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【Hondaの職種紹介】データ分析から未来を創るデータサイエンティスト

業界が100年に1度の変革期にあるなかで、デジタル技術やデータ活用のニーズが高まっています。データ活用による新たな価値創造に向けて、Hondaでデータサイエンティストとして働く魅力はどのようなものでしょうか。今回は、コネクテッド領域のデータサイエンティスト3名が関わっているプロジェクトや仕事のやりがいについてQ&A形式でお答えします。

岩間 大輝Taiki Iwama

事業開発本部 ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部 コネクテッドソリューション開発部 コネクテッドソリューション課

SIerとして地方公共団体のシステム改修をしたのち、AI導入に携わったことで得意なデータ分析の仕事をしたいと考え、2017年Hondaに転職。高齢ドライバーの認知機能推定技術構築プロジェクトのリーダーを務め、実験とデータ分析を行う。

熊谷 優惟子Yuiko Kumagai

事業開発本部 ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部 コネクテッドソリューション開発部 コネクテッドソリューション課

2018年新卒入社。車両データを分析し学会発表や社内のテクニカルフォーラムでの発表を経験したのち、スマートフォンアプリのプロジェクトリーダーとしてプロジェクトをまとめる。現在は「Honda RoadSync」のデータ分析を担当。

グプタ アディルAdil Gupta

事業開発本部 ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部 コネクテッドソリューション開発部 コネクテッドソリューション課

インドの大学に在学中、日本企業でのインターンシップを経験。得意な数学を活かし、好きな文化がある日本で働きたいと考え、2020年Hondaに新卒入社。機能推薦プロジェクト、高齢ドライバーの運転診断アプリ開発プロジェクトとEVのレコメンデーションプロジェクトに携わる。

Q1:現在の仕事内容について教えてください。

岩間

「私たち3名は同じチームに所属していますが、携わっているプロジェクトはそれぞれ異なります。

私は現在、高齢ドライバーの認知機能推定技術構築プロジェクトのリーダーを務めています。高齢者が普段運転される際のデータから認知機能の低下を検知し、気づきを与えるものです。

認知機能はいきなりではなく、緩やかに落ちていきます。認知機能の低下が大きいと本人や周りの方が気づかれますが、低下しはじめた段階では気づきにくいです。しかし、認知機能の低下しはじめた段階でリハビリすることで認知機能の低下の抑制ができます。そこでクルマが認知機能の低下を検知し通知することで気づきを与え、リハビリすることで認知機能の低下を抑えて、より長く安全にクルマを運転していただきたいと考えています。

現在Hondaのプロジェクトメンバーは私を含めて2名で、ほかに実験に協力してくださっている自動車学校の方や、ユーザー管理や実験の進行を担当してくださる委託先の方もいます」

熊谷

「私は『Honda RoadSync*』というアプリ開発のプロジェクトに参画しています。Hondaの一部のバイクで利用できるサービスで、バイクとスマホをつなげて、バイクを運転しているときでも、ナビや音楽機能を操作できるようにするアプリです。

私はiOS版の担当で、収集したアプリのログデータを分析し、UXを改善していく役割を担っています。今はその下準備として、分析に必要なデータ項目の洗い出しや設計をしたり、ログがきちんと収集できているのか品質の確認をしたりしています。データサイエンティストはiOS版とAndroid版に各1名ずつですが、その他のエンジニアの方とも協力しながら進めている比較的規模の大きいプロジェクトですね。

*本アプリを使用すると、Hondaのバイクに乗りながら、通話、メッセージ、ナビゲーション、音楽の機能にシンプルかつ簡単にアクセスできるようになる。

入社直後はデータ分析に携わっていましたが、その後四輪車向けのスマートフォンアプリのプロジェクトリーダーを務めました。そこではデータ活用を含むサービスの企画やプロジェクトをまとめる役割をしていましたが、自身で手を動かしながらデータ分析がしたいと考えてデータサイエンティストに戻ってきた形です」

Adil

「私は高齢ドライバーの運転診断アプリ開発プロジェクトとEVのユーザーレコメンドプロジェクトに参画しています。EVはライフサイクルに合わないと考えているお客様もいますが、実際にはEVの方が向いているお客様もたくさんいらっしゃいます。そこで、ガソリン車とEVの運転分析をして不安や恐怖を和らげて、EVに乗り換えたほうがコストを節約できたりQOLが上がったりする人にレコメンドする技術を研究しています。

EVのレコメンドプロジェクトはHondaメンバー6名が委託先のメンバーと一緒に推進しています」

Q2:Hondaに入社したきっかけは何ですか?

Adil

「私はインドの大学を卒業して、新卒でHondaに入社しました。学生時代から日本の文化が好きで、日本企業でのインターンシップを経験したことから日本で働きたいと考えたんです。数学が好きだったので活かしたいと思い、クルマに興味があったのでHondaへの入社を決めました」

熊谷

「私は新卒でHondaに入社しました。大学では脳波の信号処理を専門としていたんですが、機械学習などのデータ分析に近い研究だったので、それを活かして生活の役に立つような仕事がしたいと考えたんです。クルマの安全性にはデータ分析が大きく関わるため、自動車会社をチェックしていました。

会社で開催されていた説明会に来た先輩社員や、説明会で話す方の雰囲気が良かったこともあり、Hondaに入社することにしたんです」

岩間

「私はHondaに入社する前、SIerとしてお客様の要望を受けて地方公共団体のシステムを作ったり改修したりしていました。その一方で地方公共団体のシステムにAIを導入するプロジェクトにも参画していたんです。

