round 04

May 18 2013, QUALIFYING MotoGP Monster Energy Grand Prix de France フランスGP

SCHEDULE

マルケス今季2度目のポールポジションを獲得。ブラドルは5番手、ペドロサは6番手から決勝に挑む

2013年5月18日(土)・予選  天候:晴れのち雨  気温:16℃  コースコンディション:ドライのちウエット

第4戦フランスGPの予選は、フリー走行でトップタイムをマークしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、予選でもすばらしい走りを見せてポールポジション(PP)を獲得しました。マルケスはMotoGPクラスにデビューして第2戦アメリカズGPで史上最年少記録でPPを獲得、第3戦スペインGPでも3番手を獲得しているマルケスは、これで3戦連続フロントローから決勝に挑むことになります。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • 中上貴晶中上貴晶

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マルケスは、125ccクラスに参戦していた2009年にル・マンで初PPを獲得しています。マルケスにとっては思い出深く、相性のいいサーキット。今大会はMotoGPマシンで初めて走るサーキットでしたが、3回のセッションをこなすごとにタイムを短縮、フリー走行では総合首位で「予選2」に進出。予選前に行われた4回目のフリー走行では転倒を喫しましたが、その影響を感じさせないすばらしい走りでPPを獲得しました。第2戦アメリカGPでは、PPから史上最年少記録で初優勝を達成しています。今大会で今季2勝目が期待されます。

今大会、マシンのセットアップが大きく前進したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が5番手につけました。今年は開幕戦カタールGP、第2戦アメリカズGPで予選5番手と今季3度目の5番グリッド獲得となりました。今大会はアベレージもよく、今季最高の仕上がりとなりました。ブラドルは、これまでフロントのフィーリングに大きな課題を抱え、3戦で2度の転倒リタイアと不本意なレースが続いていました。予選ではその問題が解消されて、元気いっぱいの走りが復活しました。

初日のフリー走行でトップタイムをマークしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)。2日目のフリー走行は決勝に向けてセットアップに集中して、マルケスと僅差の2番手につけました。予選では今季初のPPが期待されましたが、セッション序盤に痛恨の転倒、ピットに戻ってセカンドマシンでアタックして6番手と、2列目を確保しました。今季初めてフロントローを逃すことになったペドロサですが、マシンの仕上がりは順調で、マルケスとともに今季2勝目が期待されます。

アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は午前中のフリー走行でタイムを更新できずに10番手でしたが、午後の予選ではタイムを短縮して7番手に浮上しました。今大会の予選はPP獲得のマルケスから1秒差以内に8台という接戦となり、その半数の4台がHondaRC213Vという結果でした。決勝では、Honda勢の今季3勝目に期待が膨らんでいます。

CRTマシンで出場のブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、21番手から決勝に挑みます。

Moto2クラスは予選開始直後から小雨がぱらつく難しいコンディションとなり、開始直後からアタックを開始した中上貴晶(Italtrans Racing Team)が初PPを獲得しました。開幕から3戦連続でフロントローを獲得してきた中上ですが、不安定な天候となったことから全選手が序盤から激しいアタックを行いました。その中で、着実にタイムを上げていった中上が念願の初PPを獲得しました。2番手にスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)で3戦連続フロントロー獲得、ヨハン・ザルコ(Came lodaracing Project)が3番手で今季初のフロントローを獲得しました。高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は23番手から決勝に挑みます。

Moto3クラスは、トップから1秒差以内に11台という接戦となり、過去2戦、2列目から決勝に挑んでいるジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が3戦連続2列目となる6番グリッドから決勝に挑みます。以下、アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が8番手、ホームGPに気合のアレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が10番手。今大会は大接戦となっているだけにHonda勢の追い上げに期待されます。ルーキーの渡辺陽向(TASCA RACING)は33番手から決勝に挑みます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「予選はとてもうまくいきました。FP4で転倒してしまい、少し自信を失いましたが、すぐに自信を取り戻しました。今日はタイヤがなかなか温まらず大変でしたが、これはほかの選手たちも同じだったと思います。転倒が多かったのは、これが原因だと思います。とにかく、今日はいいセッションをこなせたし、いいペースがあるのでとてもうれしいです。明日は100%でがんばります。決勝レースがドライになるかどうかは分かりませんが、もしウエットになっても、全力を尽くします」

