「明日は最大限のアタックを仕掛ける」
#CanadianGP
#McLarenLIVE
本日の予選において、フェルナンド・アロンソはチームとして3戦連続のQ3進出を果たし、明日のカナダGPを10番手からスタートします。これは、McLaren-Hondaがマシンの競争力を急速に向上させていることを裏付けるものです。
チームメートのジェンソン・バトンも週末を通して同等の競争力を見せていたものの、バックストレート走行時に重要となる牽引力(先行する他のマシンに接近することで生まれる空力的な牽引力)を得ることができませんでした。それが得られれば、バトンもアロンソと同様に、トップ10に入るチャンスがさらに増えていたはずです。
カレンダー中最も予測不可能で、かつエキサイティングなグランプリとされるこのカナダGPで、明日は雨が降る可能性がありますが、もしこのままドライコンディションであれば両ドライバーが入賞圏内で完走することを目標とします。
フリー走行3
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'13.919 |
2 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | +0.239 |
3 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | +0.397 |
4 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | +0.413 |
5 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | +0.415 |
6 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | +0.568 |
7 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | +0.736 |
8 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | +0.882 |
9 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | +0.967 |
10 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | +0.971 |
11 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | +0.999 |
12 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | +1.066 |
13 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | +1.104 |
14 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | +1.280 |
15 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | +1.525 |
16 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | +1.737 |
17 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | +1.785 |
18 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | +2.159 |
19 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Renault | +2.166 |
20 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | +2.407 |
21 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | +2.703 |
22 | 88 | リオ・ハリアント | Manor | +2.982 |
予選リザルト
順位 | ゼッケン | ドライバー | チーム | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'12.812 |
2 | 6 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'12.874 |
3 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'12.990 |
4 | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'13.166 |
5 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 1'13.414 |
6 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'13.579 |
7 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'13.670 |
8 | 19 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'13.769 |
9 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'13.952 |
10 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'14.338 |
以下Q2にて決定 | ||||
11 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'14.317 |
12 | 22 | ジェンソン・バトン | McLaren-Honda | 1'14.437 |
13 | 26 | ダニール・クビアト | Toro Rosso | 1'14.457 |
14 | 21 | エステバン・グティエレス | Haas | 1'14.571 |
15 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 1'14.803 |
16 | 55 | カルロス・サインツ | Toro Rosso | 1'21.956 |
以下Q1にて決定 | ||||
17 | 30 | ジョリオン・パーマー | Renault | 1'15.459 |
18 | 94 | パスカル・ウェーレイン | Manor | 1'15.599 |
19 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'15.635 |
20 | 12 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'16.663 |
21 | 88 | リオ・ハリアント | Manor | 1'17.052 |
フェルナンド・アロンソ MP4-31-04
「今日はうれしいサプライズでした。
予選セッションについては、とても満足しています。ここは、今日のようにドライとウエットが入り混じったコンディションでは難しいサーキットですし、明日のレースは我々にとってさらに厳しい状況となります。ただ、明日は雨が降る可能性がありますし、少しそうなった方が我々にとっては好都合となるかもしれません。
我々は過去1年間でマシンの開発のためにすばらしい仕事を成し遂げ、今のポジションは自分たちが期待していた以上かもしれません。そのことに私は非常に満足しており、チームのみんなに対してお礼を言わなければなりません。Q2では、我々はFerrariからわずか0.4秒差でした。これは、McLarenおよびHondaのファクトリーのメンバー全員が自分たちの信念を強固なものにし、モチベーションを上げることにつながるはずです。
アタックする準備はできています。我々はワールドチャンピオンシップをかけて戦っているわけではないので、失うものはなにもありません。明日は最大限のアタックを仕掛けます」
ジェンソン・バトン MP4-31-03
「トップ10周辺というのが今の我々のポジションであり、ここ数戦はそれが我々のレース結果でした。それでも、ここのサーキットではモナコほどの競争力は期待していなかったので、今日はポジティブな収穫がありました。
Q2の最後のラップでは、フェルナンドはバックストレート走行時に牽引力を得ることができたものの、私はそれができませんでした。フェルナンドは私のマシンから牽引力を得たのです! 最終セクターまではQ3進出に向けていい走りをしていたのですが、最終セクターで牽引力が得られず、Q3進出を逃しました。
明日のレースがドライコンディションであれば、私は新品タイヤを履いてスタートするので、それを最大限に活かして、ポイント獲得を目指します。もしウエットコンディションなら、様子を見るしかありません。天候によっては非常に混乱した状況になる可能性がありますが、我々はタイヤをうまく使って、正しい戦略を選択するという強みをこれまでに見せてきたので、明日の決勝で楽しみにすることはたくさんあります」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「フェルナンドは、午後の予選で3戦連続のQ3進出を決めるという、非常にいい仕事をしてくれました。
一方、ジェンソンはQ3進出をわずか0.177秒差で逃し、明日のレースを12番手からスタートします。
両ドライバーともマシンのバランスには満足しており、レースの合間に我々が実施している仕事が、少しずつではあるものの実を結んでいることは明らかです。特に、Hondaが今回のレースに向けて投入した新しいターボチャージャーは、デプロイメントに関して設計通りの改善が見られています。また、新しいEssoの燃料はそれだけで1周あたり0.1秒ラップタイムが向上するとされています。ですから、両パートナーに対して感謝するとともに、お祝いの言葉を述べたいと思います。
明日は雨の予報です。ドライコンディションのレースの方がいつも管理しやすいのですが、両ドライバーとも難しい天候をマスターした走りをこれまでに幾度となく見せてくれました。また、2人ともここでの優勝経験があります。フェルナンドは2006年にドライコンディションで、そしてジェンソンは2011年にウエットコンディションで勝利を収めました。5年前、ここカナダで豪雨の中、ジェンソンがすばらしい追い上げで勝利を勝ち取ったことは、それを観た人の記憶にいつまでも残っているでしょう。
当然のことながら、明日のレースでMcLaren-Hondaが優勝することはないでしょう。ただ、フェルナンドもジェンソンも、そしてもちろんチームも、いつも通り冷静かつ果敢にレースに臨みます」
長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「スペインやモナコからはコース特性が大きく異なるこのカナダで、アロンソ選手が3戦連続のQ3進出を果たし、非常に力強い結果となりました。バトン選手は残念ながらQ3進出を逃しましたが、明日のレースのスタートではタイヤ選択が自由になることを戦略的に活かしたいと思います。
ここはブレーキングが非常に重要なサーキットであることから、明日のレースは耐久戦になりそうです。ただ、レースでは新しいターボの効果に期待できることと、週末を通して車体バランスが非常に良いので、チームとして前向きに臨みます」