2020年シーズン最後の3連戦のスタートとなる第13戦ヨーロッパGPのフリー走行は、前日から降り続いた雨のためFP1はウエットコンディションとなりましたが、午後になって雨は上がり、FP2はドライコンディションで行われました。
不安定な天候となった1日目ですが、前戦テルエルGPで初のポールポジション(PP)を獲得した中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、今大会も好調な走りを見せて4番手で初日を終えました。ウエットコンディションで行われたFP1では、着実にペースを上げて11番手。ドライコンディションとなったFP2では、フロントにソフト、リアにソフトとミディアムを装着して連続ラップを刻み、トップから0.338秒差の快走でした。
前戦テルエルGPでは、キャリア初のPPを獲得し、決勝でも好スタートを切りました。しかし、1周目の5コーナーで転倒を喫しリタイアしており、今大会はその雪辱に闘志を燃やしています。今年は第6戦スティリアGPで初のフロントロー獲得となる2番手、第12戦テルエルGPでは初のPPを獲得しており、今大会は今季3回目のフロントロー獲得が期待されます。
前戦テルエルGPの決勝中に右肩に違和感を感じたというカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、その後の診断で右肩のじん帯を痛めていることが判明しました。今年はMotoGPクラスの開幕戦となった第2戦スペインGPで左手舟状骨を骨折し、その影響で右腕の腕アガリの手術を行っています。ケガと手術の影響で今年は3大会の決勝レースをキャンセルしていますが、右肩のじん帯の損傷で終盤の3連戦も厳しい走りを強いられることになりました。万全の体調ではないクラッチローですが、12番手で初日を終えました。
右腕上腕を骨折したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として10戦目を迎えるステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)が14番手とまずまずの順位で初日を終えました。ウエットコンディションとなったFP1では今季ベストの3番手。ドライコンディションとなったFP2では、トップから0.976秒差の14番手。ミスがなければトップ10も狙えただけに、2日目のFP3ではダイレクトでのQ2進出を目指します。
シーズン終盤に入って一気にパフォーマンスを上げてきたアレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は快調にラップを刻みましたが、転倒を喫し、初日16番手でした。ウエットコンディションとなったFP1は5番手と好調なスタートを切りました。そしてFP2ではレインタイヤでスタートし、その後スリックタイヤにチェンジ。最初はフロントにソフト、リアにミディアムを装着し、その後、リアにソフトを入れて連続ラップを刻みました。順位は16番手ですが、1分33秒から34秒台で周回を重ねるなど、この日の上位選手と遜色ない内容でした。過去3戦は表彰台争いを繰り広げ、第10戦フランスGPで2位、第11戦アラゴンGPで2位。第12戦テルエルGPは表彰台争いの中で転倒しましたが、今大会は3回目の表彰台獲得と初優勝が期待されます。
中上貴晶(MotoGP 4番手)
「今日は両方のセッションともに、とてもトリッキーでした。FP1はウエットコンディションで、とにかくフィードバックを得るために周回を重ねました。FP2はミックスコンディションで、ウエットパッチがかなり残るコーナーもあり、とてもトリッキーでした。最後は自分のライディングスタイルを周回するたびに改善することができ、このコンディションに合わせることもできました。4番手で終えることができてよかったです。両セッションともに、パフォーマンスはかなり戦闘的でした。正しい方向へ進んでいます。このパフォーマンスを明日もキープできることを願っています。明日のカギはFP3でトップ10をキープしてQ2へ進むことです」
カル・クラッチロー(MotoGP 12番手)
「今日は難しいコンディションでした。ウエットのラップタイムはそれほどよくありませんが、フィーリングは悪くありませんでした。セッションを通し、前進できたと思います。明日もウエットなら、もっと速く走れると思います。FP1ではリスクを負いたくありませんでした。FP2はいい走りができました。プッシュしましたが、残念ながらファステストラップはレースディレクションによって取り消されてしまいました。僕には黄旗が見えませんでした。僕の場所からは旗を確認することはほぼ不可能だったと思います。明日の午前中も雨なら、Q1からがんばらなければなりません。それが少し残念です」
ステファン・ブラドル(MotoGP 14番手)
「今日はFP1からいいフィーリングがあり、レインタイヤでも自信がありました。今大会はいいスタートを切ることができました。ドライコンディションになったFP2は少し難しい状況でしたが、もっといいラップを刻めたと思います。小さなミスで今日はトップ10を逃してしまいました。でも全体的にはポジティブです。このようなコンディションでもいい走りができているので、どのような天気になるのか様子を見ながら、このポジションをキープできるようにがんばります。このサーキットはとてもタイトなので、小さなことで大きく前進できることがあります」
アレックス・マルケス(MotoGP 16番手)
「今日はMotoGPマシンを、これまで経験したことがないコンディションで学ぶことができました。午前中は路面コンディションが変わりやすく、タイヤとマシンがどのような動きをするのか理解することができました。午後はスリックタイヤで走れるほど路面は乾きましたが、完全にドライではありませんでした。転倒しましたが体は大丈夫です。今回もタイムは接近しているので、今日の結果はあまり気にしていません。FP3でもプッシュします」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
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1 | 43 | J.ミラー | ドゥカティ | 1'32.528 |
2 | 41 | A.エスパルガロ | アプリリア | +0.092 |
3 | 21 | F.モルビデリ | ヤマハ | +0.276 |
4 | 30 | 中上貴晶 | ![]() | +0.338 |
5 | 44 | P.エスパルガロ | KTM | +0.424 |
6 | 42 | A.リンス | スズキ | +0.629 |
7 | 33 | B.ビンダー | KTM | +0.731 |
8 | 4 | A.ドヴィツィオーゾ | ドゥカティ | +0.764 |
9 | 20 | F.クアルタラロ | ヤマハ | +0.809 |
10 | 36 | J.ミル | スズキ | +0.877 |
11 | 12 | M.ビニャーレス | ヤマハ | +0.882 |
12 | 35 | カル・クラッチロー | ![]() | +0.935 |
13 | 88 | M.オリベイラ | KTM | +0.955 |
14 | 6 | ステファン・ブラドル | ![]() | +0.976 |
15 | 63 | F.バニャイア | ドゥカティ | +0.987 |
16 | 73 | アレックス・マルケス | ![]() | +1.042 |
17 | 5 | J.ザルコ | ドゥカティ | +1.211 |
18 | 9 | D.ペトルッチ | ドゥカティ | +1.247 |
19 | 31 | G.ゲルロフ | ヤマハ | +1.579 |
20 | 32 | L.サバドーリ | アプリリア | +3.133 |
21 | 53 | T.ラバト | ドゥカティ | +4.162 |