10年ぶりに全日本に復帰した高橋裕紀が、4勝を挙げてチャンピオンに輝く
Honda勢は、全6大会中5大会で優勝
2014年のJ-GP2クラスでは、これまで世界選手権で活躍していた高橋裕紀(Moriwaki Racing)が10年ぶりに全日本ロードレース選手権に復帰。ランキングトップの座を明け渡すことなくタイトルを獲得しました。また、浦本修充(MuSASHi RT ハルクプロ)は、4度の表彰台登壇を果たして、最終戦までタイトル争いに加わり、シーズンを盛り上げました。
J-GP2の開幕戦となった第2戦オートポリス大会で、高橋が早くも実力を示します。予選では、コースレコードを更新してポールポジション(PP)を獲得。決勝では勢いをそのままにポール・トゥ・ウインを達成します。
続く第3戦のツインリンクもてぎ大会では、高橋と浦本がし烈なトップ争いを繰り広げました。2戦連続PPの高橋に続き、浦本が2番手グリッドからスタート。決勝レースでホールショットを奪ったのは高橋でしたが、レース序盤から浦本が何度も高橋に挑み、7周目にはトップが交代。しかし、17周目に浦本がコースアウトを喫すると、代わってトップに立った高橋がそのままチェッカーを受け、2連勝となりました。コースに復帰した浦本は4位でフィニッシュしました。
第4戦では、前戦で高橋と熱戦を披露した浦本に軍配が上がります。5番グリッドからスタートした浦本は序盤で順位を落としましたが、そこから見事に追い上げ、8周目に3番手となり2番手を走る高橋に迫ります。12周目に高橋をパスすると、その後はトップのライダーより一周約1秒速いペースで追走し、2位フィニッシュ。今季初の表彰台を獲得しました。
第5戦のツインリンクもてぎ大会では、予選で高橋が今季3度目のPPを獲得。2番手には、渡辺一馬(テルル&EM★KoharuRT)が入りました。決勝レースでは、ホールショットを決めた高橋が独走。その高橋を2番手から追ったのは浦本でした。12ラップ目には高橋の記録したファステストラップを更新して1秒差以内まで接近。しかし、この日は高橋も速く、トップには惜しくも届かず。高橋が、シーズン3勝目を挙げました。
第6戦はJ-GP2は未開催となり、迎えた第7戦では、渡辺が今季初のPPを獲得すると、決勝レースでもその速さを示しました。決勝レースは、5台によるトップ争いに3台のHondaマシンが絡む展開となり、そこで抜け出したのは、PPスタートの渡辺でした。集団を抜け出した渡辺はそのまま逃げきり、今季初優勝を達成。2位に高橋、3位には浦本が入りHonda勢が表彰台を独占しました。
ここまで、ランキングトップの座を守り続けた高橋は、2位と15ポイント差をつけて最終戦に臨みました。予選では、タイトルへのプレッシャーをはねのけてPPを獲得。決勝レースでは、ホールショットを決めます。その後は、チャンピオンにふさわしい走りで、2番手以下を引き離し、ポール・トゥ・ウインでタイトルを手中に収めました。
また、浦本が総合3位、渡辺が4位に入り、ランキング5位以内に3人のHonda勢がランクインしました。チャンピオンである高橋の活躍もあり、Hondaマシンは6大会で5度の優勝と、その活躍が際立つシーズンとなりました。