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川虫の種類を知る

魚が好む川虫を覚えれば、釣果もぐんとアップ!

ピストン釣りのできる川で採れる川虫は、大きく分けると4種類いる。ヒラタカゲロウやタニガワカゲロウといったカゲロウの仲間で、扁平な体形のもの、同じくカゲロウの仲間で細長い体形をしているもの、そしてヒゲナガカワトビケラの幼虫である「クロカワムシ」、さらにカワゲラの幼虫である通称「オニチョロ」などだ。それぞれをより詳しく見てみよう。

ヒラタなど

底石に付着しているヒラタの仲間
ヒラタカゲロウの幼虫
タニガワカゲロウの幼虫
マダラカゲロウの幼虫
ヒラタカゲロウやタニガワカゲロウなどの扁平な体形をした幼虫と、それよりももう少しずんぐりむっくりしたマダラカゲロウの幼虫は、どちらも釣りの世界では定番のエサ。中でも扁平なヒラタカゲロウやタニガワカゲロウの幼虫は、ピストン釣りに使うと魚の食いがとてもよい。
カゲロウは幼虫時代、水中で生活をしているが、羽化の時期が近づくと脱皮をしながら変態し、成虫となって飛び回った末、短い命でその一生を終える。ちなみに西洋のフライフィッシングでも、カゲロウは毛バリの主要なモチーフになっていて、幼虫はニンフ、亜成虫はダン、成虫はスピナーとそれぞれ呼ばれる。日本に生息しているカゲロウの仲間は約90種が確認されている。

ピンチョロ

チラカゲロウの幼虫
同じカゲロウの仲間だが、チラカゲロウなど細長い体形をしたカゲロウの幼虫は「ピンチョロ」とか「ピンピン」と呼ばれている。しっかりとした流れのある場所を好むチョロに対し、ピンチョロは流れのほとんどない岸際の水たまりで落ち葉の下などに隠れている。ピンチョロも魚の食いがとてもよい川虫だ。

クロカワムシ

底石の上をくねくねと動き回るクロカワムシ
クロカワムシ
底石に小石の巣を作って成育するトビゲラの仲間の中でも、ヒゲナガカワトビゲラの幼虫はその体形と体色から「クロカワムシ」の名で親しまれている。全長3cm以上になる大型種の幼虫なので、ピストン釣りには10〜15mmの小型サイズを選んで使う。オイカワや小バヤねらいではやや食いが悪いが、反面、良型のウグイはこれが大好物。カゲロウとは変態の過程が少し異なり、幼虫はサナギを経て成虫になる。日本にはトビゲラの仲間だけでも300種ほどがいるといわれている。

オニチョロ

鎧を着たような姿のカワゲラの幼虫
カワゲラの幼虫(オニチョロ)
カワゲラは川の中でも主に上流の渓流域に生息しており、ヤマメアマゴイワナ釣りでは最高のエサ。ただ、オイカワや小バヤ相手のピストン釣りでは食いが渋く、ほぼ使わない。
日本には100種以上のカワゲラが確認されている。変態の形態はカゲロウと似ているが、脱皮した幼虫が亜成虫を経ずにそのまま成虫になる。
※このコンテンツは、2017年8月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
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