ステファン・ブラドル(MotoGP 5番手)「ようやく予選でいい仕事をすることができました。今大会は、3番手から6番手まで、ギャップはほとんどありません。ヘレスは厳しいレースウイークとなったので、このポジションに戻ってくることができてとてもうれしいです。5番手はいつものポジションですが、このポジションを獲得するためにも、十分な速さがあることは分かっていました。がんばってくれたチームに感謝したいです。フロントエンドの調整や、サスペンション、電子制御、そしてマッピングに取り組んでくれました。明日がどんな天気になっても、これで自信をもって走ることができます。上位でレースができる自信があります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 6番手)「午後のプラクティスセッションは難しかったです。予選で転倒してしまい、ピットに戻らなければいけなくなってしまいました。コースに戻った時には、もう時間が残りわずかでした。セッションを最大限に生かすことはできませんでしたが、少なくともまずまずのタイムを出すことができました。もっと前のグリッドを獲得できたはずなので、とても残念です。明日はいいスタートを切って前に出て、いいレースをしなければなりません」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 7番手)「今日は難しい一日になりました。特に午前中は昨日の問題を解決するためにセットアップを行いましたが、うまくいきませんでした。電子制御は少し前進しましたが、セットアップの面では後退してしまいました。午前中のセッション終盤には、冷えたタイヤで大きな転倒をしてしまいました。幸い、大したケガはありませんでしたが、胸を強く打ったので、午後も痛みがありました。予選では100%で走ることはできませんでしたが、フロントの感触がよかったので明日が楽しみです。ウォームアップでは電子制御についてもう一つ試したいことがあります。あとは決勝レースの天気がどうなるか、様子をみたいです」

ブライアン・スターリング(MotoGP 21番手)「もっといい結果が出せたと思います。しかし、今大会は前のライダーたちとのギャップを縮めることができたので一歩前進することができました。レースに向けてペースはいいので、大きな自信になっています。一番の問題は、初めてのサーキットなので、正しいラインを学ぶのに時間がかかってしまったことです。明日はいいレースができると思います」

中上貴晶(Moto2 ポールポジション)「やっとポールポジションを獲得することができた、という気持ちです。とてもうれしいです。今日は、セッション開始直後からポツポツと雨が降ってきたので、序盤からアタックを開始しました。いつ降り出すか分からないので、ミスをしないように着実にタイムを上げていきました。セッション中盤に入るころには雨も強くなって、ポールポジションを獲得できたかなと思いました。開幕戦から取れそうでなかなか取れなかったので、僕以上にチームのスタッフが喜んでくれました。明日も、みんなが喜んでくれるようなレースをしたいです」

スコット・レディング(Moto2 2番手)「今回はいいペースで走れていたので、午前中のフリー走行で転倒してしまいましたが、ポールポジションを狙っていました。残念ながら、タイミングが悪くてタイムを出すことができませんでした。最初からアタックしましたが、貴晶が僕のあとにタイムを出しました。彼のタイムは、ポールポジションを獲得するに十分なタイムでした。もう一度アタックできると思いましたが、雨が降り始めてしまいました。とにかくフロントローを獲得できてうれしいです。ポールポジションは取れませんでしたが、ポル・エスパルガロ(Tueni HP 40)とエステベ・ラバト(Tueni HP 40)よりも前のグリッドになったことがうれしいです。予選ではウエットになってからも走行しました。明日は雨の可能性もあるので、重要な時間でした」

ヨハン・ザルコ(Moto2 3番手)「今シーズン初めてのフロントローなのでうれしいです。また、それが地元フランスで獲得できたことが、さらにうれしいです。天候が変わりやすく、予選は難しかったです。セッションの始めに雨粒が落ち始めたので、皆すぐにタイムアタックを始めました。僕のSUTERの感触はよかったので、かなり速く走ることができました。ル・マンはあまりグリップがないので、雨が本格的に降り始めてからは、ウエットでのマシンの感触をテストするために再びコースに出ました。明日はホームGPで表彰台争いをしたいです」

高橋裕紀(Moto2 23番手)「いろいろセッティングを変えたのですが、大きな進歩がなくて、苦戦しました。高速コーナーで接地感がなくて、なかなか攻める走りができませんでした。予選は、セッションの途中から本格的な雨になりました。決勝は、ウエットでもドライでも、いまのマシンを少しでもいい状態にするために、しっかり完走したいと思っています」

ジャック・ミラー(Moto3 6番手)「全体的にうまくいきました。また2列目を獲得することができて、とてもうれしいです。ここは大きなストレートが2カ所あるので一生懸命がんばりました。決勝レースへ向けてまだ改善できる場所がいくつかあります。今大会は新しいフェアリングを使っています。とてもうまく機能しています。空気抵抗を少なくするために小さく、風のあるコンディションにはいいと思います。チームは非常にがんばっています。これ以上、感謝のしようがありません」

アイザック・ビニャーレス(Moto3 8番手)「マシンの状態はよくて、予選では午前中ほどプッシュしませんでした。しかし、車体のセットアップが進み、タイムもよくなりました。リズムはかなりいいので、決勝に向けて自信があります」

アレクシ・マスボー(Moto3 10番手)「今日は2つのセッティングを試し、大きく前進することができました。1つはコーナーエントリーがよくなり、もう1つはコーナー出口でよくなりました。明日はどちらのセッティングにするか、それとも、その2つの中間の状態にするか、コンディションをみて決めたいと思っています。ポールポジションとの差が1秒以内になったのは、今年初めてなので、とてもうれしいです。Hondaのチーム全体が一生懸命がんばっています。徐々にトップとのギャップを縮めています」

