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MotoGP

round 04

SCHEDULE

May 2 2014, PRACTICE MotoGP Gran Premio bwin de España

スペインスペインGP

3戦連続1-2フィニッシュを目指すRepsol Honda Teamは、マルケスが3番手で好位置につける。ペドロサが4番手と続く

2014年5月2日(金)・1日目フリー走行  会場:ヘレスサーキット  天候:晴れ  気温:32℃  コースコンディション:ドライ

第3戦アルゼンチンGPからの2連戦となったスペインGP初日は、終日、青空が広がり、最高気温が32℃を記録する猛暑となりました。路面温度もMotoGPクラスで49℃、Moto2クラスでは53℃を記録。ライダーにもタイヤにも厳しい一日となりました。そのため、気温21℃、路面温度が26℃だった午前中のタイムを更新できない選手が多く、午前中の走行で3番手だったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は午後の走行で自身のベストタイムを更新しますが、総合3番手は変わらず、午前中の走行で4番手のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)も4番手で初日を終えました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

午前中の走行は、気温、路面温度ともにタイムの出やすいコンディションとなり、開幕から3連勝と勢いに乗るマルケスは、1回目の走行でセットアップを進めながら3番手につけました。そして、気温が32℃、路面温度が49℃という厳しい条件となった2回目のセッションでも自身のベストタイムを更新してセッショントップタイムをマークします。2回の総合順位では3番手と変動はありませんでしたが、今年の成長を感じさせる一日となりました。

昨年の大会では、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、ペドロサに続いて予選3番手でしたが、初日から好調な走りを見せる今年は、開幕から4戦連続ポールポジションが期待されます。

ペドロサは、1回目のセッションで4番手。厳しいコンディションとなった2回目のセッションではタイムを更新できませんでしたが、厳しい気象条件が予想される決勝に向けてセットアップに集中しました。昨年の大会では、予選2番手から優勝。06年にMotoGPクラスにスイッチしてから、8年連続で表彰台に立つ活躍となりました。今年も優勝候補の筆頭だけに、厳しい条件の中で、まずまずのスタートを切りました。過去2戦、マルケスとともに、Repsol Honda Teamの2人は1-2フィニッシュを達成してきましたが、今大会もマルケスとの優勝争いが期待されています。

以下、アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)が7番手、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が8番手。両選手ともに厳しいコンディションの中で、タイヤのパフォーマンスをキープするためのセットアップに集中しました。

市販レーシングマシンのRCV1000R勢は、ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が12番手、青山博一が(Drive M7 Aspar)16番手、スコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)が19番手、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が20番手でしたが、今大会はタイム差が接近しているだけに、2日目のタイム短縮とポジションアップが期待されます。

Moto2クラスもタイヤに厳しい一日となり、総合首位でホームグランプリを迎えたエステべ・ラバト(Marc VDS Racing Team)がトップタイムをマーク。以下、1秒差以内に20台という大接戦となりました。この日は、ほとんどの選手が午前中のタイムを更新できず、午前中のタイムがベストタイムとなりました。2日目のフリー走行、予選でも、決勝に向けて、タイヤパフォーマンスとタイヤライフを延ばすセットアップに集中することになりそうです。中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は10番手、長島哲太(Teluru Team JiR Webike)は31番手でした。

Moto3クラスは、総合ポイント4位のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が2番手、総合ポイント3位のエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)が3番手と、まずまずのスタートを切り、総合ポイント5位のアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)は8番手で初日を終えました。この日は、トップタイムをマークしたアイザック・ビニャーレス(KTM)から1秒差以内に10台という接戦。トップ10で初日を終えたHonda勢4選手の2日目の走りに注目されます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 3番手)
「昨年はとても苦労したサーキットですが、今年は初日からいい一日となりました。ダニやロレンソ、そして(バレンティーノ)ロッシ(ヤマハ)といった、このサーキットで速いライダーたちと、最初のセッションから同じレベルにいることを感じることができたましたし、それは、すばらしい出来事でした。そういった走りを持続するために、今日は全力でセットアップに取り組みました。気温が上がった午後に比べれば、午前中はセットアップもしやすく、速いペースで走ることができました。明日も引き続きがんばります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 4番手)
「今日は路面温度が50℃近くまで上がり、だれもがグリップに問題を抱えていたと思います。明日も路面状況を見ながら、ステップアップしていくことを目標にします。午前中に比べて、午後はグリップが非常に厳しくなりますが、その影響を最小限に抑えるためにも、マシンのパフォーマンスを発揮できるようにしなければなりません。決勝レースは午後に行われるので、これはとても重要なことです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 7番手)
「ひどい成績だった序盤の3戦のことは忘れて、今大会に挑んでいます。今日は、リアのグリップをよくするために全力を尽くし、午後のセッションに向けてセットアップを変更しました。しかし、予想より気温も路面温度も上がり、タイムを更新することができませんでした。明日も引き続き、チームとともに決勝に向けてセットアップを進めていきます。最大の課題はリアのグリップを上げること。これに集中したいと思います」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手)
「今日はタイヤに厳しいコンディションになったので、その状況でうまく走れるように、いろいろなセットアップにトライしました。昨年ほど悪くはありませんでしたが、いいとも言えません。特に午後のセッションでは、タイムを更新することができませんでした。今日はコーナー進入のフィーリングをよくするためにジオメトリーを変更し、若干いい状態を見つけることができました。今日は明日の午前中のフリー走行と予選のためにタイヤを温存しました」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 12番手)
「今日は午前中と午後でコンディションが大きく変わり、ソフトとハードのどちらがいいかを確認するために、フロントタイヤのテストを行いました。スタッフが一生懸命働いてくれたおかげで、マシンはとてもよくなりました。過去3戦と比べても、このサーキットはタイムが接近しています。スローコーナーからの立ち上がりでは多少の差はありますが、ワークスマシンと比べても、それほど大きな差はありません。タイヤにも厳しいレースになることは間違いありません。どんなレースになるのか楽しみにしています」

