそれを成し遂げることができたので、最高の気分です。また、一番重要だったレースペースを上げられたこともうれしいです。明日はいいレースをしたいです。フロントロースタートを最大限生かせればと思います」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 4番手)「今日はもう少しでフロントローでしたし、こうして2列目を獲得できて、とてもうれしいです。予選ではソフトタイヤを使いました。走り出しからフィーリングがよくて、自信を持って攻めることができました。今日は決勝で使うタイヤを決めるために、いくつかのテストをしました。今大会はタイヤのマネジメントが大きなカギを握ることになります。みんな同じ問題を抱えていますし、明日は厳しいレースになります。しかし、2列目からのスタートなので、このアドバンテージを生かしたいと思っています。明日はベストを尽くします」

マルク・マルケス(MotoGP 6番手)「1列目か2列目までには並びたいという目標を達成できたので、とてもうれしいです。今日の結果には満足しています。午前中の方が路面温度が低く、とても快適でした。しかし、午後のセッションは、路面温度がかなり上がり、問題が出てきました。それを除けば、今日はいい仕事をしたと思います。明日のウォームアップでは、路面温度が高くなったときにもう少し自信を持って走れるように、いくつかテストをしたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 10番手)「残念な予選結果となりました。今日は2列目スタートを期待していましたが、うまくいきませんでした。少し時間をロスして、予選セッションでは、ずっと1人で走っていました。新しい予選方式の15分間のセッションでは、こういうことは珍しいです。セッション中には、少し予定を変更し、最初のタイヤで3周走りました。そして2本目のタイヤで2周走りました。わずかコンマ数秒差で5番手を逃しました。4列目というグリッドは残念ですが、明日はいいレースができると思います。レースディスタンスでは、高いポテンシャルを発揮できると思いますし、自信はあります」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「昨日から今日にかけて、いくつかの部分で前進することができました。しかし、それを予選グリッドにつなげることができませんでした。課題は、高速コーナーのグリップ不足で、この部分に関しては大きな前進はありませんでした。厳しいレースになると思いますが、全力で挑みます」

ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション)「今日のポールポジションは本当にうれしいです。自分の家から5kmしか離れていないサーキットなので、特別な感じがします。スコットとの点差を縮めるためにも、明日はいいレースをしなければいけません。ここまでは、いい仕事ができました。明日もこの状態をキープして、いいレースにしたいと思います」

スコット・レディング(Moto2 2番手)「2番手になれたのはうれしいのですが、予選ではエンジンが思うようにならず、フラストレーションがたまりました。ストレートでは、ペースの遅い選手のスリップについていくのもやっとで、1コーナーのブレーキングで抜いていました。タイヤは、3〜4周でパフォーマンスが落ちてしまい、激しいスピニングに悩まされました。明日に向けてなにができるのか、今夜、考えてみなければなりません。厳しい予選でしたが、第2戦からのフロントローをキープできたことはよかったです」

エステベ・ラバト(Moto2 3番手)「ホームGPでフロントローを獲得できたのはうれしいのですが、予選では失敗してしまいました。我々はいいタイヤを持っていたのですが、それをチョイスしなかったからです。しかし、決勝に向けて大事なのはいいリズムで走り続けることです。その点では満足していますし、いい状態にすることができました」

中上貴晶(Moto2 4番手)「フリー走行では、昨日から同じような問題を抱えていて、なかなか前進することができませんでした。昨日は前後ともにハードタイヤで走ることにしたのですが、ハードではフロントのフィーリングがよくなくて、今日はその問題を解決するためにハードからソフトに替えました。タイヤのライフに不安はありますが、今日の感じでは、なんとか持ちそうな感じがします。しかし、リアはハードじゃないと持ちませんので、そのセッティングに時間を費やしました。リアのグリップ不足を解消するために、いろいろトライしたのですが、最後までよくなりませんでした。明日は我慢のレースになると思います。トップグループから離されないようにしっかりついていって、表彰台争いをしたいと思います」

高橋裕紀(Moto2 22番手)「今日も着実によくなっています。順位的にはそれほど大きなステップを刻めませんでしたが、明日の決勝は、これまでとは違うメンバーのグループで戦える自信があります。予選では、セッション終盤にソフトタイヤを装着してタイムを上げようとしました。しかし、50℃を超える路面温度では、ソフトタイヤは全く機能せず、タイムを更新することができませんでした。今日のような天候になれば、本当に厳しいレースになります。ポイント獲得を目標に、全力を尽くします」

アイザック・ビニャーレス(Moto3 7番手)「今日はとてもうれしい一日になりました。昨日のフリー走行に続き、今日の予選でもいいラップタイムをマークできましたし、7番グリッドを獲得できたからです。明日はいいスタートを切って、トップグループで戦いたいと思っています」

