デザインの進化とファインチューニングにより さらに走りの性能を高めたTYPE R

INTEGRA TYPE R2004年9月発表

2代目登場から3年を経て、TYPE Rがさらなる進化を果たした。エクステリアではフロントヘッドライト、フロントグリル、前後バンパーを新しくしさらに精悍さを追求。インテリアでは大径4連ホワイトメーターなどを採用した。また、TYPE Sに標準装備のローウイングタイプスポイラーも選択できるようになり、大人でも選びやすいデザインとなった。
走行性能関連では、サスペンション取り付け部を中心にボディ剛性を高め、ダンパーオイルシール構造の変更、各部ブッシュ類の硬度ダウン、リアサスペンションのバンプストローク拡大などでしなやかにストロークし、しっかりと路面を捉え続ける足まわりを実現した。また、フロントに左右対称巻きのスプリングを採用し、直進安定性とスタビリティを向上。ステアリングコラムの剛性アップなどにより、操作性と応答性に優れたステアリングフィールを実現。ブレーキペダル剛性も高め、少ない踏力でしっかり効くコントロール性のよいブレーキ特性を実現した。吸音材の最適配置や風切り音の低減などにより、静粛性を大幅に向上。さらなる深化のために、きめ細かなファインチューニングを施した。

  • より精悍にワイド&ロースタイルを強調するエクステリアへと進化した。

  • INTEGRA TYPE R史上初めてローウイングタイプスポイラーを選択できるようになった。

  • 大径の4連メーター。ゼロの位置が“6時”の位置にあり、高揚感に満ちている。

  • マイナーモデルチェンジでありながら、ボディ剛性アップのための進化を行うこだわりがTYPE Rである。

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ベースモデルのフルモデルチェンジと同時発売 2.0リッター220PSのK20Aエンジン搭載のTYPE R

TYPE Rは、これまで既存のベースモデル登場後にチューニングを施し開発を行っていたが、2代目インテグラでは同時開発を実施した。RV車全盛の時代にあり、Hondaとして「走る・曲がる・止まる」というクルマ本来の基本性能を追求したクーペをつくるという意志のもと、ベースモデルともに走りの性能を高めることをめざしたからだ。TYPE Rの開発で突き詰めたボディ剛性アップの技術をベースモデルに採用するなどを行っている。
エンジンは前年に新開発された2.0L i-VTECエンジンを154PSからベースモデル用に160PSにし、TYPE R用はさらに220PSへと大幅にパワーアップ。クロスレシオの6速MTと超軽量の鍛造クロモリフライホイールを新開発。ボディ強化とサスペンションの専用チューニング、フロントに専用チューニングを施したbrembo社製ブレーキを採用。高次元の運動性能を実現した。発売直後に行われた十勝24時間レースに参戦してクラス優勝を果たし、性能の高さを実証する取り組みも行われた。

  • 最大出力220PSまでパワーアップされた2.0L i-VTECエンジン。細粒砂型による吸排気ポートの高精度化、F1と同じ高負荷メタル、高強度材採用の高剛性クランクシャフト採用、11.5の高圧縮比、バルブタイミング・リフト量のチューニングなど細かな技術の蓄積により出力アップを図っている。高性能を実現しながらB18Cより約10kg軽量化している。

  • 1-2速をトリプルコーンシンクロ、3-6速をダブルコーンシンクロとし全段マルチコーンシンクロを採用。先進の構造解析でケース剛性を高めることでシフトレバーの高剛性化も実現した絶妙なシフトフィールの新開発クロスレシオの6速トランスミッション。

  • クロモリ鋼を採用した超軽量フライホイール。慣性マスを従来比約30%低減。小気味よいアクセルレスポンスを実現した。

  • 最大出力220PSまでパワーアップされた2.0L i-VTECエンジン。細粒砂型による吸排気ポートの高精度化、F1と同じ高負荷メタル、高強度材採用の高剛性クランクシャフト採用、11.5の高圧縮比、バルブタイミング・リフト量のチューニングなど細かな技術の蓄積により出力アップを図っている。高性能を実現しながらB18Cより約10kg軽量化している。

  • 1-2速をトリプルコーンシンクロ、3-6速をダブルコーンシンクロとし全段マルチコーンシンクロを採用。先進の構造解析でケース剛性を高めることでシフトレバーの高剛性化も実現した絶妙なシフトフィールの新開発クロスレシオの6速トランスミッション。

  • クロモリ鋼を採用した超軽量フライホイール。慣性マスを従来比約30%低減。小気味よいアクセルレスポンスを実現した。

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完全等長のSUSパイプエキマニブレーキ&タイヤのインチアップとボディ強化を実施

