9大会18ヒートで争われたIA2クラスは、能塚智寛(Team HRC)が10勝を挙げてタイトルを獲得。計16度の表彰台に登壇と、圧倒的な強さでシーズンを席巻しました。

開幕戦九州大会でいきなりダブルウインを果たした能塚は、その後もエンジン全開。続く第2戦関東大会、第3戦中国大会と、他の追随を許さぬ走りで6ヒート連続の優勝を果たします。

およそ1カ月のインターバルを挟んで開催された第4戦SUGO大会のヒート1においては転倒を喫して22位となり、少しつまずいてしまうものの、ヒート2では3位表彰台を獲得。第5戦神戸大会では両ヒートで3位となり、ランキングトップを守ります。

シーズン終盤になっても表彰台に続けて登壇し、第8戦関東大会のヒート1においては、ラスト5周でトップに浮上するとそのままチェッカーを受け、今季8勝目。第8戦の終了時点で2位に22ポイントの差をつけ、最終戦を迎えます。

タイトル獲得に王手をかけて迎えた最終戦SUGO大会。能塚がここで、シーズンのハイライトと呼ぶべきすばらしい走りを披露します。

ヒート1では、渡辺祐介(ヤマハ)とトップ争いを演じ、8周目でトップを奪うと、その後はラスト3周でファステスト。ペースを上げて独走状態に入り、そのままチェッカーを受けます。ヒート2では、10周目の段階でトップを走る渡辺と約7.5秒の差があったものの、終盤にペースを上げて接近。ゴール直前で渡辺をパスしてダブルウインという、センセーショナルなレースを展開しました。

この結果、能塚が2位に46ポイントの大差をつけ、全日本選手権での初のタイトルを獲得しました。また、小川孝平(Team ITOMO)は第5戦神戸大会の両ヒートにおける2位表彰台の獲得をはじめ、全ヒートでポイントを獲得。キャリア最高位となる総合4位に入りました。