小林龍太が初のチャンピオンに輝き有終の美を飾る
Honda勢は2シーズン連続でタイトルを獲得
2014年のST600クラスは、2005年に全日本選手権へデビューした小林龍太(ミストレーサwith HARC-PRO.)が、キャリア初優勝を果たすとともに、年間2勝を挙げてライダーズタイトルを獲得。Hondaにとって2シーズン連続となるタイトルをもたらしました。
鈴鹿大会から始まり、全8大会が行われた全日本ロードレース選手権ですが、ST600クラスは開幕戦の鈴鹿大会では開催されず。実質的な開幕戦となったのは、第2戦のオートポリス大会でした。2レース制となった第2戦のST600クラスは、レース1で國川浩道(TOHO Racing Powered by MORIWAKI)が優勝を果たします。序盤から第1グループを走る國川は、7周目にはトップの座を奪取。以降は後続をじりじりと引き離し、だれよりも早くチェッカーを受けました。國川はレースキャリア11年目にして、初の表彰台を優勝で飾りました。また、3位には小林が入り、CBR600RRを駆る2人が表彰台に登壇。小林はレース2で5位に入り、ポイントランキングで3位につけました。
第3戦もてぎ大会では、引き続き小林が活躍します。予選3番手でフロントローを獲得した小林は、1周目を2番手で通過すると、ファステストラップを叩き出しながらトップを追走。そして9周目にライバルをかわして前に出ると、ポジションをキープして周回を続け、キャリア初優勝を果たしました。
第4戦SUGO大会は転倒車が相次ぐ荒れたレースとなる中、6番手スタートの日浦大治朗(Honda鈴鹿レーシング)が勝利し、Honda勢は連勝。第5戦と第6戦が非開催だったため、ST600クラスのライダーにとっては、約3カ月のインターバルとなりました。
迎えた第7戦岡山大会では、小林がシーズン2勝目を挙げます。第4戦を終えた段階で、ランキング1位となった小林は、予選でポールポジションを獲得。決勝ではトップを守りつつ、終盤にはペースを上げて、2位に1.725秒差をつけて勝利をもぎ取りました。全日本デビュー以降、初優勝まで10年を要した小林ですが、初優勝の2戦後には、再び表彰台の中央に上がりました。
その小林は、最終戦鈴鹿大会で9位入賞。この結果、2位に17ポイント差で念願のタイトルを獲得しました。なおレース後、チャンピオンとして表彰台に上がった小林は、その場で引退を宣言。キャリア最終年に頂点に立ち、有終の美を飾りました。