土曜日の予選は快晴だったものの、決勝日は未明からの雨でマディ。アップダウンに富むわっさむサーキットは、特に登り坂の部分がスタックを生む難所と化してしまった。このため、250ヒート1は開始後21分でレッドフラッグが出され、レースは前周回の順位によって成立。午後のヒート2からは登り坂の一部をショートカット、さらにレース時間も20分プラス1周に短縮して行われた。
前大会から復帰を果たしたディフェンディングチャンピオンの高濱は、予選中から訴えていた腹痛(盲腸)がひどくなったため、土曜の夜に入院。残念ながら決勝を欠場することになってしまった。
●250ヒート1
ホールショットを取った勝谷をかわして、熱田孝高がオープニングラップからトップに立った。スタート3番手の釘村が熱田に並ぶシーンもあったが、登りで転倒し脱落。これで1周目のオーダーは、熱田、勝谷、小田切、小池田となった。熱田は徐々にリードを広げていったが、4周目の登り坂で周遅れをかわしきれずにストップ。その隙に勝谷がリーダーとなった。
勝谷を追う2番手には高木が浮上し、田中、小田切が後に続いた。順調に周回を重ねていた勝谷が止まったのは7周目。スタックで渋滞する登り坂を無理に攻めた結果、転倒を喫してしまった。代わって高木がトップに立った直後の21分に、レッドフラッグが出されてレースは中止。この結果、高木の優勝、勝谷の2位が成立した。
●250ヒート2
20分プラス1周に短縮されたこのヒートでも、スタートから飛び出した熱田が序盤からレースをリードした。スタートで2番手につけた小田切は、3周目にスタックで脱落。代わって熱田の背後には勝谷が浮上する。
熱田と勝谷の差は、最大で26秒もあったが、15分すぎから周遅れの影響でペースを乱した熱田に勝谷が急接近し、7秒差まで詰め寄った。しかし、ラストスパートで再度安全圏まで逃げた熱田が余裕でチェッカー。熱田は今季8勝目を勝ち取り、一方の勝谷は2ヒート続けて2位に入る健闘により総合優勝となった。
●125ヒート1
田島がスタートトゥフィニッシュで、今季4勝目を飾る。中盤から相次ぐスタックの影響で、2番手は井上、加賀、渡辺と目まぐるしく入れ替わったが、終盤になって溝口が2位を確保。3位には細野が入賞した。
●125ヒート2
好スタートを切ったのは井上だったが、2周目以降は高見がリーダーとなり、中盤には独走態勢となった。だが9周目にスタックした高見に代わり、細野がトップに立つとそのままチェッカーまで逃げきり優勝。テストライダーとして02CRを駆る細野は、スタート6番手から着実な追い上げを見せ、自身4年ぶりの優勝を遂げた。
|