青山博一(MotoGP 16番手)
「今日はいい感じでスタートすることができました。フィーリングもよく、順調にタイムも上げられました。そして、リアに新品のタイヤを入れてコースに出たのですが、リアを新品にしたためにフロントが押されて8コーナーで転倒してしまいました。もう少し、いきたかったのですが、転倒してしまったので今日は何ともいえません。明日は1分40秒台半ばを目標にがんばります」

スコット・レディング(MotoGP 19番手)
「今日は午後のコンディションがあまりにも悪くて、午前中のタイムが今日のベストタイムになりました。MotoGPマシンでヘレスサーキットを走るのは初めてのことですが、MotoGPマシンで走るには思っていたよりも小さくて、少し苦戦しました。しかし、このコースは、高速のロングコーナーがあるので、リアタイヤのグリップを上げなくてはいけません。コース攻略に向けて明日も全力を尽くします」

エステベ・ラバト(Moto2 1番手)
「今日は午前中のタイムで総合首位でしたが、午後の走行があまりよくなかったので、それほどハッピーではありません。午後は路面温度が上がり、路面コンディションが変わって、高速コーナーでうまく走れませんでした。決勝日も同じような天候になりそうなので、今日の問題を解消しなければなりません。今回は自分にとってホームグランプリとなるので優勝したいです。今回もベストを尽くします」

ミカ・カリオ(Moto2 2番手)
「今日は予選で使うことになるであろうソフトタイヤを温存するために、リアはハードで走りました。しかし、いいグリップを見つけるのがとても難しかったので、いろいろセットアップを変更して、セッション終盤になって、やっとタイムを上げることができました。午後は、決勝レースと同じようなコンディションになることが予想されるので、同じタイヤで走り続けました。タイムは更新できませんでしたが、タイヤのグリップの変化を知るためにも重要なセッションとなりました」

中上貴晶(Moto2 10番手)
「今日は予想以上に路面が熱くなり、あまりいいグリップを得ることができませんでした。ダンロップも想定していたより暑くなったと言っていましたし、今日の路面温度は、タイヤが機能する温度を越えていたようです。ほかのライダーたちが午前中より0.5秒くらいタイムを落としている中で、午前中とほとんど変わらないタイムを出すことができました。今日は、午前中にソフトとハード、午後はリアもソフトを入れて走りましたが、明日はもう一度ハードを試してみたいと思います」

長島哲太(Moto2 31番手)
「気温が高く路面温度も上がり、厳しいコンディションでしたが、あと1秒はタイムを上げられたらと思います。今日は午前中に前後ソフト、午後にハードを使いました。ソフトの方がタイムは出ますが、明日はもう一度ハードを試してみたいと思います。今年になって、初めて走ったことがあるサーキットでのレースになります。ウインターテストと比べて、マシンの状態はあまり変化がありませんが、明日はもう少しタイムをあげられるようがんばります」

アレックス・マルケス(Moto3 2番手)
「初日としてはかなりいいスタートが切れました。午前中はそれほど気温も路面温度も高くなく、フィーリングはとてもよかったと思います。しかし、午後は気温も路面温度も上がり、とても厳しいセッションとなりました。明日の午前中のフリー走行では、昼過ぎに行われる予選に向けてセットアップを進めなくてはいけません。いいペースを刻むためにも、明日もセットアップに集中します」

アレックス・リンス(Moto3 8番手)
「前回のアルゼンチンGPや、ここで行ったウインターテストのときに比べれば、かなりマシンはいい状態だと思います。今日はウインターテストの状態でスタートしましたが、順調にセットアップを進めることができました。しかし、今日は路面温度が高く、グリップしなかったので、明日はこの点を改善したいと思います」

