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全日本モトクロス選手権
東北・藤沢
[2002.07.21] |
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第7戦 東北大会(岩手県・藤沢スポーツランド) |
2002年 7月21日開催 |
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天候:雨のち晴れ 気温:31℃ コースコンディション:ドライ 観客:10,000人
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高濱が今季3勝目をゲット!
小田切も総合3位(2/3位)と復調!
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会場のある藤沢町一帯では、台風6号が通過した際にアクセス道路が通行不能になるなどの被害を受け、一時は大会の中止まで検討されたが、地元の人々の努力で無事例年通りの開催となった。このところ不完全燃焼ぎみだった高濱と小田切は、揃って表彰台登壇を果たし、高濱は今季3度目のヒート優勝を達成。小田切はしぶとい追い上げで2/3位と、堅実な結果を残した。 |
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天気の変化が激しく、土曜日の予選レース中ににわか雨、日曜は早朝のプラクティス中に雨が降ったが、概して強い日差しの下で行われた大会となった。藤沢スポーツランドは国内でも有数のサンドコースで水はけが良く、コンディションに雨の影響はなかったが、高温多湿な苛酷さは例年通りだった。
大会式典では、先の台風による当地の被害の報告と、開催実現に漕ぎつけた関係者の尽力に対する謝辞が披露された。また、9月にアメリカに派遣される、モトクロス・デナシオン(国対抗団体戦)日本代表選手がこの場で発表され、熱田孝高(WMX参戦中)、小田切(HRC)、成田(スズキ)の3名が日本の期待を担うことが明らかとなった。
●250ヒート1
ホールショットの成田に釘村忠、小池田、勝谷と続く。小田切は1周目8番手、高濱は12番手と出遅れた。序盤から徐々にリードを広げる成田を追う集団は、中盤までにほぼ二つに整理され、やがてこの第2グループに小田切と高濱が食い込んでくる。レース半ばの15分には、小田切が5番手、高濱が6番手まで浮上した。
順調にランデブー走行を続ける小田切と高濱には、後半になると表彰台圏内が見えてくる。依然として独走を続ける成田までは届かなかったが、小田切と高濱は前を行く釘村、そして小池田と立て続けにパスし、30分を経過する頃には2位3位を確保。ラスト1周で成田に4秒差まで迫った小田切は、第3戦以来の2位入賞。高濱は2戦連続の3位入賞を果たした。
●250ヒート2
トップの成田に次ぎ、1周目2番手と好スタートを切った高濱……。しかしレースは転倒者を救助するため、わずか2周でレッドフラッグが振られ、30分後に再スタートが切られることになった。成田がホールショット、高濱が2番手という滑り出しは、赤旗で無効となったレース同様。ただし、小田切はスタートで出遅れ、最後尾で1コーナーを回る試練を受けた。小田切は1周で9番手まで挽回し、この驚異の追い上げが最後まで続くことになる。
序盤は成田と高濱がテールトゥノーズで後続を引き離す展開だったが、中盤になると高濱のペースが衰え、成田は3〜4秒のリードを手にする。だが終盤の13周目に、成田が周遅れに接触して転倒。これで高濱がトップに立った。高濱は逆転に挑んで来る成田をラスト2周で引き離し、第4戦以来の今季3勝目を挙げた。
●125ヒート1
小方がホールショットを取り、ポイントリーダーの加賀を従えてトップを快走した。スタートに失敗した芹沢は、3周目4番手まで浮上したが、その直後に2度転倒を喫し脱落。Hondaの期待は16歳の小方に集中することになった。
小方は中盤までに4秒のリードを蓄えたが、終盤になるとペースダウン。そしてラスト2周で転倒を喫し、優勝は加賀に譲ってしまった小方だが、3位の表彰台はゲットした。なお、芹沢はレース終了間際の転倒でリタイアした。
●125ヒート2
ホールショットの鈴木健二、小方に続き、3番手に戸田。芹沢はまたしてもスタートに失敗し、17番手と出遅れた。2周目には小方がトップに浮上。小方は加賀、戸田、渡辺らを従えて、中盤までレースをリードした。
