ショアジギングの釣りには「潮の流れ」「地形」「エサ」の3つが密接に関係している。青物や大型魚は小魚や小イカなどをエサにするが、それらの群れは潮に乗って移動してきたり、あるいは速い潮に押し流されて、ひとところにまとめられたりする。その際は地形が大きく関係するが、磯はショアの中でもそうした潮流、地形変化、エサの関係が揃いやすい場所になっている。
磯はエサを食べる側の魚にとっても身を潜めやすい。また、急激に深くなる場所、ダラダラと深くなる場所など、多少の違いはあってもどこかに「深場に続く浅瀬」がある。そうしたポイントこそが、エサを求めて移動するフィッシュイーターと釣り人との接点になる。
フィッシュイーターがエサを襲うときは、水面や浅瀬にエサを追い詰めてから捕食するか、流れの変化から弾き出されたエサを捕食する。磯はそのどちらも起きやすいため、数ある釣り場の中でもショアジギングが成立しやすくなっている。まずはこの基本的な事実を頭に入れておきたい。そして磯に潜む青物や大型魚は、そもそも捕食目的でそこにいるため、簡単には釣れない一方で、条件が整えば途端に食い気のスイッチが入る。釣り人側も集中力を保ち、そのチャンスを逃さないことがとても大切になる。