round 06

June 14 2013, PRACTICE MotoGP Gran Premi Aperol de Catalunya カタルニアGP

SCHEDULE

ホームGPでペドロサ3番手。バウティスタ5番手、マルケス6番手

2013年6月14日(金)・1日目フリー走行  会場:カタルニア・サーキット  
天候:晴れ  気温:29℃  コースコンディション:ドライ

第6戦カタルニアGPは、フリー走行1回目と2回目のセッションを行い、ホームGP制覇に向けて気合満点のスペイン勢がまずまずのスタートを切りました。今季3勝目に闘志満々のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、トップから1秒差以内に11台という接戦の中で3番手、アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)が5番手、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番手と続きました。この日は終日、青空が広がる絶好のコンディション。最高気温は29℃でしたが、強烈な日差しの中で路面温度は50℃前後まで上昇。ライダーにもタイヤにも厳しい条件となりました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

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午前中のセッションで2番手につけたペドロサは、午後の走行ではタイムを更新できず3番手へとポジションを落としました。しかし、決勝に向けてタイヤテストに専念する一日となりました。土曜日の予選、日曜日の決勝と、気温も路面温度もさらに高くなることも予想されるだけに、タイヤの選択が重要になります。カタルニア・サーキットを知り尽くしているペドロサにとって、決勝に焦点を当てた一日となりました。チームメートのマルケスは、MotoGPマシンでカタルニアを走るのはこの日が初めて。午前中は9番手と慎重なスタートになりましたが、午後の走行では着実にタイムを上げて6番手に浮上しました。

両選手ともに、バルセロナをホームとするだけに、タイムを更新するごとに、スタンドからは大きな声援と拍手が送られていました。セッション終了後のピットウイークでは、大勢のファンがピット前にかけつけ、ペドロサとマルケスに大きな声援を送り、両選手はサインや写真撮影でファンサービスにつとめていました。

バウティスタは、午前中のセッションでは転倒を喫するも6番手とまずまずのスタートを切りました。そして、気温も路面温度も上がった午後のセッションでは、タイムを更新して5番手へと浮上しました。昨年の大会では表彰台争いに加わり、6位でフィニッシュしています。今年は地元ファンの前で今季初表彰台に向けて気合満点。セットアップも着実に進み、手応えある一日となりました。

前戦イタリアGPで4位でフィニッシュのステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、午前中のセッションでは7番手。午後のセッションでは、セッション中盤に転倒して9番手へとポジションを落としました。この日は、いくつか異なる仕様のセットアップにトライしました。その比較テストをしている段階での転倒でしたが、セッション後半は、順調にセッティングを進めることに成功しました。最終的に9番手と不満の残るポジションとなりましたが、2日目のタイム短縮とポジションアップに期待をつなぎました。

CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、厳しい条件の中でコース攻略に集中し、23番手で初日を終えました。

Moto2クラスは、最も厳しい条件となり、最高気温29℃、路面温度は51℃を記録しました。その中でホームGPに闘志を燃やすポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)がトップタイムをマーク。開幕前のケガからやっと復調を感じさせる走りを見せたトーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2 Racing)が2番手、3番手にアレックス・デ・アンジェリス(NGM Mobile Forward Racing)、以下スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)、中上貴晶(Italtrans Racing Team)が僅差で続きました。

この日は、午後のセッションでタイムを更新できない選手が多く、厳しいコンディションだったことを感じさせる一日となりました。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は25番手でしたが、マシンのセットアップで手応えある一日となり、2日目はポジションアップが期待されます。

Moto3クラスは、アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が2番手と好調なスタートを切り、ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が7番手、ブラッド・バインダー(Ambrogio Racing)が9番手、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が10番手と、トップ10に4台のHonda勢が名前を連ねました。渡辺陽向(TASCA RACING)は27番手。2日目はさらにポジションアップを狙います。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手) 「今日は一日を通じて、タイヤのテストに集中しました。ソフトとハードで数ラップずつ周回して、このサーキットに一番合うものを見つけようとしました。カタルニアはいつも暑いので、正しいタイヤチョイスがとても重要で、タイヤのマネージメントがいつも勝敗のカギを握ることになります。今日はマシンをリーンオーバーさせたときにタイヤを消耗させましたが、この問題に対処することができました。まだ我々はどのタイヤを使うのか決めていません。最終的にどれでいくかは、明日の走行で決めることになると思います」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 5番手) 「今日はとても手応えがあったし、ポジティブな一日になりました。午前中のセッションでは、走り始めからフィーリングがよくて、セットアップも順調に進みました。その後、転倒するミスを犯しましたが、幸いにもケガがなくてほっとしました。午後のセッティングでは、前後ハードのタイヤで走りました。しかし、リアのグリップ不足で、フィーリングはよくありませんでした。そのため、ソフトに戻してコースインして、タイムを上げることができました。明日は決勝に向けて電子制御の部分に取り組む予定です。いいグリッドを獲得するためにも、明日はやらなくてはいけないことがたくさんあります」

