ビンダーが予選10番手から逆転勝利！ポイントランキングトップのバグナイアは12位に終わる

Moto2クラスは、今季2回目のポールポジション(PP)を獲得したマティア・パシーニ(Italtrans Racing Team)がオープニングラップに転倒、予選5番手のロレンソ・バルダッサーリ(Pons HP40)も2周目に転倒するなど、優勝候補が次々に脱落する激しい戦いに。さらにパシーニの転倒を回避するために予選3番手のフランセスコ・バグナイア(SKY Racing Team VR46)もコースアウトして大きく遅れるなど、波乱の展開となりました。

その結果、序盤の混乱を回避したブラッド・ビンダー(Red bull KTM Ajo)、ホアン・ミル(EG 0,0 Marc VDS)、ルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)がトップグループを形成、10周目にトップに立ったビンダーが28周のレースを制し、Moto2クラスでのキャリア初優勝を達成しました。

2位にはミルで今季3回目の表彰台を獲得。最終ラップのマリーニの追撃を振りきりました。2戦連続フロントロー獲得のマリーニは、Moto2クラス44レース目にして初表彰台を獲得しました。

以下、4番手には、15番グリッドから追い上げたミゲル・オリベイラ(Red bull KTM Ajo)。中盤で4番手に浮上、終盤はトップグループの背後まで追い上げる好走でした。5位にサム・ロース(Swiss Innovative Investors)、6位にはマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)、7位にはチャビ・ビエルゲ(Dynavolt Intact GP)とチームのホームグランプリで2人そろってポイント獲得を果たしました。

9位にはファビオ・クアルタラロ(Speed Up Racing)、10位にはホルヘ・ナバロ(Federal Oil Gresini Moto2)と続き、ここまでがトップ10フィニッシュ。予選7番手のアレックス・マルケス(A EG 0,0 Marc VDS )は13位でした。

前戦オランダGPで右手薬指を負傷、今大会から復帰の長島哲太(IDEMITSU Honda Team Asia)は、19番手を走行していた5周目の3コーナーで転倒、リタイアに終わりました。

ブラッド・ビンダー(Moto2 優勝)
「10番手スタートだったので、スタートから落ち着いて走ることにしました。自分より速いライバルが何人もいたし、無理をせずついていこうという作戦でした。しかし、序盤の数周でどんどんポジションを上げられたので、いいペースで走れていることを知りました。10周目にトップに立ってからは後続へのリードを広げようとがんばりました。終盤、タイヤが消耗してきたので集中しなければなりませんでしたが、最終ラップの1コーナーでハイサイドになり、あれは危ない瞬間でした。優勝することができて本当にうれしいです。チームのサポートに感謝しています。まだ優勝したことが信じられません。今年は思うようなレースができず苦戦してきましたが、シーズン前半戦の最後に、優勝者に自分の名前をつらねることができました」

ホアン・ミル(Moto2 2位)
「今日の結果にはとても満足しています。着実に前進しているし、この数戦はいい結果を残せています。今日はスタートからゴールまでブラッド・ビンダー(KTM)にプレッシャーをかけましたが、彼はすばらしい走りで優勝しました。ビンダーにはおめでとうと言いたいです。今大会は予選があまりよくなかったのですが、表彰台を狙えるんじゃないかと感じていたし、それを達成することができました」

ルカ・マリーニ(Moto2 3位)
「初めての表彰台を獲得できてとてもうれしいです。今日はケガをしている肩の影響でどんなレースができるのか不安でした。しかし、こうして表彰台に立つことができました。フリー走行から全力で働きました。そして予選で大きな進化を達成したことが結果につながりました。チームスタッフを始め、これまでサポートしてくれた方々に感謝したいです。頂点に到達するためには、着実に前進しなければなりません。今日はスタートからゴールまですばらしいラップを刻めました。最終ラップに(ホアン)ミルをパスしようとしましたが、できませんでした。残念でしたが、今日の結果には満足しています」

長島哲太(Moto2 リタイア)
「スタートしてから着実にポジションを上げられたのですが、3コーナーで転んでしまいました。自分としては無理はしていなかったし、3コーナーは気をつけていました。ところがフロントからあっという間に転んでしまいました。ザクセンリンクは昨年いいレースができたところなので悔しいです。次の8耐では、この悔しさをぶつけたいです」

