2016.07.02 F1 - フォーミュラ・ワン世界選手権 第9戦 オーストリアGP オーストリアGP 予選

オーストリアGP 予選

ツェルトベグ、7月2日(土)

「明日の決勝を3番手からスタートできるのは、非常にうれしいことです!」

#AustrianGP
#McLarenLIVE

本日の予選において、ジェンソン・バトンおよびチームは、路面がドライコンディションへと変化する状況を見事に判断し、Q3の終了間際に競争力のあるラップタイムを叩き出しました。バトンは、明日のオーストリアGPを3番手からスタートします。

予選セッションは雨が降ってウエットコンディションとなりましたが、各車が周回を重ねるごとに路面状況は改善されていきました。そんな中、バトンはインターミディエイトからオプションへのタイヤ交換を全ドライバーの中で最後に実施し、コースがドライコンディションへと変わる中で、最後にフィニッシュラインをまたぎました。バトンは5番手のラップタイムでしたが、ニコ・ロズベルグ選手(Mercedes)とセバスチャン・ベッテル選手(Ferrari)が5グリッド降格ペナルティーを受けるため、3番手に繰り上がりました。今日の予選は、ドライバー、エンジニア、戦略担当者およびメカニックが完ぺきに管理を行ったセッションでした。

一方、フェルナンド・アロンソのQ2は非常に不運でした。アロンソは使用済みタイヤを履いて最初のタイム計測を行いました。その後、新品タイヤを装着して臨んだ2回目のラップでは、バトンがタイヤをロックさせて、コース外側の砂利に突っ込んだため、3コーナーを走行中にイエローフラッグが出されました。最初のラップタイムを向上する機会を失ったアロンソは、14番グリッドからのスタートとなります。

フェルナンド・アロンソ MP4-31-02

FP3 10番手 1分08.327秒(トップとの差 +1.229秒) 17周
Q1 16番手 1分07.671秒(オプションタイヤ)  
Q2 14番手 1分08.154秒(オプションタイヤ)  

「今日の予選は、スムーズに進まないセッションとなりました。Q2では雨が降り出す恐れがあったので、できるだけ早い段階でガレージを出ようとしていました。その際に、残念ながら新品のタイヤではなく、なぜかQ1で使用したオプションタイヤが私のマシンに装着されたのです。

その後、2回目の走行に向けて新品タイヤを履いたところ、今度はイエローフラッグが出されたため、そのラップを中止せざるを得なくなりました。今日は他チームの複数のドライバーがミスをしたので、そのチャンスを生かす必要があっただけに残念です。

明日のレースで14番グリッドからばん回するには、(ドライとウエットが)入り混じったコンディションが必要となるでしょう。明日の天気予報は雨なので、どうなるのか見てみましょう」


ジェンソン・バトン MP4-31-03

FP3 9番手 1分08.304秒(トップとの差 +1.206秒) 19周
Q1 12番手 1分07.653秒(オプションタイヤ)  
Q2 10番手 分07.572秒(オプションタイヤ)  
Q3 5番手(※) 1分09.900秒(オプションタイヤ)  

※ロズベルグ選手とベッテル選手がペナルティーを受けるため、3番手スタートに繰り上がり


「明日の決勝を3番手からスタートできるのは、非常にうれしいことです!

今日は楽しい予選セッションでした。Q2では3コーナーでタイヤをロックさせてしまったので、それで終わりだと思っていました。1コーナーと2コーナーでは少し雨が降っていたので、3コーナーでその影響を受けるとは思わなかったのですが、そこでコースを外れたものの、なんとか走行を続けました。

明日は厳しい一日になるでしょう。タイヤの性能についてはだれも真に理解していませんが、3番手からスタートするということは、我々がいいポジションにつけているということです。

今日のような天候は自分の好きなコンディションなのですが、最後のラップでいいタイムを出すためにセーブしようとしていました。幸いにもイエローフラッグが出ることはなく、リスクは大きかったものの、今日はすべてのことがうまくいきました。

ひとまず、この瞬間を楽しみたいと思います」


エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「まず、非常に骨の折れる難しい展開となった今日の予選において、ジェンソンとチームがセッションを通して本当にすばらしい仕事をしてくれました。Q3では、ジェンソンはインターミディエイトとオプションタイヤの両方で非常に自信に満ちた走りをみせてくれました。ジェンソンは雨用タイヤで2番手のラップタイムを叩き出しましたが、その後、コースが急速に乾くにつれて他のドライバーが全員オプションタイヤに履き替えて走行に臨んだため、最終的には5番手となりました。

