Moto2クラスは、トップタイムをマークしたブラッド・ビンダー(Red bull KTM Ajo)から1秒差に24台という大接戦になりました。ビンダーは、FP1でこそ4番手でしたが、FP2では地元ファンの声援を受けて首位に立ちました。
わずかな差で初日トップを逃したのは長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)でした。最後のアタックでサーキットベストタイムを塗り替えて首位に浮上しましたが、惜しくも、その後ろを走っていたビンダーに更新されてしまいました。しかし、FP1,FP2ともに、ベストタイムはもちろん、連続周回でも十分に表彰台を狙えるペースで走行。予選では第6戦・イタリアGPの7番手を超えるベストグリッドを、決勝では初表彰台を目指します。
3番手には前戦チェコGPで転倒リタイアに終わった総合2位のトーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)、4番手にはホルヘ・ナバロ(Beta Tools Speed Up)、5番手には、前戦チェコGPでMoto2クラス初表彰台獲得のエネア・バスティアニーニ(Italtrans Racing Team)、6番手には総合3位のアウグスト・フェルナンデス(FLEXBOX HP 40)。7番手にイケル・レクオナ(American Racing KTM)、8番手にマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)、9番手にルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)と続き、10番手には、このサーキットを初めて経験するIDEMITSU Honda Team Asiaのソムキャット・チャントラが入りました。
チャントラは、同じく初走行だった前戦チェコGPで、今季2回目のポイント獲得。ライダーとしてのポテンシャルの高さを感じさせ、今大会もその勢いをキープしています。
体調不良のために欠場のディマス・エッキー・プラタマ(IDEMITSU Honda Team Asia)の代役として出場の名越哲平は、初めて経験するサーキットで着実にタイムを短縮。31番手で初日を終えました。全日本ロードレース選手権・J-GP2クラスとは、マシンもタイヤも違うという厳しい条件ですが、予選でさらにタイムを短縮し、出場2戦目となる今大会はポイント獲得を目指します。
ブラッド・ビンダー(Moto2 1番手)
「ホームGPをいい形でスタートすることができました。FP1は非常に順調で、FP2もいくつかセッティングを変更してとても快適でした。全体的に今日の結果には満足しています。明日に向けて引き続き改善したいポイントはありますが、日曜日に向けて大きな一歩を踏み出すことができました。引き続き、全力で働き続けなければなりません。決勝は、スポンサーとメーカーのためにも、表彰台、優勝を目指します」
長島哲太(Moto2 2番手)
「今日はフィーリングがよく、気持ちよく走ることができました。午前中は1セットだけのタイヤで走行し、19番手でしたが、トップとのタイム差が0.5秒しかなかったので、新品タイヤでアタックするのを楽しみにしていました。気温も路面温度も上がった午後の走行では、午前中のセッションで使ったタイヤで走り出し、30ラップ以上走ったタイヤで1分29秒台を出せたので調子はいいと思いました。その後、新品タイヤを入れて1分29秒119をマーク。サーキットベストを更新することができました。今日はこのタイムでトップだろうと思ったら、ビンダーがそれをちょっとだけ上回り2番手でした。トップタイムは取れませんでしたが調子はすごくいいです。明日はベストグリッド獲得を目指します」
トーマス・ルティ(Moto2 3番手)
「昨日、予定していた通りのタイヤテストができたし、いいスタートを切ることができました。明日も天気は大丈夫そうですが、どうなるか分からないので、Q2にいけるポジションにいることはとても重要です。加えて、今日の取り組みは決勝に向けて非常に有意義なものでした。もし、明日もドライなら、引き続きタイヤテストに取り組みます。今日はブレーキングにも取り組みました。とにかく、このサーキットで、レース距離をしっかり走り切るために必要なテストを着実にこなし、最初からいいペースで走ることができました」
ソムキャット・チャントラ(Moto2 10番手)
「初日の結果としては、とてもうれしいです。午前のFP1でチームと一緒にしっかりと仕事をし、走行後、データを解析しました。その結果、午後のFP2でマシンのジオメトリーを変更することにしました。その結果、マシンが完ぺきな状態になり、速く走ることが出来るようになりました。まだいくつかの箇所でタイムをロスしているので、私自身の走りをもっと改善する必要があります」
名越哲平(Moto2 31位)
「最初は走りやすいサーキットだと感じたのですが、それだけにタイムを刻む難しさを感じました。基本的にストップ&ゴーのレイアウトですが、コーナーの出口が思ったよりもタイトだったり、その反対にワイドだったり、ブレーキングポイントから加速につなげるのが難しいサーキットでした。初めて出場したイタリアGPは、なにからなにまで初めてだったので、ただ乗っている感じでしたが、今回は2回目ということで、まだ初日ですが、いろいろ学びながら走ることができました。加えて、鈴鹿8耐からの乗り換えなので、マシンも軽くて楽な感じがしました。今日はトップと2.619秒差ですが、明日はさらに1秒以上詰めていきたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
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1 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | 1'29.029 |
2 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +0.090 |
3 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +0.118 |
4 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | +0.133 |
5 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | +0.187 |
6 | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | +0.235 |
7 | 27 | イケル・レクオナ | KTM | +0.281 |
8 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | +0.307 |
9 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +0.336 |
10 | 35 | ソムキャット・チャントラ | KALEX | +0.354 |
11 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | +0.420 |
12 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +0.425 |
13 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +0.433 |
14 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | +0.503 |
15 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | +0.508 |
16 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +0.530 |
17 | 94 | ジョナス・フォルガー | KALEX | +0.544 |
18 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | +0.589 |
19 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | +0.635 |
20 | 22 | サム・ロース | KALEX | +0.651 |
21 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | +0.768 |
22 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | +0.789 |
23 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | +0.842 |
24 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | +0.970 |
25 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | +1.034 |
26 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | +1.408 |
27 | 4 | スティーブン・オデンダル | NTS | +1.528 |
28 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | +1.666 |
29 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | +1.913 |
30 | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | +2.454 |
31 | 19 | 名越哲平 | KALEX | +2.619 |
32 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | +2.910 |