Moto2クラスは、前戦日本GPで初表彰台獲得の3位になったホルヘ・マルティン(Red Bull KTM Ajo)が、今大会も快調にタイムを短縮してトップタイムで初日を終えました。Moto3クラスに出場していた17年と18年にはポールポジション(PP)を獲得しており、土曜日の予選では3年連続のPP獲得に注目されます。
2番手にはチームメートのブラッド・ビンダー、3番手にはウエットコンディションで思うようにタイムを上げられなかったホルヘ・ナバロ(Beta Tools Speed Up)、4番手にイケル・レクオナ(monday.com American Racing)、5番手にマルコ・ベツェッキ(Red Bull KTM Tech 3)と続きました。
6番手には初表彰台が期待される長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)。7番手にニッコロ・ブレガ(SKY Racing Team VR46)。8番手にはタイトル王手で今大会を迎えたアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)で、ウエットコンディションのFP1では転倒しましたが、FP2では着実にタイムを上げてポジションを上げました。
9位にはイェスコ・ラフィン(NTS RW Racing GP)、10番手にステファノ・マンシィ(MV Agusta Temporary Forward)。総合2位につけるトーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)は11番手。土曜日の予選ではポジションアップに挑みます。
フィリップアイランドが初体験となるIDEMITSU Honda Team Asiaのソムキャット・チャントラは、ウエットコンディションとなったFP1では転倒するも12番手と好調な走りを見せました。しかし、ドライコンディションとなったFP2でも再度転倒を喫し、29番手へとポジションを落としました。しかし、初サーキットに高い順応性を見せるだけに、土曜日のフリー走行と予選に期待されます。チームメートのディマス・エッキー・プラタマも一日3度の転倒で32番手。土曜日のポジションアップとタイム短縮に挑みます。
ホルヘ・マルティン(Moto2 1番手)
「とてもうれしいです。レースウイークの初日としてはとてもポジティブでした。ウエットとドライでトップタイムを出すことができました。午後のFP2をリードすることができたのはとても重要なことです。ハードタイヤでもソフトタイヤでも強い走りができました。安定した走りでトップタイムを出すことができました。明日の天気がよくなって、予選がドライになることを願っています。目標はレースに向けていいグリッドポジションを獲得することです」
ブラッド・ビンダー(Moto2 2番手)
「今日はとてもうまくいきました。午前中のFP1はウエットコンディションのためあまり快適に走行できませんでしたが、午後のFP2は順調でした。マシンのフィーリングがとてもよくて驚きました。明日に向けて取り組まなければならない課題がいくつかありますが、そこを改善できたらさらに一歩前進できると思います。速いことが分かったのでとてもうれしいです。予選に向けて集中しなければなりません」
長島哲太(Moto2 6番手)
「午前中のウエットは、いつもよりは悪くなかったと思います。午後のドライもまずまずだったと思いますが、ただ、セクター4でタイムロスしているので、明日はその部分を改善したいです。今回はKTM勢が速くて、特にセクター4でカレックス勢よりアドバンテージを感じさせているので、その部分で差が出ています。今日は不安定な天候でしたが、全体的にはいい一日だったと思います。日本GPはトラブルで悔しいレースだったので、今大会はしっかり走り切って結果を残したいです」
アレックス・マルケス(Moto2 8番手)
「簡単な日ではありませんでした。特にウエットコンディションになったFP1は難しいセッションでした。明日はさらにコンディションが悪くなりそうです。ウエットとドライで走行できたので、どちらのコンディションでも準備ができてよかったです。ウエットではいい仕事ができました。1周目で転倒してしまいましたが、そのあとフィーリングを取り戻すことができました。午後のFP2は、Q2に向けてトップ14以内に入ることに集中しました。なぜなら明日は完全にウエットなコンディションになり、タイムの更新ができなくなりそうだからです。昨年に比べて、前進しています。KTMやナバロのいるSpeed Upに比べたら、リズムに関してまだ足りないものがあります。全体的に満足していますが、僕自身あと一歩前進する必要があります」
ソムキャット・チャントラ(Moto2 29番手)
「初めて走るフィリップアイランドですが、ウエットコンディションとなり、難しいスタートとなりました。いろいろ学ばなければいけない状況でしたが、最後に転倒してしまいました。午後は路面がドライとなり、午前とは違ったコンディションで、また一から学ばなければなりませんでした。世界有数の高速コーナーの12コーナーで転倒してしまいました。学ぶことが多い一日でしたが、明日はしっかり走りたいです」
ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 32番手)
「初めてのサーキットなので、FP1はコースを覚えるために走りました。ウエットコンディションでは、路面はとても滑りやすく、ハイサイドを起こして転倒してしまいました。また、その後の走行でもフロントのグリップをなくし、午前中に2度も転倒してしまいました。FP2では、風の強い中での走行となり、その中で自分のライディングスタイルを合わせることができるようにがんばりましたが、また転倒してしまいました。メディカルチェックを受けましたが、ケガはなくよかったです。FP2の転倒は、バイクの修復が必要で、その後はコースに出ることができませんでした。明日は気持ちを切り替え、またがんばって走ります」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
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1 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | 1'33.010 |
2 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | +0.343 |
3 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | +0.395 |
4 | 27 | イケル・レクオナ | KTM | +0.464 |
5 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | +0.471 |
6 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +0.590 |
7 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | +0.602 |
8 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | +0.665 |
9 | 2 | イェスコ・ラフィン | NTS | +0.718 |
10 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | +0.793 |
11 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +0.850 |
12 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | +0.862 |
13 | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | +0.877 |
14 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +0.896 |
15 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | +1.007 |
16 | 22 | サム・ロース | KALEX | +1.092 |
17 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | +1.130 |
18 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | +1.143 |
19 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | +1.169 |
20 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +1.174 |
21 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | +1.281 |
22 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | +1.352 |
23 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +1.443 |
24 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +1.515 |
25 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | +1.877 |
26 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | +2.236 |
27 | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | +2.326 |
28 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | +2.746 |
29 | 35 | ソムキャット・チャントラ | KALEX | +2.913 |
30 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | +3.686 |
31 | 47 | アダム・ノロディン | KALEX | +3.747 |
32 | 20 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | +4.214 |