• 釣り方 :

魚がフライに飛び出てきたら……

魚が水面を割ってフライに食いついてきたら、ラインを指に掛けたままロッドを立てて、魚の口にフライを掛ける。この動作を「アワセ」、または「フッキング」という。
アワセが成功し、手もとに魚の感触が伝わるようになったら、ラインを手繰って魚を自分のほうへ引き寄せる。この時、リールは使わずにグリップを握った手の人差し指にラインを掛けたまま、もう一方の手でどんどんラインを手繰るように引く(引いたラインは足もとに置いておいて問題ない)。
ちなみに、魚が強い引きを見せるときには、無理にラインを手繰らずに、ロッドのしなりを生かして、魚を弱らせてからラインを引くようにしよう。弱らせている間も、ラインは常に張った状態にしておくこと。
魚をばらさないコツは、とにかくラインのテンションを維持し続けること。たるみを作らないように、素早くラインを手繰る
魚をばらさないコツは、とにかくラインのテンションを維持し続けること。たるみを作らないように、素早くラインを手繰る

ランディングネットに魚を収める

魚が寄ってきたら、ロッドを垂直くらいまで起こし、サオ先の弾力を生かして魚にプレッシャーを与えながらやり取りする。そうして最終的にはネットに魚を取りこむのだが、この作業をフライフィッシングではランディングと呼ぶ。
この時、ロッドティップから出ているラインの長さ(リーダー・ティペットも含む長さ)をサオ1本分にしておく必要がある。ここまで魚を寄せたら、ネットを取り出して、ランディングしたい場所にかざす。その後、指に掛けているラインをしっかりと押さえ、ロッドを持つ手を体の後ろのほうへ移動させて、魚が自然に自分のほうに近づいてきたところで、わずかにネットを差し出すようにすればOK。
無理に離れた位置にいる魚にネットを突き出すと、魚がびっくりして暴れたり、自分自身が体勢を崩したりしてしまう。
サオ先から出ているラインがロッド1本分になったら、いよいよランディング開始
サオ先から出ているラインがロッド1本分になったら、いよいよランディング開始
ランディングは、「魚をネットに誘導する」ような感覚で行なう。魚の顔を水面に出してやれば、比較的おとなしく魚を引き寄せることができる
ランディングは、「魚をネットに誘導する」ような感覚で行なう。魚の顔を水面に出してやれば、比較的おとなしく魚を引き寄せることができる

フックをはずしてリリース

うまく魚をネットに収めたら、魚を傷めないように、そのまま水中にキープする。この後フックをはずすことになるが、魚体に触れる際には、一度手を水に濡らし、充分に冷やしてから掴むようにしよう。そしたらフォーセップを使ってフックを外せばOK。この作業は立ちこんでいる流れの中で行うが、慣れないうちは流れの緩い場所や、岸際に持っていって行なうと、落ち着いてできるだろう。
フライを外した魚はネットから出して、頭を上流に向けた状態で流れに戻してやる。魚が疲れておとなしくしている場合は、自然に泳ぎ出すまで待ってあげよう。
ランディング後は、魚が弱らないように、なるべく水に付けているようにしよう。写真を取る際は、この時に行なう
ランディング後は、魚が弱らないように、なるべく水に付けているようにしよう。写真を取る際は、この時に行なう
そっと魚を流れに戻せば自然に泳ぎだしていくので、リリースはゆっくりと行なおう
そっと魚を流れに戻せば自然に泳ぎだしていくので、リリースはゆっくりと行なおう
※このコンテンツは、2013年3月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
※環境省レッドリスト等の掲載種については、法令・条例等で捕獲等が規制されている場合があります。必ず各自治体等の定めるルールに従ってください。