Moto2クラスは、今季もっともタイムが接近した予選となりました。フリー走行では、トップから1秒差に27台という大接戦となりました。予選ではフロントロー3人のタイム差がわずか0.151秒。3列目までが0.337秒という厳しい戦いとなりました。その戦いを制したのは、総合首位につけるアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)で、今季6勝目に向けて絶好のグリッドを獲得しました。
2番手には長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)で、第11戦オーストリアGP以来、4戦ぶりのフロントロー獲得となりました。初日のフリー走行から好調な走りを見せる長島は、連続ラップでは、十分に優勝、表彰台を狙えるタイムをマークしました。念願の初表彰台、初優勝の期待が膨らみます。
3番手には昨年のMoto3チャンピオンのホルヘ・マルティン(Red Bull KTM Ajo)で初フロントローを獲得しました。昨年の大会で2位になっているルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)が4番手、レミー・ガードナー(ONEXOX TKKR SAG Team)が5番手、総合3位でアレックス・マルケスとのポイント差を縮めたいアウグスト・フェルナンデス(Flexbox HP 40)が6番手と続きました。
以下、チャビ・ビエルゲ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が7番手、トーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)が8番手、ニッコロ・ブレガ(SKY Racing Team VR46)が9番手。そして、総合2位で初優勝を目指すホルヘ・ナバロ(Beta Tools Speed Up )は、Q2進出を逃し21番手へと後退しました。この日の予選は、ちょっとしたミスがポジションを大きく落とす厳しい一日となりました。
初日2番手につけて今季2回目のフロントローが期待されたIDEMITSU Honda Team Asiaのソムキャット・チャントラは、地元ファンの大声援の中で熱い走りを見せましたが、気持ちが空回りしたことでミスも多く、13番手に終わりました。しかし、決勝では追い上げのレースと初表彰台が期待されます。チームメートのディマス・エッキー・プラタマ(IDEMITSU Honda Team Asia)は厳しい戦いの中で29番手。後方から追い上げのレースに挑みます。
アレックス・マルケス(Moto2 1番手)
「FP3は転倒などいろいろなことがありましたが、予選ではポールポジションを獲得できました。FP3はプッシュしすぎてしまい転倒しましたが、幸いケガはありません。Q2は3コーナーに濡れたところがあって難しかったです。Q1では多くのライダーがそこで転倒していました。今日はとてもいいラップを刻むことができました。再びポールポジションを獲得できてうれしいです。レースに向けてのペースにもとても満足しています。明日のレースは暑さと湿度の影響で、長くたいへんなレースになると思いますが、優勝できる可能性はあると思います。いつものように全力を尽くします」
長島哲太(Moto2 2番手)
「昨日のフリー走行から気持ちよく乗れています。セッティングは初ポールポジションを獲得したオーストリアGPと同じで、コースのキャラクターが似ているのでセッティングも同じになりました。レッドブルリンクも好きなサーキットですが、チャーン・インターナショナル・サーキットも好きなサーキットの一つです。自分の走り方にあっているのだと思います。決勝に向けたロングランのタイムもいいので、明日の決勝がすごく楽しみです。自分はいきすぎてしまう悪い癖があるので、明日はしっかり自分をコントロールしたいです。自分の走りができれば表彰台も優勝も現実的なものになると思います」
ホルヘ・マルティン(Moto2 3番手)
「フロントローを獲得できて驚いています。レースウイークを通して強さがあったので、いい予選結果を期待していましたが、まさか単独で走行しているときのラップでこの結果が出せるとは思っていませんでした。第3セクターでミスもありましたが、それでもいいラップタイムを出すことができました。とても嬉しいです。明日に向けていいペースがあると思います。スタートから一生懸命プッシュします。ようやくフロントローからのスタートです。いいレースができると思います」
ソムキャット・チャントラ(Moto2 13番手)
「難しい予選でした。5コーナーでフロントタイヤのグリップをなくし、転倒しかけたのですが何とか持ちこたえました。完璧に走り切れたラップが一度もなく、どこかで小さなミスをしてしまいました。気持ちが先走りしすぎて、結果に結びつかず、ちょっと残念です。ホームGPなので、明日は最善を尽くして、いいレースをしたいです」
ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 29番手)
「昨日に続いてフィーリングを取り戻すために走りました。3カ月間、サーキットから離れていました。今重要なことはライディングスタイルを改善し、それに順応することです。1分36秒台のグループに入りたかったのですが、1分37秒1のタイムは悪くないと思います。走行後にデータを分析し、どこでタイムをロスしているのかも分かりました。明日は、ベストの走りをして完走することが目標です。私を支えてくれているチーム、スタッフに感謝します」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 1'35.297 |
2 | 45 | 長島哲太 | KALEX | 1'35.392 |
3 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | 1'35.448 |
4 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | 1'35.476 |
5 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | 1'35.494 |
6 | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | 1'35.581 |
7 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | 1'35.600 |
8 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | 1'35.617 |
9 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | 1'35.634 |
10 | 27 | イケル・レクオナ | KTM | 1'35.686 |
11 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | 1'35.816 |
12 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | 1'35.817 |
13 | 35 | ソムキャット・チャントラ | KALEX | 1'35.935 |
14 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | 1'35.969 |
15 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | 1'35.981 |
16 | 22 | サム・ロース | KALEX | 1'36.056 |
17 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | 1'36.079 |
18 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | 1'36.359 | 以下Q1 |
19 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | 1'36.031 |
20 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | 1'36.034 |
21 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | 1'36.045 |
22 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | 1'36.249 |
23 | 2 | イェスコ・ラフィン | NTS | 1'36.347 |
24 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | 1'36.382 |
25 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | 1'36.404 |
26 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | 1'36.506 |
27 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | 1'36.825 |
28 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | 1'37.084 |
29 | 20 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | 1'37.109 |
30 | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | 1'37.625 |
31 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | 1'37.649 |
32 | 47 | アダム・ノロディン | KALEX | 1'37.775 |