2016 MotoGP レギュレーション解説

番外編

パフォーマンスの規則!?

 今年のルール変更について、さらにもうひとつ面白いものを紹介しておきましょう。以下の条文は、Moto2クラスに限らず、全クラスに対して適用されます(太字は今年の変更点)。

(原文)

1.21 Behaviour During Practice and Race

17. If any rider wishes to parade a flag or engage in any celebration after the chequered flag, they must ride to the side of the racing surface in a safe location to collect the flag and/or perform any celebrations and then rejoin the circuit when it is safe to do so.
It is forbidden to stop on the start-finish straight after the chequered flag for any celebrations of any kind.

(日本語訳)

1.21 プラクティスやレースにおける振る舞い

17. チェッカーフラッグ後の祝勝パフォーマンス実施や旗を掲げた走行を行おうとするすべての選手は、コース上の安全な場所の端まで走行して旗を受け取り、それを使って/あるいはその後にパフォーマンスを行い、安全を確認してからコースに戻らなければならない。
チェッカーフラッグ後は、どのような種類の祝勝パフォーマンスであろうとも、スタート/フィニッシュのストレート上で停止してはならない。

 なんと、ゴール後のパフォーマンスに関する規定も定められているのです。優勝したりタイトルを決めたりした選手が、旗を掲げて走行するパフォーマンスがよく見られますが、これは「コース端の安全な場所で行う」ことと、さらには「パフォーマンス終了後は安全を確認してコースへ戻る」ことが定められています。

 かつては、レース終了後にゴールラインにバイクを停止させてパフォーマンスを実施する例もありましたが、今では安全上の理由から禁止されるようになった、というわけです。とはいえ、今後もレース終了後の祝勝パフォーマンスでは、選手たちは様々なアイディアで私たちを魅了してくれることでしょう。