今日はジェンソンがすばらしい走りをみせてくれましたが、エンジニアとメカニックに対しても敬意を表したいと思います。変わりやすいコンディションを最大限に生かすために、マシンが正しいタイミングで正しい場所にいるように、どのメンバーも非常に困難な状況の中で一丸となって仕事をしてくれました。

次に、フェルナンドについては、Q2の最初のラップでタイヤセットに関する小さなミスがあったものの、彼のQ3進出のチャンスを実際に絶ったのは、2回目のラップを走行中に3コーナーの出口でイエローフラッグが出されたことでした。このイエローフラッグは、ジェンソンがコースオフして砂利に突っ込んだことによるものです。その後、天候は悪化する一方であり、フェルナンドは再度タイム計測を行うことができませんでした。

午後の予選は、我々にとって明暗が分かれる結果となりました。明日の目標は、ミスを最小限に抑え、予測不能かつ波乱の展開が予想されているレースにおいて、どんなチャンスも生かせるポジションに常にいるようにすることです」


長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「本日の予選では、悪天候をうまく味方につけ、新生マクラーレンホンダとしてバトン選手が5番手という予選最高順位を獲得するという、大変喜ばしい結果となりました。

Q3セッション中はウエットコンディションから急速にドライに変化する中、オプションタイヤに変更するタイミングをうまくチームが決断し、微妙なコンディションの中でバトンがすばらしいドライビングをみせてくれました。

一方、アロンソはQ2のアタックラップで前を走るバトンがコースオフをした影響で、イエローフラッグにつかまり、残念ながらタイムを伸ばすことができずに14番手となりました。

明日も天候不順が予想されていますが、予選ポジションを生かし上位入賞を果たしたいと思います」

フリー走行3

順位 ゼッケン ドライバー チーム タイム/差
15セバスチャン・ベッテル Ferrari1'07.098
27キミ・ライコネン Ferrari+0.136
344ルイス・ハミルトン Mercedes+0.210
43ダニエル・リカルド Red Bull+0.541
533マックス・フェルスタッペン Red Bull+0.663
677バルテッリ・ボッタス Williams+0.716
719フェリペ・マッサ Williams+0.733
827ニコ・ヒュルケンベルグ Force India+1.187
922ジェンソン・バトンMcLaren-Honda+1.206
1014フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda+1.229
1111セルジオ・ペレス Force India+1.344
1221エステバン・グティエレスHaas+1.377
1394パスカル・ウェーレイン Manor+1.436
148ロマン・グロージャン Haas+1.452
1520ケビン・マグヌッセン Renault+1.471
1626ダニール・クビアト Toro Rosso+1.688
1730ジョリオン・パーマー Renault+1.841
1855カルロス・サインツ Toro Rosso+1.910
1988リオ・ハリアントManor+2.018
209マーカス・エリクソン Sauber+2.039
2112フェリペ・ナスルSauber+2.459
226ニコ・ロズベルグMercedes+3.861

予選リザルト

順位 ゼッケン ドライバー チーム タイム
144ルイス・ハミルトン Mercedes1'07.922
26ニコ・ロズベルグMercedes1'08.465
327ニコ・ヒュルケンベルグ Force India1'09.285
45セバスチャン・ベッテル Ferrari1'09.781
522ジェンソン・バトンMcLaren-Honda1'09.900
67キミ・ライコネン Ferrari1'09.901
73ダニエル・リカルド Red Bull1'09.980
877バルテッリ・ボッタス Williams1'10.440
933マックス・フェルスタッペン Red Bull1'11.153
1019フェリペ・マッサ Williams1'11.977
以下Q2にて決定
1121エステバン・グティエレスHaas1'07.578
1294パスカル・ウェーレイン Manor1'07.700
138ロマン・グロージャン Haas1'07.850
1414フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda1'08.154
1555カルロス・サインツ Toro Rosso
1611セルジオ・ペレス Force India
以下Q1にて決定
1720ケビン・マグヌッセン Renault1'07.941
1830ジョリオン・パーマー Renault1'07.965
1988リオ・ハリアントManor1'08.026
2026ダニール・クビアト Toro Rosso1'08.409
219マーカス・エリクソン Sauber1'08.418
2212フェリペ・ナスルSauber1'08.446

ジェンソン・バトン

ジェンソン・バトン

ジェンソン・バトン

フェルナンド・アロンソ

フェルナンド・アロンソ

フェルナンド・アロンソ

長谷川 祐介