round 15

October 11 2013, PRACTICE MotoGP Malaysian Motorcycle Grand Prix マレーシアGP

SCHEDULE

Repsol Honda Teamが1-2スタート。2年連続マレーシアGP制覇に向けて好スタートを切る

2013年10月11日(金)・1日目フリー走行  会場:セパン・サーキット  天候:曇り一時雨  気温:29℃
コースコンディション:ドライのちウエット

マレーシアGP、オーストラリアGP、そして日本GPと続く3連戦最初の大会となったマレーシアGP初日は、Repsol Honda Teamの両選手が、両セッションともに好調な走りをみせました。トップタイムをマークしたのはダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)で、1回目は2分01秒229。2回目は2分00秒554と、ただ一人、2分00秒台に入れる快走を披露しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

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昨年は、激しい雨の中で決勝レースが行われ、ペドロサは初めて雨のレースで優勝しました。今年はマレーシアGP2連覇と今季3勝目を狙う戦いとなります。午前中はドライコンディション。午後のセッションは、雨上がりのドライコンディションという微妙な状態でしたが、ペドロサは順調にセットアップを進めることに成功しました。前戦アラゴンGPでは、チームメートのマルク・マルケスと接触し、それが原因で電子制御にトラブルが発生して転倒リタイア。総合首位のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)との差は59点と開きましたが、ここから全力で巻き返す意気込みです。

総合首位につけるマルケスが、ペドロサに続いて2番手につけました。午前中は2分01秒596。午後のセッションでは、2分01秒087。初日は両セッションともにブレーキングの安定性に苦労しましたが、着実にタイムを更新しました。セパン・サーキットは、マルケスが初めて本格的にMotoGPマシンに乗ったサーキットです。2月の初テストのときから、信じられないほどの成長を遂げたマルケスですが、2日目の予選では4戦連続、今季8度目のポールポジションを狙います。

前戦アラゴンGPで、マルケスはレース中にペドロサと軽く接触をしました。その接触でペドロサの後輪のスピードセンサーのケーブルが切断され、それが原因となりペドロサが転倒しました。この事故について調査を続けていたレース・ディレクションは、開幕前日の10日、ペドロサと接触したマルケスに対してペナルティー1点を科し、マシンの安全性が十分ではなかったとして、Hondaに対しては、マルケスの優勝で獲得した25点のコンストラクターズポイントを没収し、4位になったアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)の13点をアラゴンGPのHondaの得点とする減点処分を科しました。このため第14戦アラゴンGPを終えた時点のHondaのコンストラクターズポイントは、316点から304点となりました。

今季初表彰台に闘志を燃やすバウティスタが、6番手とまずまずのポジションで初日を終えました。この日は、マシンのグリップ不足に苦労しましたが、セットアップは順調に進み、タイムを更新しました。そのあと、転倒を喫したことでそれ以上のタイム更新を果たせませんでしたが、土曜日の予選ではフロントロー獲得が期待されます。

ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、終日、ブレーキングの安定性を改善できず、思うようにタイムを更新できませんでした。初日はウインターテストのデータをなかなか生かせず、そのためセットアップに多くの時間を割くことになりました。しかし、2日目は大きくセットアップが進むことは確実で、バウティスタとともにフロントロー獲得に闘志を燃やしています。

CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、セッティングが決まらず22番手でした。

Moto2クラスは、午前中は小雨が降り続く微妙なコンディション。そして午後の走行は、雨上がりのドライコンディションという難しい一日となりました。その中でエステべ・ラバト(Tuenti HP 40)が順調にタイムを短縮。ただ一人、2分07秒台に入れる好走で首位に立ちました。2番手にトーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2 Racing)、3番手にスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)、4番手にポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)、5番手に中上貴晶(Italtrans Racing Team)と続き、ここまでがトップから1秒差以内。2日目は全体的にタイムが短縮することは確実で、接戦になることが予想されます。ホームGPとなったアズラン・シャー・カマルザマン(IDEMITSU Honda Team Asia)は23番手。2日目はさらに上位を狙います。

Moto3クラスは、午前中はドライコンディションでしたが、午後のセッションは、ウエットからドライになる難しいコンディションとなりました。そのため、午前中のタイムが初日のベストタイムとなりましたが、アレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が2番手、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が3番手と好調なスタートを切りました。渡辺陽向(TASCA RACING)は31番手でしたが、手応えある走りを披露し、2日目のポジションアップに期待されます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)「今日はうまくいきました。2回のセッションともに順調でした。今日は不安定な天候でしたが、運よく、午前中も午後もドライコンディションで走ることができました。午後のセッションは、FP1とFP2の間に降った雨の影響でウエットになるかと思われましたが、路面はすぐに乾き、引き続きセットアップに取り組むことができました。今日はシートがとても硬く感じて、アラゴンで痛めた腰に、かなり痛みがあります。この痛みを和らげるためには、もっと抗炎症薬を使う必要があるかもしれません。バンプの衝撃を吸収するために、ツナギの下に小さなクッションを加えるかもしれません」

