レイアウトが全周にわたり手直しされ、スポーツランドSUGOのモトクロスコースが生まれ変わった。伝統的なアップダウンや逆バンクなど、テクニカルな部分を踏襲しつつ、コース幅の拡張によってコーナリングスピードが上がった部分も目立つ。決勝日はヒート1が行われた午前中が曇りだったが、午後からの雨でヒート2はマディでのレースとなった。
●250ヒート1
ホールショットを取ったのは小田切。だが2コーナーの立ち上がりで成田が前に出る。1周目のオーダーは、成田、高濱、小池田、小田切、大河原、熱田孝高。両手首骨折が癒えて戦列に復帰した高濱にとっては、まずまずのスタートだったが、トップ争いのスピードにはついて行けない。一方、小田切もペースを上げられないまま、徐々に後方からのチャージに飲み込まれていった。
トップの成田は開始後10分ほどで7秒弱の独走態勢に持ち込んだが、5周目に熱田が2番手に浮上してからは2台が急接近。中盤はサイドバイサイドの争いが展開されることになる。新コースの抜きどころの一つ、逆バンクでは、何度もポジションチェンジが繰り広げられた。9周目に熱田が前に出ると、次の周には成田が差し返す。11周目には、熱田のイン側に飛び込んだ成田がスリップダウン。そこから先は熱田がセーフティリードを得て、開幕7連勝のチェッカーまで逃げきった。
●250ヒート2
午後になってから降りだした雨の中、1周目にトップに立った成田が、田中、大河原、高木らをリードする。熱田は7番手、小田切は10番手、高濱は16番手でオープニングラップを終えた。2周目にして9秒のリードを築いた成田が独走に持ち込む一方、熱田は3周目には4番手に浮上し、追撃態勢を固めた。だが、熱田は早朝の練習走行で捻挫した足首の痛みから思うようなライディングができず、成田、田中、大河原、熱田の上位陣に変動がないまま時間が経過していった。
終盤、ラストスパートした熱田が大河原との距離を詰めたが、捕らえることができないままチェッカー。熱田は4位、小田切は6位、高濱は12位という結果になった。成田の独走によって、連勝にストップをかけられた熱田だが、総合2位入賞を果たし、ポイントリーダーの座を維持している。
●125ヒート1
ホールショットを取った請川が、レース序盤をリードした。藤本、瀬川、阿部に続き、5番手につけた芹沢が、3周目に2番手に浮上、5周目には請川をかわしてトップに躍り出た。リーダーとなった芹沢は、徐々にマージンを蓄えて、後半には15秒差の安全圏まで逃げきる。2番手は請川から川島に代わったが、最後まで独走をキープした芹沢が、初優勝をつかんだ。
●125ヒート2
レース開始直後から降りだした雨により、路面の硬い部分が滑りやすいコンディションとなり、時間の経過とともにマディになる。好スタートを切ったのは溝口だったが、4周目からは加賀がリーダーに。その後も順位を入れ替える2台の背後に、やがて田島が迫り、終盤は三つ巴のトップ争いが繰り広げられた。最終ラップで田島が前に出たが、加賀が抜き返して優勝。ヒート1のウィナー芹沢は、スタート12番手から5位まで追い上げた。
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