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2013年7月20日(土)・予選 会場:マツダ・レースウェイ・ラグナセカ
天候:晴れ 気温:18℃ コースコンディション:ドライ
アメリカGPの予選は、Honda勢が好調な走りを見せました。初日2番手のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が、さらにタイムを更新して初ポールポジション(PP)を獲得、初日トップタイムだったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2番手、そして、初日8番手のアルバロ・バウティスタ(GO & Fun Honda Gresini)が一気にポジションを上げて3番手に浮上し、Honda勢がフロントローを独占しました。Honda勢のフロントロー独占は、2011年のマレーシアGP以来。決勝でも2年ぶりとなる表彰台独占が期待されます。
MotoGPクラス2年目のシーズン。27戦目にして初PPを獲得したブラドルは、2日間を通じて好調な走りを見せました。初日2番手から2日目3回目のフリー走行で総合3番手につけて予選2への進出を決めると、予選前のフリー走行でもトップから僅差の3番手。そして上位12台による予選では、見事PPタイムをマークしました。ブラドルは、第7戦オランダGPで初フロントロー獲得の3番手。続く第8戦ドイツGPでは4番手と上り調子をアピールしていました。決勝では、念願の初表彰台、初優勝が期待されます。
初日にトップタイムをマーク、2日目3回目のフリー走行でもトップに立ち、総合トップで予選2に進出したマルケスは、予選前のフリー走行でもトップタイムと絶好調。予選セッションでもベストタイムを次々に更新して2戦連続今季4度目のPP獲得に大きく前進しました。しかし、セッション後半、さらにタイムを更新している際に転倒、2番手となりました。ただ、アベレージではライバルを圧倒、前戦ドイツGPからの2連勝の期待が膨らんでいます。
初日8番手のバウティスタ。初日は大接戦の中で8番手でしたが、「フィーリングはよかった」と手応えをアピールしていました。その言葉通り、2日目3回目のフリー走行で総合4番手に浮上。アベレージでも、マルケスに次ぐ好ラップを刻んでいました。予選では、午前中の走りを見事に再現、今季初のフロントロー獲得となりました。
フロントローに並んだ3選手は、ベストタイムはもちろん、決勝レースを想定したアベレージもよく、Honda勢の優勝争いと表彰台独占が期待されます。
前戦ドイツGPで負傷、体調が完全ではないダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、2日目も午前中のフリー走行をキャンセル、気温と路面温度が上がった午後のフリー走行と予選に挑みました。しかし、午前中のフリー走行をキャンセルしたことで、ペドロサは初日のフリー走行の総合11番手から順位を上げることができず、総合タイム11番手以下の選手による予選1に出場しなければなりませんでした。
しかし、このセッションでトップタイムをマークしたペドロサは、予選2に進出し、PP獲得のブラドルから0.552秒差の7番手まで順位を上げることに成功、3列目から決勝に挑むことになりました。ペドロサは、ドイツGPで左鎖骨にヒビが入ってしまったため、今大会は決勝に向けて体力を温存しました。体調は万全ではありませんが、フロントローに並んだHonda勢の3選手とともに上位進出の期待が寄せられます。
CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & Fun Honda Gresini)は、22番手から決勝に挑みます。
ステファン・ブラドル(MotoGP ポールポジション)「信じられません。最高峰クラスで初のポールポジションを、このすばらしいサーキットで獲得することができました。MotoGPの歴史の中で、ドイツ人ライダーでは僕が最初のポールポジション獲得となりました。最高の気分です。今日は、いいペースがあることは分かっていました。しかし、僕やチームにとって、ポールポジション獲得はまだ先のステップだと思っていました。ドイツGPと同様、マシンのセットアップにはとても満足しています。チームの努力に感謝したいです。特別大きな変更はなく、予選に向けて少し調整したのですが、とてもよくなりました。タイヤを交換するためにガレージに戻ったときは、小さな問題があって0.5秒ロスしていました。しかし再びコースに戻ったとき、コースはクリアで完ぺきなラップを刻むことができました」
マルク・マルケス(MotoGP 2番手)「転倒があったにもかかわらず、初めてのアメリカGPで2番グリッドを獲得できてうれしいです。ポールポジションを獲得したかったですが、6コーナーでオーバースピードとなり、ミスをしてしまいました。フロントエンドをなくし、転倒しました。しかし、ここまでいい仕事をしてきていると思います。優勝争いができるペースもあります。明日はいいレースで締めくくる自信があります」
アルバロ・バウティスタ(MotoGP 3番手)「午前中はレースペースを上げるために取り組みました。マシンはとても快適で、午後の予選では、フロントローを獲得できました。今年は、予選はあまりよくなかったのですが、今日は最初からいいペースがありました。そしてすべていい感触でした。明日はいいグリッドからレースに挑みます。序盤に前のライダーたちをパスするのに時間をロスしなくてすみます。とてもうれしいし、レースに向けて自信もあります。チームの努力に感謝しています。明日はレースを楽しめることを願っています」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 7番手)「今日は昨日より少しうまくいきました。少し速く走れましたし、予選2へ進むこともできました。7番グリッドは、今の状態を考えれば、とてもいいです。ポジションには満足しています。一番重要なことは、いい予選を走ることができたことです。明日はいいレースをしたいです」
ブライアン・スターリング(MotoGP 22番手)「前のライダーたちと一緒に走るには、まだ少し足りないものがありますが、パフォーマンスにはとても満足しています。明日のレースではもっと前進しなければなりません。マシンには自信があります。しかしサーキットをもっと快適に走れるようにならないといけません。ラグナセカは難しいので、簡単ではありません。それでもベストを尽くします」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 6 | ステファン・ブラドル | Honda | 1:21.176 |
2 | 93 | マルク・マルケス | Honda | 1:21.193 |
3 | 19 | アルバロ・バウティスタ | Honda | 1:21.373 |
4 | 46 | V.ロッシ | ヤマハ | 1:21.418 |
5 | 35 | C.クラッチロー | ヤマハ | 1:21.420 |
6 | 99 | J.ロレンソ | ヤマハ | 1:21.453 |
7 | 26 | ダニ・ペドロサ | Honda | 1:21.728 |
8 | 4 | A.ドヴィツィオーゾ | ドゥカティ | 1:22.026 |
9 | 38 | B.スミス | ヤマハ | 1:22.075 |
10 | 69 | N.ヘイデン | ドゥカティ | 1:22.090 |
11 | 41 | A.エスパルガロ | ART | 1:22.099 |
12 | 14 | R.デ・ピュニエ | ART | 1:22.694 |
13 | 8 | H.バルベラ | FTR | 1:22.808 |
14 | 15 | A.デ・アンジェリス | ドゥカティ | 1:23.253 |
15 | 5 | C.エドワーズ | FTR KAWASAKI | 1:23.272 |
16 | 9 | D.ペトルッチ | IODA-SUTER | 1:23.323 |
17 | 71 | C.コルティ | FTR KAWASAKI | 1:23.616 |
18 | 68 | Y.ヘルナンデス | ART | 1:23.875 |
19 | 17 | K.アブラハム | ART | 1:23.919 |
20 | 70 | M.ラバティ | PBM | 1:23.987 |
21 | 7 | 青山博一 | FTR | 1:24.235 |
22 | 67 | B.スターリング | FTR Honda | 1:24.756 |
23 | 52 | L.ペセック | IODA-SUTER | 1:24.809 |