渡辺陽向(Moto3 33番手)「昨日から着実にタイムを上げることができました。今日は46秒5までいこうとチームと話し合っていたのですが、そのタイムをマークできたので、とてもうれしいです。まだまだ順位は悪いですが、ここまでの4戦の中では、内容が一番よかったと思います。トップとのタイム差も縮めることができたし、今日の走りを自信につなげていこうと思っています。明日は前の集団の中でレースができるようにがんばります」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
193マルク・マルケスHonda1:33.187
299J.ロレンソヤマハ1:33.217
34A.ドヴィツィオーゾドゥカティ1:33.603
435C.クラッチローヤマハ1:33.609
56ステファン・ブラドルHonda1:33.634
626ダニ・ペドロサHonda1:33.639
719アルバロ・バウティスタHonda1:33.984
846V.ロッシヤマハ1:34.009
938B.スミスヤマハ1:34.222
1069N.ヘイデンドゥカティ1:34.242
1141A.エスパルガロART1:34.754
1214R.デ・ピュニエART1:35.086
1329A.イアンノーネドゥカティ1:35.062
1451M.ピロドゥカティ1:35.228
158H.バルベラFTR1:35.714
169D.ペトルッチIODA-SUTER1:35.770
175C.エドワーズFTR KAWASAKI1:36.221
1817K.アブラハムART1:36.271
1971C.コルティFTR KAWASAKI1:36.330
2070M.ラバティPBM1:36.596
2167B.スターリングFTR Honda1:36.714
2252L.ペセックIODA-SUTER1:36.768
2368Y.ヘルナンデスART1:36.961
247青山博一FTR1:37.523

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
130中上貴晶KALEX1:38.508
245スコット・レディングKALEX+0.350
35ヨハン・ザルコSUTER+0.679
480エステベ・ラバトKALEX+0.685
519ザビエル・シメオンKALEX+0.788
618ニコラス・テロールSUTER+0.825
740ポル・エスパルガロKALEX+0.847
812トーマス・ルティSUTER+0.929
954マティア・パシーニSPEED UP+1.035
1036ミカ・カリオKALEX+1.050
11 63マイク・ディ・ミリオMOTOBI+1.091
12 77ドミニク・エージャーターSUTER+1.149
13 24トニ・エリアスKALEX+1.213
14 81ジョルディ・トレースSUTER+1.383
15 23マルセル・シュローターKALEX+1.486
16 11サンドロ・コルテセKALEX+1.503
17 60フリアン・シモンKALEX+1.505
18 15アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+1.512
19 88リカルド・カルダスSPEED UP+1.665
20 96ルイス・ロッシTECH 3+1.773
21 9カイル・スミスKALEX+1.776
22 72高橋裕紀MORIWAKI+1.861
23 49アクセル・ポンスKALEX+1.979
24 55ハフィズ・シャーリンKALEX+1.990
25 52ダニー・ケントTECH 3+2.105
26 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+2.157
27 14ラタパーク・ウィライローSUTER+2.238
28 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+2.285
29 3シモーネ・コルシSPEED UP+2.307
30 8ジノ・レイFTR+2.353
31 4ランディ・クルメンナッハSUTER+2.714
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+3.528
33 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+3.804

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125M.ビニャーレスKTM1:43.696
244M.オリベイラMAHINDRA+0.110
394J.フォルガーKALEX KTM+0.273
442A.リンスKTM+0.427
539L.サロンKTM+0.482
68ジャック・ミラーFTR Honda+0.582
712A.マルケスKTM+0.624
832アイザック・ビニャーレスFTR Honda+0.852
931N.アジョKTM+0.864
1010アレクシ・マスボーFTR Honda+0.904
115ロマノ・フェナティFTR Honda+0.915
1241ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.041
1377ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+1.068
1484J.コーンフェールKALEX KTM+1.116
1563Z.カイルディンKTM+1.140
1619アレッサンドロ・トヌッチ FTR Honda+1.149
1723ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.176
1899ダニー・ウェッブSUTER Honda+1.193
1917ジョン・マクフィーFTR Honda+1.674
2061A.シシスKTM+1.685
2111L.ロイKALEX KTM+1.821
2289アラン・ティーチャーTSR Honda+1.878
239T.フィンスターブッシュKALEX KTM+1.878
2422A.カラスコKTM+1.962
2558ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.023
2695J.ダニーロKALEX KTM+2.045
2757E.グラナドKALEX KTM+2.059
284フランシスコ・バグナイアFTR Honda+2.123
2965P.エッテルKALEX KTM+2.169
3053J.イウェマKALEX KTM+2.215
313マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.854
3266F.アルトKALEX KTM+2.866
3329渡辺陽向FTR Honda+2.868
3418C.アルシエロSUTER+4.224
*7E.バスケスMAHINDRA-

* 「107%ルール」の適用により順位つかず