学生時代は数学を専攻していたこともあり、お客様の要望を聞いてシステムを改修するより機械学習の分野でデータ分析をするほうが自分に合っていると気づきました。そこで転職活動をはじめたところ、Hondaが機械学習分野の募集をしていたため応募したんです」

Q3:チームの雰囲気を教えてください。

岩間

「前職は新卒が多かったため、先輩後輩関係がしっかりした縦社会でした。一方Hondaでは、中途採用のメンバーが多いです。特に私のチームは転職組が9割なので、皆同じような立ち位置で横並びになっていて、あまり年次などに気を遣わずに意見交換ができます。会社の先輩後輩というより、大学の研究室のイメージですかね。とても働きやすい雰囲気です」

熊谷

「職種柄なのか周りは若い方が多くて話しやすく、やりたいと手を挙げれば若手でもやらせてもらえる雰囲気があるので、仕事がしやすいと思いますね」

Adil

「Hondaでは上下関係を強く意識しなければならない場面はないので、あまり気を遣わずに仕事ができていますね。皆話しやすく、フレンドリーです」

Q4:Hondaに入社してから、印象に残っていることを教えてください。

熊谷

「1番印象に残っているのは、音楽アプリの企画に立ち上げから3年ほど携わったことです。アプリの企画を通して、ユーザー目線に立って企画・開発する視点が身につき、KPIの設定や収支の計算などビジネス面の検討を行った経験は、Honda RoadSyncのプロジェクトに活きています。違う分野の仕事をしたことで、データ分析に活かせる経験ができたのが良かったですね」

Adil

「これまでテクノロジーは現実世界で活用できるものと捉えていませんでしたが、Hondaに入ってからは、クルマやスマートフォンのなかで、限られたリソースでテクノロジーをどう実現するかを考える必要性が出てきました。大学で勉強していた頃とは違い、実際にお客様がいらっしゃる製品やサービスを作れることもおもしろいと思っています」

岩間

「印象に残っているのは、現在推進中の高齢ドライバーの認知機能推定技術構築プロジェクトですね。認知機能を推定するためには、高齢者の運転データとそれに紐づいた高齢者の認知機能の検査結果が必要になります。そういったデータはかなり貴重で、Hondaは所持していないので自分達で実験して取得しなければならず、それが大変ですね。

私は高齢ドライバーの認知機能推定技術構築プロジェクトの前に、運転技量とは何かという研究で駐車実験を担当していました。得られるデータや結果を実験計画の段階で推測しておかないと、あとから『こういうデータも欲しかったな』と感じることがあるんです。実験の経験があったからこそ、今は大きな改善点もなく実験計画通りにできていると感じています」

Q5:仕事で高いパフォーマンスを発揮するために必要なことは、何だと思いますか?

岩間

「アンテナを張って広く情報収集し、共有することだと思います。実際チームにはいろいろなところから情報を得ている人が多く、社内の意見交換会で知らない世界や技術について聞く機会があります。そこで自分の知識や世界が広がっていく感覚がありますね。

ほかにも、業務を楽しんでいる人が高いパフォーマンスを発揮していると思います。そういった人と興味がある分野について語り合うと、目がキラキラしているのがわかるんですよね。楽しいと思ってやっているからこそ、チームに価値を提供できるんだと思います」

熊谷

「岩間さんが言っていた情報収集は、Hondaで働くうえで重要なスキルだと思います。特にコネクテッド領域では部署を超えた情報共有が必要な場面も多いので、広く情報を集められることが大切ですね。

高いパフォーマンスを発揮するためには、想いを強く持っていることも重要です。Hondaでは『A00』という目標・指針をきちんと決め、それを大事にしてプロジェクトを進めるんです。それがブレてしまうといろいろな意見に流されるので、信念をきちんと持って働ける人がハイパフォーマーだと思いますね」

Adil

「高いパフォーマンスを発揮するために大事なのは、第一に好奇心だと思います。新しいことを常に学ばないと、価値を提供することはできないと思います。第二に、考えを広げて自信を持つことも大切です。狭く留まるのではなく広く考えることで問題に対応できると、尊敬している先輩から教わりました」

Q6:今後取り組みたいことについて、教えてください。

岩間

「転職してから機械学習の研究分野に携わることができ、自分にはこちらが合っていると感じています。技術の研究を積み重ねられるのは、やりがいがありますね。

今はプロジェクトリーダーとしていろいろな調整業務も多いんですが、並行してデータ分析も行っています。やはり分析のほうが楽しいと感じるため、今後はもっとそちらに携わっていきたいです」

熊谷

「私は研究や新技術に興味があるので、今取り組んでいるような実際の製品をお客様に使っていただくための改善もしながら、新しい技術も実際に研究し、学会で発表する活動もしていきたいと考えています。

私は入社直後にフローティングカーデータ(FCD)という車両データを用いて、停車時間を予測する研究に取り組み、学会で結果を発表していました。Hondaには自身の研究成果を発表できる環境が整っているため、活用したいと思います。

ひとりでできないこともチームで取り組むと実現できますし、新しい発見ができておもしろいです。今後もメンバーと協力して、大きなものをつくりあげていきたいですね」

Adil

「私は今最新技術に触れられているので、これはぜひ続けていきたいですね。もうひとつ、いつか私が開発したプロダクトをお客様に使っていただきたいです。私自身クルマも運転も好きなので、運転がもっと快適でおもしろいものになるような製品・サービスを開発したいと考えています」

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