FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)の2016年開幕戦となるオーストラリアグランプリ(開催地:メルボルン、3月18日〜20日) から、McLaren-Honda(マクラーレン・ホンダ)にとって2年目のシーズンが始まります。レースに先駆け、サーキット情報や、初戦に向けた意気込みなどをレポートします。
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レース日時
3月18日(金) | フリー走行1/12:30〜14:00 (日本時間 10:30〜12:00) フリー走行2/16:30〜18:00 (日本時間 14:30〜16:00) |
3月19日(土) | フリー走行3/14:00〜15:00 (日本時間 12:00〜13:00) 予選/17:00〜18:00 (日本時間 15:00〜16:00) |
3月20日(日) | 決勝レース/16:00〜 (日本時間 14:00〜) ※決勝レースは58周完走、もしくは2時間経過時点の周回で終了 |
サーキット情報
サーキット名 | アルバート・パーク・グランプリ |
所在地 | オーストラリア・ビクトリア州メルボルン市 |
コース全長 | 5.303km |
周回数 | 58周 |
トップスピード | 時速305km |
特徴 | アルバート・パーク・グランプリ・サーキットは、レース開催時以外は一般車両も通行できる公園のため、滑りやすいストリートサーキットである。路面の グリップ力が全体的に低い上に、凹凸がマシンを大きく揺さぶるため、毎年各チームは車体のセットアップに苦労する。レース中は一つのミスが大きなアクシデ ントにつながることも多く、セーフティカーが登場する頻度も高い。また、今年からレースで活用するタイヤをチーム側が選ぶこととなり、McLaren- Hondaの両ドライバーは、スーパーソフト(赤)・ソフト(黄)・ミディアム(白)の3種類を選択。レース中に2種類の異なるタイヤを使用しなければい けないルールは引き続き適用される。さらには、今シーズンより予選の方式も変更が予定されており、それぞれの予選セッション(Q1、Q2、Q3)において 時間経過によるノックアウト方式が追加される。決勝レースでは、スタート時のチームからドライバーに対するアシストが禁止となるなど、新しいルールがどの ように影響を及ぼすか見逃せない。 |
気候 | 夏の終わりで天気が変わりやすい気候。今週末も10℃以下から30℃以上の変化が予想されている |
2015年優勝者:ルイス・ハミルトン (メルセデス・AMG・ペトロナス・F1チーム)
2015年ファステストラップ:1分30秒945 (50周目、ルイス・ハミルトン、メルセデス)
ラップレコード:1分24秒125 (2004年、ミハエル・シューマッハ、フェラーリ)
長谷川祐介 株式会社本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「いよいよ2016年シーズンが開幕します。2016年のパワーユニットは、信頼性とERSの効率向上、内燃機関(ICE)のパワーアップなどを中心に、短いオフシーズンの準備期間で昨年課題となっていた領域の改良を図り、バルセロナでの2週間のテストで基本システムやエンジンモードなどの確認をしてきました。テストは概ね順調でしたが、レースで実際にサーキットを走ることによって、昨年からの進化と開発の方向性を定めることができるため、メルボルンは重要な一戦となります。
アルバートパークは、平坦で滑りやすい中速コースである上に、幅が狭く壁で囲われたストリートサーキットで開催されるので、ドライバー、マシン、パワーユニットなどすべてにとって難しい戦いとなります。ここでのレースはいつも予測不可能ですが、まずは現場入りしてこの緊張感を解きつつ、何が起こっても臨機応変に対応してレースを迎えたいと思います。
昨年は、ファンの温かい声援や、我々の同志であるオーストラリア・ホンダの皆さまに迎えられてチームのメンバーは大変心強かったそうですから、今年はサーキットにおける結果で感謝の気持ちを表現したいと思っています」