round 15

October 12 2013, QUALIFYING MotoGP Malaysian Motorcycle Grand Prix マレーシアGP

SCHEDULE

マルケスが4戦連続、8度目のポールポジション獲得。ペドロサ、バウティスタは2列目から決勝に挑む

2013年10月12日(土)・予選  会場:セパン・サーキット  天候:曇りときどき雨
気温:29℃  コースコンディション:ドライ

第15戦マレーシアGPの予選は、セッション開始直前に雨が降る、難しいコンディションの中で行われました。セッション序盤は濡れているコーナーがいくつもある状態でしたが、次第に路面は乾きました。そして、セッション終盤にかけてペースを上げて行ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が4戦連続、今季8度目のポールポジション(PP)を獲得しました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

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初日のフリー走行は2番手。2日目3回目のフリー走行は、断続的に小雨が降る難しいコンディションとなったため、マルケスは路面コンディションを確認しながら、わずか8周で走行を切り上げました。その後、完全なドライコンディションとなった午後4回目のフリー走行では、2分00秒803でトップタイムをマーク。セッションをこなすごとに、確実にタイムを上げていくマルケスですが、今大会も足踏みすることなくベストタイムを更新していきました。

そして、難しいコンディションとなった予選でも、路面コンディションを確認しながら着実にタイムを更新。「セッション終盤が勝負どころになると思った」と語るマルケスは、最後のアタックで一気にタイムを上げてライバルを圧倒しました。

これでイギリスGP、サンマリノGP、アラゴンGP、マレーシアGPと、4戦連続でサーキットベストタイムを更新するすばらしい走りでPPを獲得しました。マルケスがRC213Vで本格的なテストを行ったのは、2月のセパンのことでした。あれから8カ月が過ぎましたが、MotoGPクラスにライダーにとって、もっとも経験値の高いセパンでのPP獲得は、マルケスが大きく成長したことを実感させるものでした。

初日トップタイムのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、不安定なコンディションとなった2日目午前中のフリー走行でもトップタイムをマーク、総合首位で予選へと進出しました。しかし、不安定な路面コンディションとなった予選では、前戦アラゴンGPで腰を痛めているため、100%のアタックを回避、マルケスから0.681秒差の5番手となりました。2列目からの決勝となりますが、この日、体力を温存したペドロサの追い上げに期待されます。

初日6番手のアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、フリー走行ではいくつかのセッティングにトライしました。最終的にいい方向を見つけましたが、不安定なコンディションとなった予選では6番手と、力を出しきることができませんでした。しかし、決勝では今季初となる表彰台獲得に全力を尽くします。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングは、22番手から決勝に挑みます。

2日目のフリー走行でタイムを上げて4番手に浮上したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、4回目のフリー走行で転倒し、右足のくるぶしを骨折。今大会を欠場することになりました。

Moto2クラスは、総合3位のエステべ・ラバト(Tuenti HP 40)が今季2度目のPPを獲得しました。初日トップタイムをマークしたラバトは2日目も順調で、午前中のフリー走行でトップタイムをマークすると、予選でも快調にラップを刻みました。今大会は、ラバトから1秒差以内に12台という接戦となり、トーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2 Racing)が2番手、総合2位のポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)が3番手と続きました。

