「明日は周りのマシンと戦うことができる」
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ジェンソン・バトンは、午後の予選でマシンの実力を最大限に引き出し、明日のマレーシアGPを9番手からスタートします。
これは、チーム全員が非常に精力的に仕事をした結果です。金曜日のフリー走行ではマシンのペースが十分ではなかったものの、土曜日の予選に向けてバランスを改善するためにエンジニアが夜遅くまで仕事をしました。その結果、バトンはハンドリングが改善したマシンでドライブを大いに楽しみながら、余裕を持ってQ3進出を果たしました。
一方、フェルナンド・アロンソは、明日の決勝に向けて45グリッド降格ペナルティーを受けるため、本日の予選において、完ぺきで速いラップを走行することに焦点を当てることはありませんでした。その代わりにFP2とQ1ではレース用のセットアップに磨きをかけ、FP2ではレースシミュレーションを実施し、Q1では速いラップを数周走行しました。アロンソは22番グリッドからのスタートとなるものの、新品タイヤが十分に残っているとともに、戦略を自由に立てられることから、それを生かしてマレーシアGPに臨みます。
フリー走行3
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'34.434 |
2 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.445 |
3 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | +0.619 |
4 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.716 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | +0.736 |
6 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +1.027 |
7 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | +1.342 |
8 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | +1.468 |
9 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.788 |
10 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +1.793 |
11 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +1.825 |
12 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +1.929 |
13 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | +2.119 |
14 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +2.170 |
15 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +2.253 |
16 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | +2.307 |
17 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +2.318 |
18 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +2.331 |
19 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | +2.672 |
20 | 31 | エステバン・オコン | Manor | +3.527 |
21 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | +3.655 |
22 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +6.765 |
予選リザルト
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'32.850 |
2 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'33.264 |
3 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 1'33.420 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'33.467 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'33.584 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'33.632 |
7 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'34.319 |
8 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'34.489 |
9 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'34.518 |
10 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'34.671 |
以下Q2にて決定 | ||||
11 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'34.577 |
12 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 1'35.001 |
13 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | 1'35.097 |
14 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | 1'35.277 |
15 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 1'35.369 |
16 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 1'35.374 |
以下Q1にて決定 | ||||
17 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'35.816 |
18 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'35.949 |
19 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 1'35.999 |
20 | 31 | エステバン・オコン | Manor | 1'36.451 |
21 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | 1'36.587 |
22 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'37.155 |
ジェンソン・バトン MP4-31-02
「予選は本当に楽しかったです! 前のポジションのマシンからわずか0.029秒差だったことは少し残念ですが、それほど悪くはありませんでした。8番手か9番手のどちらかに入ると思っていましたが、結果は9番手でした。それについては満足しています。
Q1ではトラフィックの問題がありました。タイム計測ラップを走行している際に、9コーナーでブレーキを遅く踏んでエステバン・オコン選手(Manor)を追い抜かなければなりませんでしたが、予選でそうする必要があってはならないのです。また、14コーナーではRenaultのマシンの後方でダウンフォースをすべて失い、少しスピンを喫しました。Q1は忙しいセッションでした。
それでも昨日のフリー走行以来、マシンをずいぶん改善することができました。改善のためにチームはすばらしい仕事をしました。マシンに対して本当に心地いいと思ったのは、今週末では今日の予選が初めてでした。
レースではいい走りを披露することができればと思います。明日我々が周りのマシンと戦えない理由はありません」
フェルナンド・アロンソ MP4-31-04
「昨日のフリー走行では、余裕を持ってトップ10入りを果たしました。従って、そこそこのパフォーマンスがありながら、レースに先立ってグリッド降格ペナルティーを受けるというのは少しフラストレーションがたまります。
ただ、これで残りのシーズンに必要な部品を十分に確保できました。これ以上グリッドペナルティーを受けて後方からスタートする必要がないことを願っています。
今朝のFP3での私の走行は、特に重要でした。ロングランを実施し、レース用に有効なデータを取得することが目的でした。予選では、数周だけ走行しました。明日の決勝に向けてできるだけ多くのタイヤを残すためです。
明日、我々がどれだけうまくコンディションを読み取り、いい戦略を立てられるのかを見るのは興味深いでしょう。新しいアスファルトは、急速に改善し続けています。12台のマシンをオーバーテイクし、入賞圏内で完走するのは難しいでしょうが、我々にできることはまだあると思っています」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「1日目のフリー走行は難しく、期待できないセッションとなりましたが、本日の予選ではジェンソンがすばらしい走りをし、マシンの実力を最大限に引き出してくれました。我々が一晩で運を好転させることができたのは、チーム全員が懸命に仕事をしてくれた証です。両ドライバーからは、金曜日から土曜日にかけてマシンのドライバビリティーが格段に向上したとの報告がありました。
ジェンソンについては、Q3の最後まで精一杯アタックすることができました。楽しかったですし、満足のいく内容でした。これは、McLarenとHondaが手を組むことで今後なにができるのかを示すものです。
一方、フェルナンドについては、今週末を迎える前から彼が大きなグリッド降格ペナルティーを受けることは分かっていたものの、それがなければなにが可能であったのかを目の当たりにするのは少しフラストレーションがたまります。ただ、今日は明日のレースに焦点を当てました。明日、フェルナンドは22番手からスタートしますが、1周目の最後に同じポジションにとどまっていることは絶対にないと思っています。昨年フェルナンドがここで果敢な走りをしたことは今も覚えていますし、明日のスタートでシグナルが消えた瞬間から精一杯アタックしてくれると確信しています。彼になにができるのかをみんなが注目することになると思います」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「ここセパンサーキットの路面の改修によって、マシン全体のグリップ力が上がり、各ドライバーのラップタイムも大幅に改善されたことで、昨日までは我々の相対的なポジションを読むのは容易ではありませんでした。ただ、本日のジェンソンの力強い走りによって、再びQ3に進出できたことを素直に喜んでいます。明日のレースは予選の好ポジションを生かして、ポイント獲得を目指し、記念すべき300戦目のレースにしたいと思います。
フェルナンドは、新たなパワーユニットを搭載したことにより、グリッドペナルティーを受けるため、レースは最後尾からのスタートとなりますが、週末を通してマシンのバランスには比較的満足していることから、後方からの追い上げに期待しています」