冬の湖の氷の厚みが充分になり、安全に乗れるようになると始まるのが氷上のワカサギ釣りだ。氷上のワカサギ釣りには、露天での釣り、テント内での釣り、小屋やドーム内での釣りなどさまざまなタイプがあり、自分で場所を決めてドリルで穴を開けるところから始める本格的なものから、観光気分で小屋やドームの中で楽しめるものまである。
北海道は多くの湖で氷上のワカサギ釣りが楽しめる。本州では青森県の小川原湖、岩手県の岩洞湖、福島県の桧原湖、長野県の松原湖などが有名だ。なお、近年は暖冬の影響から、関東以南の釣り場では氷が充分に張らず氷上釣りの解禁が見送られるところも出ている。
寒くなる地域で楽しむ釣りなので、小屋の中は暖かく過ごせるようになっている場合でも、まずはしっかりとした防寒対策が必須になる。雨風を防ぐアウターウエアの下に、フリースやダウンなどの保温性のある中間着を組み合わせ、下着も速乾性を備えた暖かいタイプのものを選んで機能的な重ね着をする。また、釣り以外の時には厚手の手袋も着用できるようにしておく。
釣り方はドーム船の釣りと同じで楽しめる。目の前の穴に仕掛けを入れ、叩き釣りで誘いを入れながら、底近くに回遊してくるワカサギをねらう。氷上のワカサギ釣りは、周囲を見渡せば一面が銀世界という自然の美しさも堪能できる。そして湖面が結氷することで太陽が遮られ、日焼けしなくなったワカサギは透き通るような姿で味もよくなる。この季節ならではの魅力が詰まっているのが大きな特徴だ。
手軽なものから本格的なものまで、季節やレベルに応じて愛らしい小魚とのやり取りを楽しめるのがワカサギ釣り。まずはやってみたいと思ったものから気軽に始めてみよう。