第3戦 中国大会(広島県・世羅グリーンパーク弘楽園) |
2002年 5月12日開催 |
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天候:晴れ 気温:24℃ コースコンディション:ウェット→ドライ 観客:13,300人
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転倒リタイアが続出するなか
小田切がヒート1で2位入賞!
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決勝ヒート1の1コーナーで高濱が転倒リタイア、ヒート2の1コーナーでは小田切が転倒リタイア……というダブルパンチに襲われたチームHRC。それでもヒート1で2位をゲットした小田切には、シーズン開幕ダッシュで蓄えた貯金があり、ランキング首位は誰にも譲り渡してはいない。不運なクラッシュに沈んだ高濱と小田切だが、幸い二人のダメージは大事には至っておらず、次戦には完璧なコンディションで臨める予定だ。 |
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全日本選手権シリーズ第3戦は、中国地方に舞台を移した。当地は梅雨を思わせる天候で、土曜未明まで降り続いた雨の影響があったものの、回復が早い世羅グリーンパーク弘楽園の土質により、決勝に向けて適度に水分を含んだグッドコンディションとなる。コース整備も進んだことで、日曜朝のフリー走行時には早くもラムソンジャンプ(22m級2連)を飛ぶライダーも現れた。決勝はハイペースの戦いとなることは確実だった。
土曜日にはショートカットされていたフープスも、日曜日には通常通り使用され、これも勝敗の行方を大きく左右するものとなる。チームHRCでは、パンク対策に万全を期すため全車ムースタイヤを装着。コンディションの変化によって、ヒート1はミディアムパターンを、ヒート2はミディアムハードのタイヤ選択となっていった。
●250ヒート1
ホールショットを決めたのは大河原。これをすぐに成田がパスするトップ争い。チームHRCの高濱は、大河原に続いて好スタートを見せていた。しかし1コーナーでマルチクラッシュが発生。これに巻き込まれた形となった高濱は、他車と絡んだ際に全身を強く地面に叩きつけられる。特に腰のダメージが大きく、高濱はここでリタイアとなってしまった。
レースは序盤、トップをキープする成田を大河原が抜き返す。小田切はスタート5番手からの追い上げ。2周目に田島をパスすると、さらに4周目には増田も抜き去り、早くも3番手に浮上。先行する大河原と成田を追う。徐々に差を詰めた小田切は、8周目に成田と大河原を立て続けにパスし、トップを奪った。
中盤、小田切の背後には、同じペースで順位を上げてきた小池田がぴたりとマークしていた。12周目には、フープス手前のコーナーでラインをクロスさせ、勝負に出た小池田が先行。小田切は再逆転を狙ったが、このフープスで逆にバランスを崩してしまう。結局、優勝は小池田のものとなり、小田切は2位でチェッカーを受けた。
●250ヒート2
ヒート1と同様、スタート直後の1コーナーで多重クラッシュが発生し、またしてもチームHRCのマシンが餌食となってしまった。この犠牲者となった小田切は、激しく転倒した際に足をくじいてしまい、以前から負っていた膝の痛みも重なったため、その場でリタイアとなってしまった。
スタートダッシュを決めたのは再び成田。これに大河原、増田が続く。ハイペースで後続を引き離す成田は、2周目には早くも5秒のリード。6周目には2番手の大河原に最大12秒を引き離し、レースを優位に進める。
3番手の増田も順位は変わらず、その後方で出原とTEスポーツの榎本による4位争いが激化。すぐ背後にまで迫る榎本だったが、前に出ることはかなわずじまいだった。成田は前半の大量リードに助けられ、徐々にペースを落としながらもトップでチェッカー。2位には大河原。3位には増田が入った。
この結果、成田と大河原が、ランキング首位に急接近。リーダーの小田切に成田が1点差、大河原が3点差と迫る、三つ巴の争いとなっている。
●125ヒート1
ホールショットを決めたのは加賀。しかしフープス手前のコーナーで小島がトップを奪った。芹沢は4番手から上位を狙う。トップに立つと小島はハイペースで周回し、2位以下を引き離しにかかる。変わって2番手に浮上した渡辺。その背後には芹沢が迫る。6周目には渡辺の隙を突いて芹沢が2番手に浮上したが、15周目にはその芹沢をパスした渡辺が、再び2番手を奪い返す。小島はトップを独走し、一時は10秒のリードを築いたが、後半はペースが落ち始める。17周目にはコースアウトした際、小島のリアホイールにコーステープが絡まり、ブレーキが利かなくなる。このため最終ラップは極端にペースが落ちてしまい、渡辺の逆転を許した。3位には芹沢が入る。
●125ヒート2
ヒート1同様、加賀がスタートで飛び出す展開。2番手には芹沢がつけ、トップを狙う。3番手は戸田というオーダーで、2台のCRが加賀を追う。芹沢は1周目から果敢に攻め、加賀の背後に迫っていった。1秒以内の緊迫した攻防は7周目まで続いたが、やがて芹沢のペースが乱れ、徐々に遅れだしてしまう。その後方では戸田が芹沢に接近。しかし前に出るには至らず、3位。結局、1周目から順位は入れ替わらず、加賀が開幕以来の勝利を得た。
250
小田切一剛(2位/DNF)
左ヒザの靭帯は、第2戦の後の練習で痛めてしまった。そこから練習できなかったので、ヒート1の2位は上出来だと思う。でも、ヒート2ではすぐに終わってしまって不完全燃焼です。次もがんばります。
高濱龍一郎(DNF/DNS)
今日は転倒してしまい、ファンの人に良い走りを見せられなくて残念。転んだときに腰を打って骨がずれたみたいで、整体してもらっています。次の九州には間に合うと思いますので、応援をよろしく。
125
芹沢 直樹(3/2位)
レース中、良いペースで走っていても細かいミスが出てしまい引き離されてしまった。125は難しいけど、次も勝ちを狙っていきます。
レース結果などの詳しい情報は、こちらでご覧いただけます。
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