Moto2 リザルト

順位	No.	ライダー	マシン	タイム/差
1	41	ブラッド・ビンダー	KTM	39'46.306
2	36	ホアン・ミル	KALEX	+0.779
3	10	ルカ・マリーニ	KALEX	+0.933
4	44	ミゲル・オリベイラ	KTM	+2.143
5	22	サム・ロース	KTM	+6.376
6	23	マルセル・シュローター	KALEX	+6.513
7	97	チャビ・ビエルゲ	KALEX	+15.544
8	24	シモーネ・コルシ	KALEX	+15.674
9	20	ファビオ・クアルタラロ	SPEED UP	+16.004
10	9	ホルヘ・ナバロ	KALEX	+16.005
11	87	レミー・ガードナー	TECH 3	+16.596
12	42	フランセスコ・バグナイア	KALEX	+17.304
13	73	アレックス・マルケス	KALEX	+17.458
14	77	ドミニク・エガーター	KTM	+18.138
15	40	アウグスト・フェルナンデス	KALEX	+23.816
16	13	ロマーノ・フェナティ	KALEX	+24.611
17	89	カイルール・イダム・パウィ	KALEX	+25.617
18	4	スティーブン・オデンダル	NTS	+28.019
19	27	イケル・レクオナ	KTM	+28.173
20	64	ボウ・ベンドスナイダー	TECH 3	+36.398
21	51	エリック・グラナド	SUTER	+40.199
22	16	ジョー・ロバーツ	NTS	+41.509
23	21	フェデリコ・フェリーニ	KALEX	+1'04.024
24	18	シャビ・カルデルス	KALEX	+1Lap
25	62	ステファノ・マンシィ	SUTER	+7Laps
RT	32	アイザック・ビニャーレス	KALEX	+12Laps
RT	52	ダニー・ケント	SPEED UP	+21Laps
RT	45	長島哲太	KALEX	+24Laps
RT	7	ロレンソ・バルダッサーリ	KALEX	+26Laps
RT	54	マティア・パシーニ	KALEX	+27Laps
RT	5	アンドレア・ロカテリ	KALEX	+27Laps
RT	95	ジュール・ダニーロ	KALEX	-

Moto2 ポイントランキング

ライダー

順位	No.	ライダー	マシン	総合ポイント
1	42	フランセスコ・バグナイア	KALEX	148
2	44	ミゲル・オリベイラ	KTM	141
3	73	アレックス・マルケス	KALEX	113
4	36	ホアン・ミル	KALEX	95
5	7	ロレンソ・バルダッサーリ	KALEX	93
6	41	ブラッド・ビンダー	KTM	91
7	97	チャビ・ビエルゲ	KALEX	79
8	23	マルセル・シュローター	KALEX	73
9	20	ファビオ・クアルタラロ	SPEED UP	72
10	54	マティア・パシーニ	KALEX	63
11	10	ルカ・マリーニ	KALEX	43
12	22	サム・ロース	KTM	39
13	27	イケル・レクオナ	KTM	32
14	24	シモーネ・コルシ	KALEX	31
15	5	アンドレア・ロカテリ	KALEX	27
16	77	ドミニク・エガーター	KTM	24
17	9	ホルヘ・ナバロ	KALEX	23
18	87	レミー・ガードナー	TECH 3	20
19	40	ヘクター・バルベラ	TECH 3	10
20	13	ロマーノ・フェナティ	KALEX	9
21	32	アイザック・ビニャーレス	KALEX	7
22	40	アウグスト・フェルナンデス	KALEX	7
23	62	ステファノ・マンシィ	SUTER	6
24	45	長島哲太	KALEX	6
25	52	ダニー・ケント	SPEED UP	4
26	16	ジョー・ロバーツ	NTS	2
27	4	スティーブン・オデンダル	NTS	1
28	89	カイルール・イダム・パウィ	KALEX	1
29	64	ボウ・ベンドスナイダー	TECH 3	0
30	57	エドガー・ポンス	KALEX	0
31	66	ニキ・タウリ	KALEX	0
32	51	エリック・グラナド	SUTER	0
33	95	ジュール・ダニーロ	KALEX	0
34	14	ヘクター・ガルゾ	TECH 3	0
35	3	ルーカス・トゥロビッチ	KTM	0
36	21	フェデリコ・フェリーニ	KALEX	0
37	18	シャビ・カルデルス	KALEX	0
38	30	ディマス・エッキー・プラタマ	Honda	0
39	19	コレンティン・ペロラリ	TRANSFORMIERS	0
40	63	ズルファミ・カイルディン	KALEX	0
41	80	セドリック・タンジェ	TECH 3	0