マルク・マルケス(MotoGP 6番手) 「今日はいい一日になったと思いますし、とてもハッピーな気分で終わることができました。今日は金曜日にやるべきことを、いつもどおりにこなしていきました。午前中のセッションでは、トップから1秒差の9番手。それが午後の2回目のセッションでは0.5秒差まで短縮できたし、総合タイムでも6番手まで順位を上げることができました。今日トライしたことは確実によくなったので、とてもよかったと思います。しかし、気持ちよく走れていないパートもあって、明日はその部分を改善しなければいけません。明日も引き続き、セットアップに全力を尽くし、いい状態で決勝レースを戦えるようにしたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 9番手) 「FP2が始まってすぐに10コーナーで転倒したことで、厳しい初日となりました。しかし、一日を通して見れば、着実に前進することができました。今日は決勝に向けて2つの異なるセッティングを試し、多くの情報を収集することができました。結果的にいい方向にセットアップは進んだのですが、コーナーの入り口の安定感が足りないので、その部分を明日は改善したいです。クラッシュしたあと、同じマシンでコースに出たのですが、すぐに気持ちよく乗ることができてよかったです。明日はよいラップを刻めると思っています」

ブライアン・スターリング(MotoGP 23番手) 「いいサーキットだと思います。しかし、今日はコースに慣れるのに苦労しました。毎戦、初めて経験するサーキットを攻略していくのは容易なことではありません。カタルニア・サーキットは、スピードを上げていくコーナーに苦労しました。日曜日の決勝に向けて、チームはいろいろアイディアを持っているし、明日はいくつか違うセッティングにトライしてみたいと思っています」

ポル・エスパルガロ(Moto2 1番手) 「今日はいいセッティングが見つかり、トップタイムをマークすることができました。いつだって一番は気持ちいいし、とてもうれしいです。今日は暑くて厳しいコンディションでしたが、リアのグリップが改善されて、いい走りができました。今年になって初めて楽しく走ることができたし、いいマシンとタイヤを準備してくれたチームとダンロップに感謝したいです。ここは自分にとってホームGP。スタンドから応援してくれるファンのためにも、明日の予選、あさっての決勝も引き続き、いい走りをしたいと思います」

スコット・レディング(Moto2 4番手) 「今日は新しいセットアップを試してみましたが、そのフィーリングは、期待したほどではありませんでした。そこで以前のセットアップに戻すことにしました。そのため、時間は費やしてしまいました。しかし、周回するにつれて状態はよくなっていきました。午後のセッションは、気温も路面温度も上がり、トラックはツルツルでしたが、マシンとタイヤから得られるフィードバックは悪くはありませんでした。午前から午後にかけて感触はよくなっていったので、全体的には悪くない一日でした」

中上貴晶(Moto2 5番手) 「今日は気温も路面温度も高く、タイムを詰めるのが難しい一日でした。午前中は、フロント、リアともにちょっとソフト方向だったので、午後に向けて、その調整をしました。それで全体的にはよくはなったのですが、気温も路面も高いことから、フロントにハードタイヤを入れて走ることにしたことで、そのセットアップに苦労しています。いい部分もあるのですが、ネガティブな部分もあり、そのバランスが難しいです。かと言って、このコンディションではソフトで走るのは難しいので、明日はその調整に集中します」

高橋裕紀(Moto2 25番手) 「今日は今までと違うサスペンションを試しました。順位的にはこれまでと変わらなかったのですが、手応えある一日になりました。今日は、コーナーの進入からクリップまで、全体的にソフトな方向性だったので、思いきり攻めることができませんでした。コーナーに入ってから立ち上がりはよかったので、明日はこの部分の調整をしてみたいと思っています。順位は変わらずも、セッション中の内容は悪くなかったと思うし、トップとのタイム差も縮まりました。今日の手応えを明日はしっかり結果につなげたいと思います」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 7番手) 「今日は思うようにプッシュすることができたし、明日につながる一日となりました。明日に向けて大きな自信になったし、予選ではきっといいグリッドを獲得できると思います。セカンドグループの混戦につかまらないように、今大会はできるだけ上位のグリッドを獲得しなければなりません。今日はハードタイヤを使ってタイムを出すことができたし、今日の結果には満足しています。次のステップに向けて、一歩前進することができたと思います」