初代INTEGRA TYPE Rの圧倒的な運動性能は、日本だけでなく世界の走り好きの間で話題となった。「FFでこんなに痛快な走りを楽しめるスポーツカーがつくれるとは…」というのが主な声だった。自動車専門誌でも話題の一台となった。そうした反響のなか、開発チームはINTEGRA TYPE Rのさらなる進化に取り組んでいた。そして1998年に発表したのがこの“98 spec”である。エンジンのさらなるトルクアップと運動性能アップを求めた正常進化モデルである。高出力を実現したB18Cに完全等長のステンレスパイプエキゾーストマニホールドを採用。排気慣性の効果をより高め、“よく吸い込み、よく燃やし、よく吐き出す”自然吸気エンジン性能アップの基本をさらに突き詰めたのだ。これにより、最大トルクを発生する6,000rpm付近において約1kgmトルクを高め、約10馬力のパワーアップを果たした。また、ブレーキのディスクローターサイズをフロントで14から15インチタイプへ、リアで13から14インチタイプへサイズアップ。タイヤは前後195/55R15から215/45ZR16へインチアップ。同時にリアロアアームパフォーマンスロッドの板厚アップなど計4箇所のボディ強化を行い、サスペンションセッティングも煮詰めることで、さらに限界を上げ、応答性、追従性を向上し走る喜びを高めた。

  • インチアップしたタイヤ&ホイールにより、外観もさらに精悍になった。

  • ステアリングホイールのデザインが変わり、シフトノブブーツに赤ステッチが追加された。

  • 完全等長のステンレスパイプエキゾーストマニホールド。レーシングマシンなどでは完全等長を追求するが、量産車でそこまでこだわるのがTYPE Rらしい。

  • さらに限界を高め、コントロール性能を高めた98 spec。この走りの魅力にとりつかれたオーナーは数多いのではないだろうか。

  • インチアップしたタイヤ&ホイールにより、外観もさらに精悍になった。

  • ステアリングホイールのデザインが変わり、シフトノブブーツに赤ステッチが追加された。

  • 完全等長のステンレスパイプエキゾーストマニホールド。レーシングマシンなどでは完全等長を追求するが、量産車でそこまでこだわるのがTYPE Rらしい。

  • さらに限界を高め、コントロール性能を高めた98 spec。この走りの魅力にとりつかれたオーナーは数多いのではないだろうか。

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身近なライトウエイトでTYPE Rを実現した初代INTEGRA TYPE R。

「快適性をある程度割り切ってでも運動性能を研ぎ澄ます」。1992年に登場したNSX-Rの考え方を身近なライトウエイトスポーツで実現すべく開発したのが初代INTEGRA TYPE Rである。TYPE Rとは、「乗る人のスポーツマインドを高揚させる、鋭い運動性能を持つクルマをつくりたい…」という、長年レースに挑み続けてきたHondaに息づくクルマづくりへの情熱を具現化するクルマ。レーシングカー開発の手法を用い、テストコースやサーキットで鍛錬を重ねる、メーカー自身の手で行うファインチューニングマシンである。
セッティングの方向としては、当時のプロダクションレーシングカーと同じ。アンダーステアをかき消し、ドライバーの意志通りにクルマが向きを変え、立ち上がりに強大なトラクションが得られるセッティングだ。エンジンも究極とも言えるチューニングを施し、1.8LのDOHC4気筒自然吸気エンジンから、最高出力200PS/8,000rpmを達成した。ピストンスピードは当時のF1を超えるほどだった。このクルマに乗ったことがある方は、従来のFFでは想像できないほどのフロントの回頭性のよさに驚かれたに違いない。エンジン回転の“ツキ”のよさも痛快。まさに熱き心を刺激するHondaらしい驚きに満ちた一台だった。

  • MOMO社製小径革巻ステアリングホイールにチタン削り出しシフトノブ、レカロ社製バケットシート(フロント)が採用された高揚感に満ちたコクピット。

  • 赤いヘッドカバーが装着されたB18Cエンジン。リッター当たり111馬力を絞り出す市販車用エンジンは稀有。エンジンルームの中央にアルミ製ストラットタワーバーが光る。

  • 熱き走りの象徴ともいえる4輪ダブルウイッシュボーンサスペンション。ベース車両(ノーマルのINTEGRA)に対しスプリングレートとダンパーマウントブッシュの硬度を大幅に高め、ダンパー減衰力も向上させレーシングカーのテイストに満ちた走りを実現。

  • タイトコーナーでの立ち上がりのトラクション性能を高めるために、メカニカル方式のトルク感応型ヘリカルLSD(リミテッド・スリップ・デフ)を採用。サーキットで徹底的に鍛え、サスペンションチューンとあわせ鋭い立ち上がり加速を実現した。

  • MOMO社製小径革巻ステアリングホイールにチタン削り出しシフトノブ、レカロ社製バケットシート(フロント)が採用された高揚感に満ちたコクピット。

  • 赤いヘッドカバーが装着されたB18Cエンジン。リッター当たり111馬力を絞り出す市販車用エンジンは稀有。エンジンルームの中央にアルミ製ストラットタワーバーが光る。

  • 熱き走りの象徴ともいえる4輪ダブルウイッシュボーンサスペンション。ベース車両(ノーマルのINTEGRA)に対しスプリングレートとダンパーマウントブッシュの硬度を大幅に高め、ダンパー減衰力も向上させレーシングカーのテイストに満ちた走りを実現。

  • タイトコーナーでの立ち上がりのトラクション性能を高めるために、メカニカル方式のトルク感応型ヘリカルLSD(リミテッド・スリップ・デフ)を採用。サーキットで徹底的に鍛え、サスペンションチューンとあわせ鋭い立ち上がり加速を実現した。

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