全日本ロードレース選手権の最高峰JSB1000クラスには、2005年と2006年覇者の伊藤真一(Keihin Kohara R.T.)を筆頭に、亀谷長純(Honda DREAM RT 桜井ホンダ)、山口辰也(MuSASHi RTハルクプロ)、そしてJSB1000初参戦となる2008年GP250クラスチャンピオンの高橋巧(バーニングブラッド RT)らが参戦。Honda CBR1000RRを駆って各ライダーがタイトル獲得に挑んだ。
開幕戦筑波は、2度の赤旗中断が出る波乱の展開。亀谷が最初の転倒でメインカー、2度目の転倒でTカーにダメージを受けるも、チームスタッフによる懸命の修復を経て3度目のスタートを切り、見事開幕戦を勝利で飾った。また、ルーキーの高橋がJSB1000初レースにして3位に入り、GP250クラス王者としての実力の高さを見せた。鈴鹿サーキットで行われた第2戦鈴鹿では、F.C.C.TSR Hondaからスポット参戦した秋吉耕佑が独走で優勝。山口が2位で続き、Honda勢が1-2フィニッシュを達成する。続く第3戦オートポリスでは、ホールショットを決めた山口がシーズン初優勝。第4戦SUGOでは亀谷が4位に入り、この時点で亀谷がランキングトップに浮上。シーズン後半戦への期待が高まった。
後半戦の初戦となる第5戦岡山でも亀谷は2位でチェッカーを受けてランキングトップをキープ。3位には伊藤が入り、今季初の表彰台登壇を果たした。ツインリンクもてぎで行われた第6戦では転倒者が多く、赤旗も続出。荒れたレースの中、山口が3位につけ、確実にポイントを獲得した。一方、亀谷はレース後の車検で音量規制値違反の判定を受け無念のノーポイントとなり、後退を余儀なくされた。
迎えた2レース制の最終戦。レース1で、伊藤が14ラップ目にトップに浮上するも、その後順位を1つ落として2位。レース2ではスポット参戦の秋吉が優勝を果たした。年間ランキングでは、最終戦レース2で3位に入った山口が3位につけた。亀谷、伊藤、高橋は6位、7位、8位でシーズンを終えた。