マルク・マルケス(MotoGP 2番手)「ウインターテストで、ここを走りました。まだMotoGPマシンにあまり乗っていないときだったので、ここでいろいろ比較するのはとても興味深いことでした。快適でした。安定して走るためには、とても重要なことです。一周のタイムでは、ダニと0.5秒の差がありました。セパンでは、彼はいつも速いのですが、今回もとても速かったです。でも、全体的なペースではそれほど離れていません。彼がそのタイムをマークしているということは、Hondaのマシンでそのタイムが出せるということなので、自分も一生懸命プッシュしなければなりません。今日は、ブレーキングに少し問題がありました。しかし、最初のプラクティスセッションで解決することができました。まだ、いくつか改善しなければならないことがありますが、初日としてはいいペースで走れたと思います」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 6番手)「最初は思ったようにプッシュできませんでしたが、午前中から午後にかけて、グリップを改善することができました。コンスタントに安定していましたし、前進することができました。もし、転倒しなかったら、もっとラップタイムを上げることができたと思います。残念ながらセカンドマシンを同じセッティングにする時間がなく、フィーリングは違ったので、タイムを更新できませんでした。しかし、明日は前進できると思います。そして、さらに強くなれると思います」

ステファン・ブラドル(MotoGP 7番手)「今日は厳しい一日になりました。ブレーキングにかなり苦戦しました。今回はウインターテストを行った2月とは全く違うセットアップで挑んでいます。シーズンを通してマシンは改善されていくので、当然のことです。しかし、今日はブレーキングにとても苦しみました。何度もはらんでしまいました。グリップはよかっただけに、明日はブレーキングの安定性に集中して取り組まなければなりません。それが改善されれば、トップとのギャップは取り戻せる自信はありますし、それが明日の目標になります」

ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「忘れたい一日です。とても苦戦しました。最後まで、いい感触を得ることができませんでした。問題をはっきりさせるためにも、データをしっかり分析しなければなりません。明日は状況を好転させなければなりません」

エステベ・ラバト(Moto2 1番手)「今日はたくさんのことにトライしながら、セットアップを進めました。午前中は路面が少し汚れていましたが、午後はよくなりました。リアタイヤを試すことができましたし、明日はレースのリズムに取り組みたいです。高速コーナーでチャタリングの問題があるので、それを解決しなければなりません。それでも、コースに出るたびに前進できたので、いい方向に進んでいると思います。明日はタイヤの選択にも集中したいと思います」

トーマス・ルティ(Moto2 2番手)「全体的に悪くはありませんでしたが、まだ少しグリップに苦しんでいます。みんなも同じような問題を抱えているようです。ラバトとは0.7秒差があり、かなり大きい差になっています。これを縮めるためにも、明日はがんばらなければなりません」

スコット・レディング(Moto2 3番手)「一日を通じて、あまりセッティングを変えませんでした。午前中はずっと同じタイヤを使っていました。午後は新品のタイヤを使ったので、グリップがよくなり、かなり快適になりました。ストレートでは、体が大きいことが不利になりますが、ほかの場所でその分を補っていきたいです。予選ではスリップストリームをうまく使ってタイムを出そうと思います。今日はソフトタイヤの方がよかったのですが、ハードタイヤでは、それほどたくさん周回していないので、どちらがいいのか、まだ分かりません。明日の午前中に確認しようと思います」

中上貴晶(Moto2 5番手)「今日はなにをどうやってもグリップが得られず苦戦しました。何度も転倒しそうになり、2回目の走行で転んでしまいました。1回目、2回目ともに難しいセッションでした。午前中は小雨が降り続き、午後は雨上がりのコンディションでした。しかし、そういう路面コンディションの影響というよりも、今日は根本的にグリップしない状態でした。フロント、リアともに信頼性がなく、コーナーの進入でフロントの安定性がなく、立ち上がりでリアのスピニングに苦しみました。明日に向けて根本的に見直して、いい状態にしたいと思います」

アレクシ・マスボー(Moto3 2番手)「とてもうれしいです。今年は、なかなかこうした結果を出すことができませんでした。マシンの感触はよかったです。しかし、明日は全体的にもっと速くなってくると思うので、厳しい戦いになります。今日はとても楽しい一日でした。ベストを尽くしました。引き続きプッシュしていきたいです。今の状態では優勝争いは難しいですが、あきらめずにがんばります」

ジャック・ミラー(Moto3 3番手)「マシンのフィーリングはとてもよかったです。このサーキットは大好きです。いつもはもっと出だしが遅いのですが、今回はいいスタートが切れました。マレーシアは気温が高く、天候が変わりやすいので、難しいレースになると思います。今日の結果には満足していますが、明日はもっとうまくいくことを願っています。トップ10に数人のHonda勢しか入らないと思っていたのですが、来てみるとHonda勢がかなりトップ10に入っているので驚いています。Hondaはここでは強いようです。決勝レースでも同様に強いことを願っています。いい仕事ができることを願っています」

