「McLaren-Hondaにとって、非常にいい刺激になります」
#MalaysiaGP
本日のマレーシアGPにおいて、McLaren-Hondaは両マシンが入賞を果たし、8ポイントを獲得しました。
22番手からスタートしたフェルナンド・アロンソはすばらしいレースを展開し、7位でチェッカーフラッグを受けました。バーチャルセーフティカーが導入された際にピットストップを行うという恩恵を受けたものの、その前後には気迫のあるフェアな走りをみせ、徐々にポジションを上げました。1周目の最後には14番手に浮上し、それ以降はトップ10圏外に出ることはほぼありませんでした。
一方、ジェンソン・バトンの2ストップ戦略は、バーチャルセーフティカーが導入されたことで、機能しなくなりました。バーチャルセーフティカーが導入されている間にアロンソを含む複数のライバルがピットストップを行ったため、バトンは9番手に後退。バトンにとっては不運であったものの、それを除けばミスのないレースでした。
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 56 | 1:37'12.776 |
2 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 56 | +2.443 |
3 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 56 | +25.516 |
4 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 56 | +28.785 |
5 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 56 | +61.582 |
6 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 56 | +63.794 |
7 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 56 | +65.205 |
8 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 56 | +74.062 |
9 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 56 | +81.816 |
10 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 56 | +95.466 |
11 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 56 | +98.878 |
12 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 55 | +1Lap |
13 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 55 | +1Lap |
14 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 55 | +1Lap |
15 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | 55 | +1Lap |
16 | 31 | エステバン・オコン | Manor | 55 | +1Lap |
NC | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | 46 | DNF |
NC | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 40 | DNF |
NC | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | 39 | DNF |
NC | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | 17 | DNF |
NC | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 7 | DNF |
NC | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 0 | DNF |
フェルナンド・アロンソ MP4-31-04
「今日はいいバトルをいくつか繰り広げることができ、非常にエキサイティングなレースでした。
最後尾からスタートしたものの、その直後にかなりポジションを上げることに成功しました。1コーナーでのアクシデントに巻き込まれなかったのはラッキーです。その後、わずか数周を走ったところで、すでにトップ10圏内を走行していたので、自分のポジションにビックリしました。
そのとき、我々は無線越しに戦略について議論していました。攻めるのか、それとももう少し守りに入るのかという議論です。そして最終的には、予選で残しておいた新品のオプションタイヤをすべて使って、攻めに出ることにしました。最後に導入されたバーチャルセーフティカーは、我々にとってはラッキーでした。そのおかげで、最後に残っていた新品タイヤを使うことができました。
今週末は(グリッド降格)ペナルティーを受けたので、運が必要だったのですが、今日は幸運をつかみました!」
ジェンソン・バトン MP4-31-03
[オプション→バックアップ→オプション]
「私のレースはそれほど悪くありませんでしたが、バーチャルセーフティカーに関しては非常に不運でした。後方のマシンは3ストップでしたが、私は2ストップ作戦を採用していました。私がピットストップした3周あとにバーチャルセーフティカーが導入されたため、後方のマシンはすべて私との差を15秒縮めることができたのです。ここ数戦は幸運に恵まれていません。
スタート直後に4番手までポジションを上げたものの、その後、オープニングラップで数台のマシンに追い抜かれました。
今日は2ストップの方がよりいい戦略でしたが、バーチャルセーフティカーが導入されると、その戦略を機能させるのは非常に難しくなります。その時点までは、7位で完走できるのではないかと思っていました。
残りの5戦では、もう少し運を味方につけられることを願っています」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「一台のマシンが最後尾からスタートしたにもかかわらず、2台そろって入賞できたことは、非常に満足のいく結果です。また、McLaren-Hondaが引き続き進化を遂げていることの真の証です。2台のマシンで戦略を分けることによって、フェルナンドとジェンソンの両者がいい結果を手にすることができました。また、ピットクルーは5回のピットストップをミスなく行い、その中で、どのレースでも常に緊張を要する2台同時のピットストップも実施しくれました。
フェルナンドの追い上げは、バーチャルセーフティカーがタイミングよく導入されたことで思いがけない手助けを得た結果かもしれませんが、彼は最後のピットストップを行う前にすでにトップ10圏内を走行していました。フェルナンドは3ストップという攻撃型の戦略から恩恵を受け、オープニングラップだけでポジションを10個上げるという果敢で力強い走りをみせました。
今日が300回目のグランプリ出場となったジェンソンも、すばらしいレースを展開しました。ただ、彼は2回目かつ最後のピットストップを、バーチャルセーフティカーが導入されるわずか数周前に行うという不運に見舞われました。それによって、セーフティカーが導入されている間に予期せぬピットストップを行う機会をライバルたちに与える結果となりました。ただ、誤解のないように言うと、今日のレースでは2ストップが最速のオプションでした。バーチャルセーフティカーが導入されるまでは、ジェンソンは残りのレースに向けていいポジションをキープしていました。それがモーターレースなのです。ただ、ジェンソンの走りが9位よりもさらにいい順位に値することは我々全員が理解していますし、残りの5戦では彼の懸命な走りが結果につながることを確信しています。
一週間後には日本の鈴鹿で次のグランプリが開催されますが、我々はそれを楽しみにしています。Hondaにとっては、今シーズンにおける最も重要で、名誉あるレースとなります。今週末の結果には勇気づけられる思いですし、来週末もいい走りができるようにします」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「両ドライバーの力強い走りとチームの戦略が功を奏し、2台そろってのポイント獲得という結果を受けて大変喜ばしく思います。ライバルのWilliamsやForce Indiaと終始バトルを展開し、わずかの差で前に立つことはできませんでしたが、レースペースは負けていなかったと思います。また、次戦の鈴鹿に向けて勢いがつく結果だと思います。
バーチャルセーフティカーとピットストップの兼ね合いで、結果的にジェンソンが9位で、フェルナンドの後ろの順位となってしまいましたが、レース中はコンスタントにいい走りができていました。アロンソは最後尾から、いつもながらの軽快なスタートと追い上げで見事に7位完走を勝ち取り、両者のすばらしい走りがMcLaren-Hondaに心強い結果をもたらしてくれました」