初日5番手の中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、マシンのセットアップが決まらず、2日連続の転倒で6番手。総合首位のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)は10番手と、厳しい予選となりました。ホームレースとなったアズラン・シャー・カマルザマン(IDEMITSU Honda Team Asia)は、転倒を喫して27番手。追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスは、初日2番手のアレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が、4戦ぶり今季2度目のフロントローを獲得しました。この日は、断続的に小雨が降る難しいコンディションとなりましたが、初日から好調な走りを見せるマスボーが、今季ベストの2番グリッドを獲得しました。3番手にはニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)で、今季初フロントローの3番手を獲得しました。初日3番手のジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)は7番手。渡辺陽向(TASCA RACING)は29番手から決勝に挑みます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「これまでのポールポジションとはちょっと違って、今日のポールポジションは、とてもうれしいです。予選が始まったときは、ふたつのコーナーが完全にウエットでした。そのため、全力でタイムアタックするのはリスクが高すぎて、難しい状況でした。しかし、路面はどんどん乾いていたし、時間を追うごとにコンディションはよくなっていきました。そのため、セッション終盤の走りが今日の予選を決めることになると思いました。そして、思った通りの走りができたし、期待していた以上のタイムを出すことができました。しかし、明日の決勝も、こんなふうにいくとは思っていません。(ホルヘ)ロレンソ(ヤマハ)とダニは、すばらしいペースで走っています。天候がどうなるか分かりませんが、運があれば、いいレースができると思っています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手)「今日の予選は雨が降り、とても難しい状況でしたが、全員がスリックタイヤで走ることができました。ベストタイムを出すことはできませんでしたが、プラクティスのペースには満足しています。明日の決勝レースは、いいスタートを切ることに集中します」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 6番手)「今日は厳しいコンディションだったので、それを思えば2列目は悪くはありません。午前中のフリー走行は、ペースを上げるために一生懸命がんばりました。少しは前進しましたが、十分ではありませんでした。午後のフリープラクティスでは、違うセッティングに取り組みました。ウインターテストの状態に戻しました。フィーリングはよかったのですが、完全ではありませんでした。そのため、セッティングに十分な確信を持てないまま、予選に挑みました。雨の影響でコースは完ぺきではありませんでした。しかし、2列目に並ぶことができました。明日のウォームアップでセッティングをいくつか確認し、いいレースができることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 12番手)「4回目のフリー走行では、かなり自信がありました。そして、予選の準備のために新品タイヤを装着して走り出しました。しかし、リアタイヤが少し変な感じで、ちゃんとしたグリップを得ることができませんでした。そのため、1コーナーのブレーキングで少しプッシュしすぎてしまい、フロントから転倒してしまいました。正直、大きな転倒ではありませんでしたが、運がありませんでした。僕のマシンのハンドルがコースサイドの人工芝をめくり上げてしまい、そこに右足を引っかけてしまいました。すぐに痛みを感じました。医務室に運ばれ、X線を撮ると、右のくるぶしが骨折していることが判明しました」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「正直、とてもがっかりしています。プレシーズンテストから、ラップタイムをあまり上げることができませんでした。その理由を話すことはできませんが、十分な速さがないのは明らかでした。明日に向けて好転させたいです」

エステベ・ラバト(Moto2 ポールポジション)「今日のポールポジションはとてもうれしいです。リズムもよくて、とても満足しています。明日へ向けて、とてもいいセットアップを見つけました。そのおかげで自信ある走りができました。明日はいつものように100%の力を出したいです。いいスタートを切って、できる限りいい結果を出したいです」

トーマス・ルティ(Moto2 2番手)「明日はラバトについていきたいです。今大会、彼は非常に乗れていて、昨日は彼に追いつくのは不可能だと思いました。でも今日はとても接近することができました。週末を通してどんどんよくなっています。レースはドライになることを願っています。予選では自信がありました。いいペースもあります。レースでは、アラゴンのときのようにラバトに逃げられないように、がんばらなければなりません」

ポル・エスパルガロ(Moto2 3番手)「ここの暑さは厳しいので、レースは大変だと思います。フロントローは期待していなかったので驚いています。FP3でセッティングがよくなり、前進することができました。昨日から違うタイヤ、完全に違うセッティングを試し、とてもうまく進んでいます。いいリズムがあります。明日はどんなレースになるか楽しみです」

中上貴晶(Moto2 6番手)「昨日からセッティングが全く進みませんでした。コーナーの進入でフロントの安定性がなく、コーナーの立ち上がりでスピニングしていました。攻めていくと、すぐに転びそうになり、予選では最終コーナーで転んでしまいました。この2日間、いろいろやったのですが、全く改善されず、正直お手上げの状態です。厳しいレースになることは間違いありません。最後まであきらめませんが、明日のウォームアップでできることは限られているので、今回は順位よりも、しっかり完走したいと思います」

アレクシ・マスボー(Moto3 2番手)「路面はまだ何か所か濡れていて、難しいコンディションでしたが、2番手になることができました。普通のコンディションでは、このポジションは不可能だったと思います。でも昨日もよかったので、明日も全力を尽くします。午前中、違うタイヤを試していたときにミスをして転倒したのは残念でした。明日はトップグループについていきたいです。ついていけるだけのリズムはあります。問題は、スタートと最初の数周。長いストレートが2本あるので簡単ではないと思います」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 3番手)「フロントローを獲得できてとてもうれしいです。チームがすばらしい仕事をしてくれました。そして僕はそれに応えることができました。ここ数レース、前進していましたが、今大会はそれを確認することができました。明日は厳しい戦いになると思います。しかし、フロントローからのスタートは重要です。このチャンスを最大限、生かしたいです」

ジャック・ミラー(Moto3 7番手)「もっといい結果を出せたと思いますが、7番手に満足しています。最終コーナーはまだ濡れていました。また、5コーナーと6コーナーの切り返しで何度か転びそうになりました。マシンの状態はよく、かなりうまくいっています。KTM勢はウエットになると少し苦戦しているようです。もし路面がフルドライだったら、違う結果になっていたかもしれません。でも明日は、7番グリッドからいいレースをしたいと思います」