渡辺陽向(Moto3 31番手)「初めて走るサーキットですが、最初から気持ちよく走ることができました。コース幅が広く、バラエティーに富んだコーナーが続き、リズミカルな走りが要求されますが、楽しいサーキットでした。今日は、1回目はドライ、2回目は雨上がりの難しいコンディションでしたが、セッション途中には8番手くらいまでポジションを上げることができました。今日は順位につながりませんでしたが、明日は上位を狙っていきたいと思います」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda2:00.554
293マルク・マルケスHonda+0.533
335C.クラッチローヤマハ+0.869
446V.ロッシヤマハ+0.984
599J.ロレンソヤマハ+1.069
619アルバロ・バウティスタHonda+1.105
76ステファン・ブラドルHonda+1.173
869N.ヘイデンドゥカティ+1.819
94A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+1.933
1038B.スミスヤマハ+1.997
1141A.エスパルガロART+2.056
1229A.イアンノーネドゥカティ+2.265
138H.バルベラFTR+2.671
145C.エドワーズFTR KAWASAKI+3.020
1568Y.ヘルナンデスドゥカティ+3.226
1614R.デ・ピュニエART+3.368
177青山博一FTR+3.719
1871C.コルティFTR KAWASAKI+4.149
199D.ペトルッチIODA-SUTER+4.411
2070M.ラバティART+4.765
2123L.スカッサART+5.044
2267B.スターリングFTR Honda+5.984
2352L.ペセックIODA-SUTER+6.470
2450 D.カドリン PBM+6.568

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
180エステベ・ラバトKALEX2:07.321
212トーマス・ルティSUTER+0.709
345スコット・レディングKALEX+0.735
440ポル・エスパルガロKALEX+0.903
530中上貴晶KALEX+0.919
615アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+1.079
777ドミニク・エージャーターSUTER+1.204
818ニコラス・テロールSUTER+1.367
936ミカ・カリオKALEX+1.397
105ヨハン・ザルコSUTER+1.466
1119ザビエル・シメオンKALEX+1.468
1211サンドロ・コルテセKALEX+1.474
133シモーネ・コルシSPEED UP+1.610
1455ハフィズ・シャーリンKALEX+1.679
1581ジョルディ・トレースSUTER+1.758
1649アクセル・ポンスKALEX+1.777
1754マティア・パシーニSPEED UP+1.809
1860フリアン・シモンKALEX+1.819
1988リカルド・カルダスSPEED UP+2.167
2052ダニー・ケントTECH 3+2.203
2123マルセル・シュローターKALEX+2.436
22 25アズラン・シャー・カマルザマンMORIWAKI+3.148
23 92アレックス・マリネラレナKALEX+3.172
24 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+3.249
25 96ルイス・ロッシTECH 3+3.426
26 21ザクゥアン・ザイディSUTER+3.510
27 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+3.644
28 8ジノ・レイ SPEED UP +3.819
29 46デチャ・クライサルトTECH 3+4.015
30 62ファドリ・イマムディンMOTOBI+4.121
31 10ティティポン・ワロコーンSUTER+4.281
32 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+5.235
33 34エセキエル・イトゥリオスKALEX+5.330

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125M.ビニャーレスKTM2:14.961
210アレクシ・マスボーFTR Honda+0.101
38ジャック・ミラーFTR Honda+0.126
442A.リンスKTM+0.321
57E.バスケスMAHINDRA+0.517
639L.サロンKTM+0.540
732アイザック・ビニャーレスFTR Honda+0.766
841B.バインダーMAHINDRA+0.780
944M.オリベイラMAHINDRA+0.792
1065P.エッテルKALEX KTM+1.034
115ロマノ・フェナティFTR Honda+1.081
1261A.シシスKTM+1.213
1323ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.238
1494J.フォルガーKALEX KTM+1.280
1584J.コーンフェールKALEX KTM+1.485
1631N.アジョKTM+1.740
1789アラン・ティーチャーTSR Honda+1.858
1812A.マルケスKTM+1.862
1957E.グラナドKALEX KTM+1.891
2063Z.カイルディンKTM+1.891
213マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.163
2219アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.261
2380H.アーズミーKTM+2.328
2453J.イウェマKALEX KTM+2.645
2577ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+2.646
2611L.ロイKALEX KTM+2.743
2722A.カラスコKTM+2.861
2879A.マリクKTM+2.904
2921L.アマートMAHINDRA+2.953
3017ジョン・マクフィーFTR Honda+3.065
3129渡辺陽向FTR Honda+3.322
329T.フィンスターブッシュKALEX KTM+3.323
3358ファンフラン・ゲバラTSR Honda+3.498
344フランシスコ・バグナイアFTR Honda+3.607
3566F.アルトKALEX KTM+4.029