Round15タイタイGP

Moto2

チャーン・インターナショナル・サーキット

第15戦 タイGP

Moto2チャンピオンの可能性があるのは9人。それぞれの思いを胸に
タイGPに挑む

第15戦タイGPを迎え、Moto2クラスでチャンピオン獲得の可能性を残すのは上位9人となりました。しかし、シーズンは残り5戦となり、チャンピオン争いは上位5人に絞られつつあります。

総合首位のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ここまでシーズン最多の5勝を含む9回の表彰台に立ち213ポイント。昨年の大会は予選2番手と絶好のポジションを獲得するも、決勝は転倒リタイアに終わりました。昨年のMoto2クラスの決勝は最高気温33℃、路面温度56℃という最も厳しい条件となりました。念願のタイトル獲得に向けて着実に前進するマルケス弟は、今大会もミスをせず、3戦連続表彰台獲得に挑みます。

マルケス弟を38ポイントで追うホルヘ・ナバロ(HDR Heidrun Speed Up)は、前戦アラゴンGPで2位になり、今季7回目の表彰台獲得で総合2位に浮上しました。今大会はMoto2クラス初優勝を目指します。前戦アラゴンGPで痛恨の転倒を喫し、ノーポイントに終わったアウグスト・フェルナンデス(Flexbox HP 40)は、42ポイント差の総合3位へとダウンしました。アラゴンGPはチャンピオン争いから後退しており、今大会はその遅れを取り戻す意気込みです。

トーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)が首位と44ポイント差の総合4位、ブラッド・ビンダー(Red Bull KTM Ajo)が首位と53ポイント差の総合5位と続きます。残り5戦となり、ルティもビンダーも、タイトル争いの生き残りを賭け、上位を狙います。

以下、総合6位のロレンソ・バルダッサーリ(Flexbox HP 40)が75ポイント差。総合7位で昨年の大会で2位になっているルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)が87ポイント差、総合8位のマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)が97ポイント差、ルーキーのファビオ・ディ・ジャンアントニオ(HDR Heidrun Speed Up)が119ポイント差と、6位から9位までの4人もチャンピオンの可能性を残しています。チャンピオン争いに向けてプレッシャーのない数字だけに、全力で優勝を目指し、チャンピオン争いに望みを託します。

ホームグランプリを目前にする長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)が、今季ベストに挑みます。昨年の大会はシーズンベストの8位でフィニッシュしています。今年は第11戦オーストリアGPで初ポールポジションを獲得、第8戦オランダGPと第12戦イギリスGPで5位と表彰台獲得に迫っています。今大会は今季2回目のフロントローと初表彰台獲得を目指します。

IDEMITSU Honda Team Asiaのソムキャット・チャントラが、ホームグランプリを迎えます。ルーキーイヤーの今年は、14戦を終えて、総合21位。第2戦アルゼンチンGPの10位をベストに4回のポイント獲得を果たしています。第11戦オーストリアGPでは初フロントローの3番手を獲得しました。初めて経験するサーキットですばらしい走りをしてきたチャントラだけに、走り慣れているチャーン・インターナショナル・サーキットでは今季ベストが期待されます。地元ファンの声援の中で、どんな走りをするのか、大きな注目が集まります。

チームメートのディマス・エッキー・プラタマが今大会から復帰します。プラタマは、第8戦オランダGPのフリー走行で他者に追突されて激しく転倒、その影響でオランダGPと第9戦ドイツGPを欠場しました。シーズン後半戦のスタートとなった第10戦チェコGPに復帰しましたが、依然として体調がすぐれなかったことからチェコGPを欠場し、第14戦アラゴンGPまで回復につとめました。今大会は久しぶりのレースとなりますが、体調を確認しながらペースを上げていく意気込みです。

コメント

アレックス・マルケス(Moto2 総合1位)
「チャーン(インターナショナル・サーキット)はみんなにとってまだ新しいサーキットです。昨年走ったデータしかありませんが、このサーキットはとても好きです。セクター1はストレートがたくさんあり、セクター2と3は曲がりくねっています。いろいろな要素が少しずつ入ったサーキットなので、いいセットアップを見つけることがとても重要になってきます。現在チャンピオンシップを38ポイント差でリードしていますが、目標はいつもと同じで、表彰台争いをして、ミスをしないことです。できる限りたくさんのポイントを稼いで、一番のライバルとの差をさらに広げたいです。シーズンも残り5戦、今まで以上にレースに集中します」

ホルヘ・ナバロ(Moto2 総合2位)
「チャンピオンシップの重要なステージが始まろうとしています。ヨーロッパから離れての4戦は、タイトル争いとなります。今大会が終わると、残り4戦で間違いなくチャンピオンが決まります。今年はどのサーキットでも速く走れるセッティングを見つけることができたので、金曜日からマシンがうまく機能することを願っています。そうすれば路面とタイヤの力を最大限引き出すことができると思います」

アウグスト・フェルナンデス(Moto2 総合3位)
「アラゴンGPは転倒してしまい、とても残念でした。でもこれもレースです。タイトル争いをしているときは、みんなが限界で走っています。これからの5週間で4レースというハードスケジュールですがとても楽しみです。すべてヨーロッパ外でのレースです。パドックの雰囲気は全く違いますし、ヨーロッパのレースとは気持ちも違います。今週末は、とても暑く厳しいレースになると思いますが、いいパフォーマンスを発揮できることを願っています」

ソムキャット・チャントラ(Moto2 総合21位)
「今週末はホームグランプリとなります。ホームのファンの前でレースができることが、とてもうれしいです。ここ数戦のパフォーマンスを上回れるようにできるだけがんばります。そしてすべてのセッションでトップ5に入れるようにがんばります」

ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 35位)
「Honda Team Asiaとタイのレースに戻ってくることができてとてもうれしいです。トレーニングをしっかりしてきたので、これから始まるアジアのレースに向けて準備はできています。マシンに合わせられるように一生懸命がんばります。またライディングを楽しみたいと思います。今週末が楽しみです」

モータースポーツ >  ロードレース世界選手権 >  2019 第15戦 タイGP Moto2 プレビュー

ニュース