高杉奈緒子(バーニングブラッドRT)、桜井晋吾(Garage4413)らがHondaのマシンを駆って出場したGP250。2010年からは、4ストローク600ccエンジンを搭載する新カテゴリー「Moto2」が新設されるため、2009年がGP250クラス最後のシーズンとなる。今シーズンは宇井陽一(ヤマハ)と及川誠人(ヤマハ)が激しいトップ争いを繰り広げた。
筑波で行われた開幕戦を制したのは宇井。GP125とダブルエントリーする宇井は、決勝前に行われたGP125のレースで転倒を喫しての出場となる中、果敢な走りでトップの及川をパスして優勝した。GP250の2戦目となる第4戦SUGOでは、及川がPPの宇井を退けて、2戦連続のホールショットを奪う。宇井と及川の両者がファステストラップを交互に更新する激しいレースが繰り広げられるが、初戦を制した宇井が徐々に及川を突き放し2連勝を達成した。
第5戦岡山には、来シーズンから始まるMoto2クラスを見据え賞典外ながら森脇尚護がモリワキエンジニアリングのMoto2マシン「MD600」を駆りスポット参戦を果たした。スタートで飛び出してレースをリードしながら、そのまま快走を続け、トップでフィニッシュした。レースでは、及川が前2戦の雪辱を果たして初優勝。第6戦もてぎは前戦同様にスポット参戦の森脇に、GP250タイトルを狙う宇井と及川が迫る走りを展開。森脇がペースアップして独走状態に持ち込み、トップでチェッカーを受けた。
最終戦鈴鹿は、土曜日と日曜日に2レースが行われた。1レース目はST600に参戦中の手島雄介(TSR with ALT)が、Moto2マシンを駆りスポット参戦。宇井が優勝、2位に及川、3位に手島が入った。2レース目は及川が勝利するも、2位に入った宇井がシリーズチャンピオンを決めた。また、Honda勢の高杉が第1レースで7位、依田忍(Garage4413)が第2レースで6位と健闘した。ラストレースを終え、歴代のチャンピオンが集結してのフィナーレが行われ、GP250クラスは歴史に幕を下ろした。