「明日の決勝を3番手からスタートできるのは、非常にうれしいことです!」
#AustrianGP
#McLarenLIVE
本日の予選において、ジェンソン・バトンおよびチームは、路面がドライコンディションへと変化する状況を見事に判断し、Q3の終了間際に競争力のあるラップタイムを叩き出しました。バトンは、明日のオーストリアGPを3番手からスタートします。
予選セッションは雨が降ってウエットコンディションとなりましたが、各車が周回を重ねるごとに路面状況は改善されていきました。そんな中、バトンはインターミディエイトからオプションへのタイヤ交換を全ドライバーの中で最後に実施し、コースがドライコンディションへと変わる中で、最後にフィニッシュラインをまたぎました。バトンは5番手のラップタイムでしたが、ニコ・ロズベルグ選手(Mercedes)とセバスチャン・ベッテル選手(Ferrari)が5グリッド降格ペナルティーを受けるため、3番手に繰り上がりました。今日の予選は、ドライバー、エンジニア、戦略担当者およびメカニックが完ぺきに管理を行ったセッションでした。
一方、フェルナンド・アロンソのQ2は非常に不運でした。アロンソは使用済みタイヤを履いて最初のタイム計測を行いました。その後、新品タイヤを装着して臨んだ2回目のラップでは、バトンがタイヤをロックさせて、コース外側の砂利に突っ込んだため、3コーナーを走行中にイエローフラッグが出されました。最初のラップタイムを向上する機会を失ったアロンソは、14番グリッドからのスタートとなります。
フリー走行3
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'07.098 |
2 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.136 |
3 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +0.210 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.541 |
5 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.663 |
6 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | +0.716 |
7 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +0.733 |
8 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | +1.187 |
9 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +1.206 |
10 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +1.229 |
11 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +1.344 |
12 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | +1.377 |
13 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | +1.436 |
14 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +1.452 |
15 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | +1.471 |
16 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +1.688 |
17 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +1.841 |
18 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +1.910 |
19 | 88 | リオ・ハリアント | Manor | +2.018 |
20 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +2.039 |
21 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | +2.459 |
22 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | +3.861 |
予選リザルト
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'07.922 |
2 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'08.465 |
3 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'09.285 |
4 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'09.781 |
5 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'09.900 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'09.901 |
7 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'09.980 |
8 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'10.440 |
9 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 1'11.153 |
10 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'11.977 |
以下Q2にて決定 | ||||
11 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | 1'07.578 |
12 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | 1'07.700 |
13 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 1'07.850 |
14 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'08.154 |
15 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | |
16 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | |
以下Q1にて決定 | ||||
17 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | 1'07.941 |
18 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 1'07.965 |
19 | 88 | リオ・ハリアント | Manor | 1'08.026 |
20 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 1'08.409 |
21 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'08.418 |
22 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'08.446 |
フェルナンド・アロンソ MP4-31-02
「今日の予選は、スムーズに進まないセッションとなりました。Q2では雨が降り出す恐れがあったので、できるだけ早い段階でガレージを出ようとしていました。その際に、残念ながら新品のタイヤではなく、なぜかQ1で使用したオプションタイヤが私のマシンに装着されたのです。
その後、2回目の走行に向けて新品タイヤを履いたところ、今度はイエローフラッグが出されたため、そのラップを中止せざるを得なくなりました。今日は他チームの複数のドライバーがミスをしたので、そのチャンスを生かす必要があっただけに残念です。
明日のレースで14番グリッドからばん回するには、(ドライとウエットが)入り混じったコンディションが必要となるでしょう。明日の天気予報は雨なので、どうなるのか見てみましょう」
ジェンソン・バトン MP4-31-03
※ロズベルグ選手とベッテル選手がペナルティーを受けるため、3番手スタートに繰り上がり
「明日の決勝を3番手からスタートできるのは、非常にうれしいことです!
今日は楽しい予選セッションでした。Q2では3コーナーでタイヤをロックさせてしまったので、それで終わりだと思っていました。1コーナーと2コーナーでは少し雨が降っていたので、3コーナーでその影響を受けるとは思わなかったのですが、そこでコースを外れたものの、なんとか走行を続けました。
明日は厳しい一日になるでしょう。タイヤの性能についてはだれも真に理解していませんが、3番手からスタートするということは、我々がいいポジションにつけているということです。
今日のような天候は自分の好きなコンディションなのですが、最後のラップでいいタイムを出すためにセーブしようとしていました。幸いにもイエローフラッグが出ることはなく、リスクは大きかったものの、今日はすべてのことがうまくいきました。
ひとまず、この瞬間を楽しみたいと思います」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「まず、非常に骨の折れる難しい展開となった今日の予選において、ジェンソンとチームがセッションを通して本当にすばらしい仕事をしてくれました。Q3では、ジェンソンはインターミディエイトとオプションタイヤの両方で非常に自信に満ちた走りをみせてくれました。ジェンソンは雨用タイヤで2番手のラップタイムを叩き出しましたが、その後、コースが急速に乾くにつれて他のドライバーが全員オプションタイヤに履き替えて走行に臨んだため、最終的には5番手となりました。
今日はジェンソンがすばらしい走りをみせてくれましたが、エンジニアとメカニックに対しても敬意を表したいと思います。変わりやすいコンディションを最大限に生かすために、マシンが正しいタイミングで正しい場所にいるように、どのメンバーも非常に困難な状況の中で一丸となって仕事をしてくれました。
次に、フェルナンドについては、Q2の最初のラップでタイヤセットに関する小さなミスがあったものの、彼のQ3進出のチャンスを実際に絶ったのは、2回目のラップを走行中に3コーナーの出口でイエローフラッグが出されたことでした。このイエローフラッグは、ジェンソンがコースオフして砂利に突っ込んだことによるものです。その後、天候は悪化する一方であり、フェルナンドは再度タイム計測を行うことができませんでした。
午後の予選は、我々にとって明暗が分かれる結果となりました。明日の目標は、ミスを最小限に抑え、予測不能かつ波乱の展開が予想されているレースにおいて、どんなチャンスも生かせるポジションに常にいるようにすることです」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「本日の予選では、悪天候をうまく味方につけ、新生マクラーレンホンダとしてバトン選手が5番手という予選最高順位を獲得するという、大変喜ばしい結果となりました。
Q3セッション中はウエットコンディションから急速にドライに変化する中、オプションタイヤに変更するタイミングをうまくチームが決断し、微妙なコンディションの中でバトンがすばらしいドライビングをみせてくれました。
一方、アロンソはQ2のアタックラップで前を走るバトンがコースオフをした影響で、イエローフラッグにつかまり、残念ながらタイムを伸ばすことができずに14番手となりました。
明日も天候不順が予想されていますが、予選ポジションを生かし上位入賞を果たしたいと思います」