ジャック・ミラー(Moto3 8番手)「ほとんどのライダーがスリップストリームを使ってタイムを稼いでいたのですが、自分はスリップをほとんど使えませんでした。しかし、決勝では、スリップをうまく使って、トップグループについていきたいと思っています。この2日間でタイヤの選択も決まりました」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 9番手)「9番手というのは悪くはないのですが、正直、もっと上のグリッドを獲得したかったです。明日はいいスタートを切って、トップグループについていければと思います。明日も暑くなりそうなので、長くて厳しいレースになりそうです」

渡辺陽向(Moto3 29番手)「今日はアベレージも一発のタイムも、目標を達成することができませんでした。予選では1分53秒台前半でコンスタントに走ることを目標にしたのですが、ベストタイムが1分53秒5でした。昨日よりベストタイムは1.2秒短縮できましたが、もう少し、ベストもアベレージも上げて走れるようにしたいと思います。フィーリングはいいのですが、思ったようにマシンが旋回せず、それがタイムに影響しています。チームメートと1秒差あり、今年はこの1秒差が続いているので、この差を縮めたいと思います」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
126ダニ・ペドロサHonda1:40.893
235C.クラッチローヤマハ1:41.501
399J.ロレンソヤマハ1:41.566
419アルバロ・バウティスタHonda1:41.714
569N.ヘイデンドゥカティ1:41.800
693マルク・マルケスHonda1:41.842
746V.ロッシヤマハ1:41.959
829A.イアンノーネドゥカティ1:41.963
94A.ドヴィツィオーゾドゥカティ1:42.053
106ステファン・ブラドルHonda1:42.090
1138B.スミスヤマハ1:42.548
1241A.エスパルガロART1:42.878
1314R.デ・ピュニエART1:43.186
1451M.ピロドゥカティ1:43.330
158H.バルベラFTR1:43.659
165C.エドワーズFTR KAWASAKI1:43.983
1717K.アブラハムART1:44.362
189D.ペトルッチIODA-SUTER1:44.369
1971C.コルティFTR KAWASAKI1:44.603
2070M.ラバティPBM1:44.630
2168Y.ヘルナンデスART1:44.913
2267B.スターリングFTR Honda1:45.441
2352L.ペセックIODA-SUTER1:46.302
2477J.デル・アモールFTR1:48.952

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:46.410
245スコット・レディングKALEX+0.619
380エステベ・ラバトKALEX+0.666
430中上貴晶KALEX+0.688
515アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+0.739
65ヨハン・ザルコSUTER+0.803
781ジョルディ・トレースSUTER+0.848
84ランディ・クルメンナッハSUTER+1.008
911サンドロ・コルテセKALEX+1.012
1012トーマス・ルティSUTER+1.014
1154マティア・パシーニSPEED UP+1.065
1236ミカ・カリオKALEX+1.130
1323マルセル・シュローターKALEX+1.149
1477ドミニク・エージャーターSUTER+1.176
153シモーネ・コルシSPEED UP+1.285
1660フリアン・シモンKALEX+1.321
1752ダニー・ケントTECH 3+1.393
189カイル・スミスKALEX+1.395
1919ザビエル・シメオンKALEX+1.398
2018ニコラス・テロールSUTER+1.398
2124トニ・エリアスKALEX+1.449
2272高橋裕紀MORIWAKI+1.521
2396ルイス・ロッシTECH 3+1.576
2463マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.622
25 88リカルド・カルダスSPEED UP+1.730
26 55ハフィズ・シャーリンKALEX+1.811
27 14ラタパーク・ウィライローSUTER+1.830
28 49アクセル・ポンスKALEX+1.898
29 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+1.903
30 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+1.988
31 27ダニ・リバスKALEX+2.177
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+2.649
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+4.299

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
139L.サロンKTM1:50.782
242A.リンスKTM+0.326
344M.オリベイラMAHINDRA+0.758
412A.マルケスKTM+0.886
525M.ビニャーレスKTM+1.020
67E.バスケスMAHINDRA+1.170
732アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.184
88ジャック・ミラーFTR Honda+1.278
923ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.323
1010アレクシ・マスボーFTR Honda+1.517
1161A.シシスKTM+1.600
1241ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.659
1311L.ロイKALEX KTM+1.697
1419アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.704
1589アラン・ティーチャーTSR Honda+1.736
1663Z.カイルディンKTM+1.786
1784J.コーンフェールKALEX KTM+1.808
1877ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+1.845
199T.フィンスターブッシュKALEX KTM+1.934
2017ジョン・マクフィーFTR Honda+1.961
2199ダニー・ウェッブSUTER Honda+1.995
225ロマノ・フェナティFTR Honda+2.010
2331N.アジョKTM+2.094
2458ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.114
2557E.グラナドKALEX KTM+2.128
2653J.イウェマKALEX KTM+2.419
2765P.エッテルKALEX KTM+2.480
2822A.カラスコKTM+2.537
2929渡辺陽向FTR Honda+2.737
303マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.902
3116A.ミニョFTR+2.953
324フランシスコ・バグナイアFTR Honda+3.718
3366F.アルトKALEX KTM+4.098
3486ケビン・ハヌスHonda+4.532
- 94J.フォルガーKALEX KTM-