1日目フリー走行リザルト

MotoGP
順位 No. ライダー マシン F/O タイム/差
141A.エスパルガロFORWARD YAMAHAO1'39.357
299J.ロレンソヤマハF+0.357
393マルク・マルケスHondaF+0.400
426ダニ・ペドロサHondaF+0.503
54A.ドヴィツィオーゾドゥカティF+0.671
646V.ロッシヤマハF+0.768
719アルバロ・バウティスタHondaF+1.203
86ステファン・ブラドルHondaF+1.287
968Y.ヘルナンデスドゥカティF+1.329
1029A.イアンノーネドゥカティF+1.385
1138B.スミスヤマハF+1.401
1269ニッキー・ヘイデンHondaO+1.431
1344P.エスパルガロヤマハF+1.561
1451M.ピロドゥカティF+1.567
158H.バルベラAVINTIAO+1.571
167青山博一HondaO+1.826
175C.エドワーズFORWARD YAMAHAO+1.895
1835C.クラッチロードゥカティF+1.996
1945スコット・レディングHondaO+2.017
2017カレル・アブラハムHondaO+2.221
219D.ペトルッチARTO+2.232
2270M.ラバティPBMO +2.557
2323B.パークスPBMO +2.814
24 63 M.ディ・ミリオAVINTIAO +2.863

※F=ファクトリーオプション、O=オープンカテゴリー

Moto2
順位 No. ライダー マシン タイム/差
153エステベ・ラバトKALEX1'43.486
236ミカ・カリオKALEX+0.078
394ジョナス・フォルガーKALEX+0.180
419ザビエル・シメオンSUTER+0.182
511サンドロ・コルテセKALEX+0.258
618ニコラス・テロールSUTER+0.327
712トーマス・ルティSUTER+0.328
840マーベリック・ビニャーレスKALEX+0.444
939ルイス・サロムKALEX+0.451
1030中上貴晶KALEX+0.498
115ヨハン・ザルコCATERHAM SUTER+0.514
1277ドミニク・エージャーターSUTER+0.516
1395アンソニー・ウエストSPEED UP+0.539
1423マルセル・シュローターTECH 3+0.619
153シモーネ・コルシFORWARD KLX+0.628
16 14 ラタパーク・ウィライロー CATERHAM SUTER +0.712
1722サム・ロースSPEED UP+0.715
187ロレンソ・バルダッサーリSUTER+0.873
1988リカルド・カルダスTECH 3+0.901
2060フリアン・シモンKALEX+0.954
2115アレックス・デ・アンジェリスSUTER+1.145
224ランディ・クルメンナッハSUTER+1.148
2381ジョルディ・トレースSUTER+1.259
2454マティア・パシーニFORWARD KLX+1.494
2596ルイス・ロッシKALEX+1.526
2621フランコ・モルビデリKALEX+1.881
2749アクセル・ポンスKALEX+1.891
2855ハフィズ・シャーリンKALEX+1.900
2925アズラン・シャー・カマルザマンKALEX+1.982
308ジノ・レイSUTER+2.067
3145長島哲太TSR+2.369
3297ロマン・ラモスSPEED UP+2.546
3310ティティポン・ワロコーンKALEX+3.172
3470ロビン・マルホウザーSUTER+3.466
35 57 エドガー・ポンス KALEX +3.650
Moto3
順位 No. ライダー マシン タイム/差
132I.ビニャーレスKTM1'47.388
212アレックス・マルケスHonda+0.311
37エフレン・バスケスHonda+0.337
45R.フェナティKTM+0.411
584J.コーンフェールKTM+0.455
644M.オリベイラマヒンドラ+0.507
78J.ミラーKTM+0.672
842アレックス・リンスHonda+0.730
917ジョン・マクフィーHonda+0.744
10 91 G.ロドリゴ KTM +0.819
1131N.アジョハスクバーナ+1.089
1233E.バスティアニーニKTM+1.143
1341B.バインダーマヒンドラ+1.144
1465P.エッテルKALEX KTM+1.346
1552D.ケントハスクバーナ+1.354
16 6 マリア・エレーラ Honda +1.357
1723N.アントネッリKTM+1.389
1819A.トヌッチマヒンドラ+1.390
1911L.ロイKALEX KTM+1.392
2058J.ゲバラKALEX KTM+1.466
2157E.グラナドKTM+1.497
2221F.バグナイアKTM+1.652
2310アレックス・マスボーHonda+1.674
2461A.シシスマヒンドラ+1.761
2538H.アーズミーKTM+2.031
2651B.スホーテンマヒンドラ+2.152
279S.デウルKALEX KTM+2.155
283M.フェラーリマヒンドラ+2.272
2995J.ダニーロマヒンドラ+2.303
3098K.ハニカKTM+2.304
3143L.グリュンヴァルトKALEX KTM+2.404
32 24 M.ラミレス KTM +2.510
3363ズルファミ・カイルディンHonda+2.717
3422A.カラスコKALEX KTM+2.877
354G.ラモスKALEX KTM+4.255