キーワードは「大場所」と「小場所」
タナゴの仲間には、それぞれ棲みやすい場所がある。
タイリクバラタナゴと
オオタナゴは、ともに平べったい魚体をしていることから、どちらかというと止水域や流れの緩やかな場所を好むようだ。しかし同じような水域に思えても、タイリクバラタナゴは
ホソ、小河川といった川幅が狭い小場所を選ぶ。
小場所
水草が覆う水路は、タイリクバラタナゴにとってすごしやすい水域だ。暑い季節は釣り人たちも日陰を選び、熱中症対策を心がけよう
関東独特のタイリクバラタナゴ釣り場といえば、船溜まり(
ドック)である。特に冬場の寒タナゴ釣り場として知られるが、近年不調が続いているのは残念
大場所
小場所に群れを作って暮らすタイリクバラタナゴとは打って変わって、広々とした湖水で釣れ盛るのはオオタナゴ。湖岸のコンクリート護岸に沿った開けた場所を捜し、その沖めに崩れ護岸やテトラポッドが沈んでいる個所が好ポイントだ。少し風があって波立っていたほうが食いはよい
湖に流れ込む大中河川は、適度な水流が期待できるため、気温水温ともに高い夏場はタナゴたちが避暑を兼ねて集まってくる。日が暮れる寸前の夕
マヅメ時が絶好のねらいめで、在来大型種として人気が高いカネヒラやアカヒレタビラなどの通称マタナゴが釣れることもある
タナゴ釣りの脇役たち
クチボソ
モツゴの通称は
クチボソ。その名の通りエサ取り名人として知られ、専門にねらったらタナゴ以上に難しいかも!?
タモロコ
モツゴと同じような体形だが、少し優しい顔付きの小魚はタモロコ。その性質もおっとりとしたもので、気持ちよくハリ掛かりしてくれる
ヌマチチブ
ダボハゼの通称で呼ばれるヌマチチブは、同じ小型底生魚のヨシノボリとともに、タナゴ類が産卵する二枚貝の幼生(クロキジュウム)の宿主として重要な役割を果たしてくれる
ブルーギル
サンフィッシュ科の
ブルーギルは、タナゴ釣りにとってやっかいな
外道。3~4cm止まりの稚魚はまだしも、15cm級の良型ブルーギルが掛かるとタナゴザオを折られてしまうこともしばしば
※このコンテンツは、2012年8月の情報をもとに作成しております。 最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
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