しかし14周目に加賀の先行を許した後、小方は腕上がりで2度の転倒を喫し後退。最終ラップには戸田が小方を捕え2位をゲット。3位渡辺にもかわされた小方は、4位でチェッカーを受けた。
250
高濱龍一郎(3/1位)
「あぁようやく勝てたか」って気分です。苦手な藤沢で勝てたのはうれしい。名阪もそうだけど、サンドは嫌いじゃないのに超苦手なんです。リズムに乗れなくて……。まあ今日勝てたのもたまたまでしょう。成田が前で転倒したし……。最後の最後で勝負をかけようとは思っていたし、もっと詰めようという気ではいました。でも残り10分あたりから脱水症状みたいな感じが来てて、あれが精一杯でした。ヒート2で赤旗が出た時は「あっちゃー、やられた。おいおい、そりゃないだろ」って感じでした。苦手のサンドで珍しくいいスタートが切れたし、成田を抜くぞって時だったから。でも、ここで取り乱して次に失敗したら「なんや高濱」って思われるし、せっかくの好スタートがまぐれになってしまう。だから集中力を切らさないように、成功した時のイメージを忘れないようにしたら、もう一度いいスタートができたんです。
小田切一剛(2/3位)
また表彰台に帰って来ることができてうれしいです。本当はもっと前に行きたかったのですが、今まではケガの影響で歯がゆいレースが続いてたので、それに比べたらまだよかったと思います。それにしても、スタートが悪くてお話になりませんでしたね、あはは。特にヒート2は1コーナーでドベだったし……。でも1周目に20人ぐらい抜いて来ました。それから後もずっとあきらめないで、必死で上がって来ました。やっぱりチャンピオンを取りたい気持ちはずっと持っているし、それにデナシオンの日本代表に選ばれたので、頑張らなきゃいけないって思っていました。ケガをしている間は、マシンのテストもできないままレース本番という状態だったんですが、これからはそんな心配もなく、いいセッティングでチャンピオン争いができると思います。
125
戸田 蔵人(5/2位)
表彰台と言っても、前が転倒したこともあったし、自分で納得できるレースじゃなかったです。点数をつけたら60点ぐらいかな。今年優勝した時だって、100点満点の走りじゃなかったし、こんなんじゃ満足できません。たとえ優勝できなくても、100点つけられる走りってあると思うんだけど、それが今はできていない。ひとことで言うと、クリエイティブな走りができなかった。自分で発想してラインを変えたり、ここで倒してここで開けてっていうイメージが湧かない。見てる人にも印象を与えることができなかったし、たぶん他のライダーと同じように見えたと思う。加賀チャンのラインをトレースしてみたりしたけど、やっぱり自分的に消化できなかった。この課題を克服するには、同じようなシチュエーションを自分で作って、ひたすら走り込むしかないと思います。
小方 誠(3/4位)
ホールショットを取って、ずっとトップを走れたんですけど、最後の最後でコケちゃいました。あれがなければ最高だったんですけどね。特に優勝のプレッシャーとかじゃなく、後半ちょっとずつ詰められてきたから、また離そうと思ってスパートしたんです。そしたら山の上のコーナーでフロントから行って、滑っちゃいました。めちゃめちゃ悔しいですよ。茨城(第2戦)の初優勝の時は、ドキドキだったんですけど、今回はトップに立っても落ち着いて走れました。ちょっと腕がパンパンになった以外は、いい気分でした。体力的にはきつかったですけどね。
芹沢 直樹(28/8位)
今日は両ヒートともスタートが決まらなくて、全然だめでした。ヒート1なんか3回も転びましたし、最後のヤツは前回りで胸を打ったんで、リタイアしてしまいました。今朝のプラクティスでは、とりあえず一番時計もコンスタントに出していたんだけど、その走りが全く出せずじまいでした。理由は自分でもわかりません。これからじっくり反省するつもりです。練習では乗れていないわけじゃないのに、レースになると噛み合わないような状況が続いてますよね。せっかくいい環境で走らせてもらっているのに、まだ片目も開いていないんで、焦りがあるのかもしれません。
レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
JMX オフィシャルサイト |
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