渡辺陽向(Moto3 29番手)「攻める走りができるようになったのですが、その分、セッティングが合っていないな、と思うコーナーがたくさんあって苦戦しました。セパンは、本当にいろんなキャラクターのコーナーがあって、セットアップが難しいサーキットです。しかし、自分の走りのイメージはよくなってきているので、明日は少しでも上の順位でフィニッシュしたいと思います」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
193マルク・マルケスHonda2:00.011
246V.ロッシヤマハ2:00.336
335C.クラッチローヤマハ2:00.359
499J.ロレンソヤマハ2:00.578
526ダニ・ペドロサHonda2:00.692
619アルバロ・バウティスタHonda2:00.974
738B.スミスヤマハ2:01.306
84A.ドヴィツィオーゾドゥカティ2:01.635
941A.エスパルガロART2:02.151
1029A.イアンノーネドゥカティ2:02.536
1169N.ヘイデンドゥカティ2:02.900
126ステファン・ブラドルHonda2:01.083
135C.エドワーズFTR KAWASAKI2:02.858
1471C.コルティFTR KAWASAKI2:03.175
158H.バルベラFTR2:03.212
167青山博一FTR2:03.418
1768Y.ヘルナンデスドゥカティ2:03.651
1814R.デ・ピュニエART2:03.805
1970M.ラバティART2:04.198
209D.ペトルッチIODA-SUTER2:04.310
2123L.スカッサART2:05.199
2267B.スターリングFTR Honda2:06.038
2352L.ペセックIODA-SUTER2:06.203
2450D.カドリンPBM2:06.273

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
180エステベ・ラバトKALEX2:07.063
212トーマス・ルティSUTER+0.018
340ポル・エスパルガロKALEX+0.098
45ヨハン・ザルコSUTER+0.367
536ミカ・カリオKALEX+0.574
630中上貴晶KALEX+0.685
715アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+0.730
819ザビエル・シメオンKALEX+0.735
981ジョルディ・トレースSUTER+0.825
1045スコット・レディングKALEX+0.917
1177ドミニク・エージャーターSUTER+0.935
1223マルセル・シュローターKALEX+0.973
1311サンドロ・コルテセKALEX+1.012
1418ニコラス・テロールSUTER+1.065
153シモーネ・コルシSPEED UP+1.110
1652ダニー・ケントTECH 3+1.296
1760フリアン・シモンKALEX+1.361
1855ハフィズ・シャーリンKALEX+1.378
1954マティア・パシーニSPEED UP+2.035
2049アクセル・ポンスKALEX+2.154
2188リカルド・カルダスSPEED UP+2.349
2296ルイス・ロッシTECH 3+2.395
23 92アレックス・マリネラレナKALEX+2.694
24 8ジノ・レイSPEED UP+2.863
25 46デチャ・クライサルトTECH 3+3.090
26 25アズラン・シャー・カマルザマンMORIWAKI+3.213
27 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+3.405
28 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+3.677
29 10ティティポン・ワロコーンSUTER+3.733
30 62ファドリ・イマムディンMOTOBI+3.902
31 21ザクゥアン・ザイディSUTER+3.932
32 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+4.242
33 34エセキエル・イトゥリオスKALEX+5.116

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
139L.サロンKTM2:13.867
210アレクシ・マスボーFTR Honda+0.118
323ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.139
444M.オリベイラMAHINDRA+0.200
512A.マルケスKTM+0.462
642A.リンスKTM+0.475
78ジャック・ミラーFTR Honda+0.569
87E.バスケスMAHINDRA+0.571
925M.ビニャーレスKTM+0.723
1094J.フォルガーKALEX KTM+0.914
1184J.コーンフェールKALEX KTM+1.162
1265P.エッテルKALEX KTM+1.215
135ロマノ・フェナティFTR Honda+1.369
1463Z.カイルディンKTM+1.607
1531N.アジョKTM+1.642
1611L.ロイKALEX KTM+1.648
1757E.グラナドKALEX KTM+1.704
1832アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.707
1961A.シシスKTM+1.720
2022A.カラスコKTM+1.778
2119アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.082
2217ジョン・マクフィーFTR Honda+2.126
2341B.バインダーMAHINDRA+2.226
2489アラン・ティーチャーTSR Honda+2.263
253マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.275
269T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.597
2753J.イウェマKALEX KTM+2.625
2877ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+2.898
2929渡辺陽向FTR Honda+3.287
3021L.アマートMAHINDRA+3.389
3158ファンフラン・ゲバラTSR Honda+3.649
3280H.アーズミーKTM+3.890
3379A.マリクKTM+3.947
344フランシスコ・バグナイアFTR Honda+4.048