渡辺陽向(Moto3 27番手) 「スペイン選手権時代とはエンジンのレギュレーションも違うので比較できませんが、自己ベストにまだ1秒半届かないので、2日目はそれを目標にがんばります。カタルニアは、走り慣れていることもあって、最初からフィーリングよく走ることができました。しかし、午前中のセッションで転倒したのは自分のミスであり、反省しています。明日は目標達成のためにミスのないようにしっかり走りたいと思います」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
146V.ロッシヤマハ1:42.297
299J.ロレンソヤマハ+0.049
326ダニ・ペドロサHonda+0.148
435C.クラッチローヤマハ+0.195
519アルバロ・バウティスタHonda+0.455
693マルク・マルケスHonda+0.560
769N.ヘイデンドゥカティ+0.593
84A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+0.691
96ステファン・ブラドルHonda+0.708
1041A.エスパルガロART+0.907
1129A.イアンノーネドゥカティ+0.975
1214R.デ・ピュニエART+1.347
1351M.ピロドゥカティ+1.351
1438B.スミスヤマハ+1.950
158H.バルベラFTR+2.164
165C.エドワーズFTR KAWASAKI+2.289
1717K.アブラハムART+2.302
189D.ペトルッチIODA-SUTER+2.312
1970M.ラバティPBM+3.040
2071C.コルティFTR KAWASAKI+3.216
2168Y.ヘルナンデスART+3.527
227青山博一FTR+3.537
2367B.スターリングFTR Honda+4.280
2452L.ペセックIODA-SUTER+4.942

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:46.985
212トーマス・ルティSUTER+0.174
315アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+0.425
445スコット・レディングKALEX+0.553
530中上貴晶KALEX+0.657
681ジョルディ・トレースSUTER+0.691
75ヨハン・ザルコSUTER+0.736
877ドミニク・エージャーターSUTER+0.744
980エステベ・ラバトKALEX+0.784
1036ミカ・カリオKALEX+1.163
113シモーネ・コルシSPEED UP+1.168
1211サンドロ・コルテセKALEX+1.218
1318ニコラス・テロールSUTER+1.251
1419ザビエル・シメオンKALEX+1.265
15 23マルセル・シュローターKALEX+1.314
16 54マティア・パシーニSPEED UP+1.335
17 60フリアン・シモンKALEX+1.358
18 24トニ・エリアスKALEX+1.383
19 9カイル・スミスKALEX+1.557
20 4ランディ・クルメンナッハSUTER+1.587
21 49アクセル・ポンスKALEX+1.723
22 63マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.786
23 52ダニー・ケントTECH 3+1.813
24 72高橋裕紀MORIWAKI+1.814
25 96ルイス・ロッシTECH 3+1.886
26 14ラタパーク・ウィライローSUTER+2.046
27 88リカルド・カルダスSPEED UP+2.055
28 27ダニ・リバスKALEX+2.120
29 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+2.218
30 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+2.223
31 55ハフィズ・シャーリンKALEX+2.249
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+2.495
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+5.541

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
139L.サロンKTM1:52.054
232アイザック・ビニャーレスFTR Honda+0.285
312A.マルケスKTM+0.295
425M.ビニャーレスKTM+0.419
542A.リンスKTM+0.657
67E.バスケスMAHINDRA+0.944
723ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.982
844M.オリベイラMAHINDRA+1.102
941ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.250
108ジャック・ミラーFTR Honda+1.348
1184J.コーンフェールKALEX KTM+1.379
1289アラン・ティーチャーTSR Honda+1.466
1399ダニー・ウェッブSUTER Honda+1.480
1458ファンフラン・ゲバラTSR Honda+1.627
1510アレクシ・マスボーFTR Honda+1.671
1611L.ロイKALEX KTM+1.680
1753J.イウェマKALEX KTM+1.712
1877ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+1.783
1919アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.890
2017ジョン・マクフィーFTR Honda+1.926
215ロマノ・フェナティFTR Honda+2.044
2263Z.カイルディンKTM+2.168
239T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.220
2422A.カラスコKTM+2.306
2557E.グラナドKALEX KTM+2.452
2631N.アジョKTM+2.474
2729渡辺陽向FTR Honda+2.714
283マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.880
294フランシスコ・バグナイアFTR Honda+3.048
3016A.ミニョFTR+3.168
3165P.エッテルKALEX KTM+3.344
3261A.シシスKTM+3.361
3366F.アルトKALEX KTM+3.960
3494J.フォルガーKALEX KTM+5.681
3586ケビン・ハヌスHonda+5.719