アレックス・マルケスが王者となり、
史上初めて兄弟でのチャンピオンが誕生
Honda勢はマルケスを筆頭に、ランキング5位以内に3台が入る
2014年のMoto3クラスは、フル参戦2年目のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)がチャンピオンを獲得。さらに、Honda勢はランキング5位以内に3台が入る好成績で、その実力を示しました。
開幕戦から表彰台を獲得したマルケスやエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)、第4戦の3位入賞をきっかけに調子を上げ、3戦連続で表彰台に上がったアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)を中心に、Honda勢はポイントを積み上げていきました。ところが、ジャック・ミラーとロマノ・フェナティのKTM勢は、それを上回る好調ぶりで、ランキング1位と2位の座をがっちりキープしていました。
転機となったのは第7戦カタルニアGPでした。マルケスは自身初のポールポジションを獲得すると、決勝では一度もトップを譲ることなくフィニッシュ。シーズン初優勝を、ホームグランプリで達成しました。
マルケスは続く第8戦オランダGPでも勝利。第6戦終了時には6位だったランキングは、2位のフェナティと同ポイントの3位まで浮上しました。
その後も安定してポイントを重ねたマルケスは、第14戦アラゴンGPで2位表彰台を獲得。総合トップのミラーがノーポイントに終わったことで、一躍トップに躍り出ました。またこの大会では、日本人ライダーの尾野弘樹(Honda Team Asia)がワイルドカードで参戦。11位入賞を果たしました。
続く第15戦日本GPでは、マルケスがシーズン3勝目を挙げ、チャンピオン争いでのリードを広げました。また、この大会には大久保光(Hot Racing with I-Factory)と山田誓己(Liberto Plusone & Endurance)がワイルドカードで出場し、日本のファンを喜ばせました。
マルケスとミラーのチャンピオン争いは、最終戦バレンシアGPまで続きました。総合トップのマルケスと2位のミラーとの差は11ポイント。マルケスが3位以内に入れば、文句なしにチャンピオン獲得が決まる状況でした。
決勝ではトップ集団が目まぐるしくポジションを入れ替える中、マルケスは3位でフィニッシュし、チャンピオン獲得を決めました。また、リンスとバスケスもポイントを重ね、それぞれ総合3位と4位でシーズンを終えました。
マルケスがチャンピオンとなった一方で、MotoGPクラスでは、兄のマルク・マルケスがすでにチャンピオン獲得を決めてました。そのため14年には、史上初となる、兄弟での世界選手権制覇という珍しい記録が生まれました。